中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,164話 下手な鉄砲はいくら打っても当たらない!

2023年04月26日 | コンサルティング

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「何度断っても電話をかけてくる」、「ホームページに『商品・サービスの売り込み等は、固くお断り致します』と記載しているのにもかかわらず、売り込みのメールを送付してくる」

これらは外部の会社から弊社への営業行為の現況です。会社や上司から「断られても繰り返し電話をかけるように」また、「1日に決められた数のメールを送るように」と指示されているのだとは思いますが、このような一方的な営業をしてくる会社に対しては、マイナスのイメージを持つ人は少なくないのではないでしょうか。また、こうした営業活動がはたしてどれだけの成果を上げているのか、疑問に思わざるを得ません。

営業パーソンにとって、新規開拓は必須の業務です。コロナ禍でテレワークを取り入れる組織が増え、法人営業の場合は新規開拓のための電話をかけても担当者の在席率が低くなったため、営業活動の難易度が上がったことは事実です。しかし、そういう状況だからこそ、限られた条件の中で顧客を着実に獲得するためには、営業活動の「はじめの一歩」である顧客への電話のかけ方やメールには、今まで以上の工夫が必要なのではないでしょうか。

では、こうした状況の中で、営業パーソンはどのように工夫をすればよいのでしょうか。

まず、はじめにお伝えしたいことは「下手な鉄砲も数撃てば当たる」ことはないということです。顧客には様々な業種や規模があります。メールにしろ電話にしろ、相手先である顧客企業の情報をしっかり収集して、それに合わせた活動をしなければ顧客になりえることはないのです。たとえば、社長宛にメールを送付するのならば、単に「社長様」とするのではなく、予めホームページで社長の名前を確認して宛名に記載するべきです。また企業の理念やビジョンに合致したセールストークにする、従業員数等も確認してそれに応じた提案をするなど、個別の工夫をすることが必要です。つまりは、どの企業にも通じるような文章を単にコピーアンドペーストして送っていることが容易に想像できてしまうような文章では、相手には全く響かず結果にも結びつかないということです。

電話の場合も、同様に顧客の側からはっきり「必要ありません」と断られたら、少なくとも翌月に再び営業することは控えなければ、顧客の側からは「こちらの話を無視している、失礼な会社だ」とネガティブなイメージだけを持たれてしまうことになってしまいます。

以上、新規営業のポイントのごく一部をご紹介しましたが、コロナ禍を経て、これからの営業は量を追及するのではなく質を上げることを優先し、効率よく進めることが今まで以上に必要です。さらには、営業活動も個人だけに任せるのではなく、チームなどの組織単位で取り組むことも肝要です。営業活動に伸び悩んでいる営業パーソンに「1日100件電話しろ」、「飛び込み営業を何件行え」と叱咤していても、効果はなかなか望めないはずです。下手な鉄砲は数を打っても、それだけでは打率は上がらないのです。

努力はしていてもなかなか営業成績が上がらないと悩んでいる営業パーソンの皆さん、もし「数を打つ」ことだけを重視してしまっているようでしたら、あらためてここで組織単位で営業のやり方を見直し、必要な見直しを行ってみることをお勧めします。

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第1,163話 配属先にかかわらず活躍するためには

2023年04月19日 | キャリア

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「どういう部署に配属されたとしても、そこで工夫して仕事をして、活躍するんです」

これは以前、私がある企業の管理職昇格の選抜試験の面接官をした際に、ご担当の方からお聞きした言葉です。面接では、昇格候補者に対して課題をどのように克服をしてきたか、今後どのような管理職になりたいかなど、過去、現在、未来の視点から様々な質問をしましたが、受け答えを通して一人一人の仕事の進め方や対人折衝の仕方など、短時間であっても仕事への向き合い方をイメージすることができました。

面接後には昇格者を決定することになるのですが、あらためて候補者のキャリアを確認すると、実に様々です。いわゆる花形と言われる部署を歩んできた人がいる一方、大半の人は自身の置かれた場所で一所懸命に仕事を取り組んで、ここまでキャリアを築いた方々でした。

話は変わりますが、4月も中旬が過ぎて企業によっては新入社員研修が終わり、それぞれの部署に配属され仕事を始めているタイミングだと思います。私も先週まで新入社員研修を担当させていただいていましたが、新入社員の中には希望部署への配属が決まり喜んでいる人がいる一方、希望とは全く異なる部署への配属となり、少々がっかりしている人も見かけました。

それでは、多くの人が希望する部署とはどういう部署なのでしょうか?業種業態にかかわらず、今も昔も人気があるのは、支社や支店よりも本社にある部署、さらに本社では企画部門や商品開発、広報、人事のようです。これらの部署は、学生時代でも比較的仕事がイメージしやすいため、人気があるのではないかとも想像します。

では、そうした人気の部署に配属される人は、どういう人なのでしょうか?これは、必ずしも資質が高い人が配属されるとも限らず、欠員補充の要素も含めてあくまで組織全体のバランスの中で決まるものですので、一言では言えないと思います。また、当然のことながらキャリパスに基づき今後の異動もあるわけですから、新入社員には初めての配属にあまり一喜一憂しないでほしいと思います。

そこで、希望部署ではなかったためにいきなりモチベーションが下がってしまったという人に私がお送りしたいのが、冒頭の言葉です。どういう部署に配属された人であっても、まずは与えられた場所で精一杯頑張ってみるということです。そして、これは新入社員だけに言えることではなく、入社後のジョブローテーションにおいても言えることです。

まずはしっかりと仕事を覚える。そして、一つ一つの仕事が部署の中でどういう役割を果たしているのか、この仕事が滞ったらどういうマイナスの影響を与えてしまうのかなどについて把握し、その上で部署の中で自分に何が求められ何ができるのかをきちんと理解する。また、周囲にお手本にしたい人はいるか、反対にこういう風にはなりたくないと感じる人はどういう人なのか等々、どのような部署であっても本人のやる気次第でいくらでも学ぶことができるのです。

新しい職場でモチベーションが下がってしまったという新入社員の皆さん。これは長いキャリアの中の一つの場面なのです。まずは気持ちを切り替え、前述のように仕事に取組み、自分なりのやりがいを見つけるように頑張ってみてください。そしてぜひ、今後の新入社員のお手本とされるような人を目指していただきたいと思います。

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第1,162話 OJTリーダーに任命する人とは?

2023年04月12日 | 仕事

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「何でこんな会社に入ったの?」

これは、弊社が公開セミナーを担当させていただいた際に受講者のAさんから聞いた言葉ですが、新入社員研修終了後に配属された部署の先輩からかけられたものだそうです。

Aさん自身は希望していた会社に入社できたこと、さらには配属される部署には特に希望はなかったため、どこに配属されても前向きに頑張ろうと考えていたのだそうです。

配属後に、OJTリーダーとして紹介されたのが3年上の先輩Bさんだったそうです。Bさんは仕事は丁寧に教えてくれる一方で、ランチタイムや移動中などにAさんが聞いてもいないのに自社の問題点を一方的に話すため、Aさんは入社早々に会社のマイナス面ばかりを知ることとなってしまったのだそうです。

Aさんの部署にはBさん以外の先輩のほか主任や、管理監督職として係長や課長もいたそうですが、仕事は基本的にBさんから習うことになっていたため、他の人とのコミュニケーションの機会はあまり多くはなかったとのことです。

Aさんはその後も「評論家」と化したBさんから、会社や仕事のマイナス点を聞かされ続けていたそうですが、結局1年後にBさんが退職することになり、ネガティブな話の洪水からようやく解放されたのとのことです。

Bさんが退職したときにはAさんは入社2年目で、ある程度自分だけで仕事を進めていけるようになっていたこともあり、Bさんの後任のOJTリーダーは任命されず、判断に迷ったときなどは内容によって直接主任や管理監督職に相談できるようになっていたとのことです。その結果、様々な人の考え方や仕事の進め方を知ることができるようになり、「勉強にもなったし仕事がとても楽しいと感じられるようになりました」と生き生きとした表情で語ってくれました。

この話を聞いて私が思ったのは、新入社員を受け入れた組織ではOJTリーダーを任命して新人の育成を進めることが一般的ではありますが、一人に限定してしまうことには前述のようなリスクもあるということです。

もちろん、申し分のない人がOJTリーダーに任命されるのであれば何の問題もないのですが、残念ながらそういう例はあまり多くはありません。そうすると、場合によっては新入社員はBさんのような人から仕事を習うことになり、Bさんのように組織のマイナス面を伝えたりすることで新入社員のモチベーションを下げてしまうことにもなるため、この点は問題です。

また、新人へのOJT担当を一人の人間に限ってしまうと、仮に双方の相性があまりよくなかったりしたときには、OJTがスムーズに進まないという問題も起こってしまいます。さらに言えば、教える側にもスキルや知識の得意・不得意分野といったものもあるはずです。

では、これを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?前述のような問題を防ぐためには、OJTは一人の人間に限るのでなく、複数やチーム全体で担えるようにすることがお勧めです。そうすれば、各々の分野で一番得意な人から習ったり、様々な考え方や仕事の進め方を学んだりすることで、幅広い知識やスキルを身に付けることができるのではないでしょうか。

私は、これまで様々な組織のOJTの進め方について話を聴く機会がありましたが、OJTリーダーを一人に特定する組織がとても多いのと同時に、それ故の問題や課題が生じているところも多いと感じていました。

企業によっては、間もなく新入社員研修が終了し、来週早々には各部署へ配属するというところもあります。前述のような問題や悩みを抱えている組織は、ぜひOJTリーダーの任命のあり方について、今一度検討してみてはいかかでしょうか。

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第1,161話 新人を成長させるには、研修を手厚くすることだけがゴールではない

2023年04月05日 | 研修

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「新人をはじめ、若手社員の成長欲求が高い」

これは、最近の若手社員の特徴を表現する際に使われることが多い言葉です。

私自身も、弊社が若手を対象にした研修を担当させていただいた際に、同様の言葉が異口同音に発せられているのを何度も聞いています。また、まだ入社前にもかかわらず、内定者が「仕事に直結する知識やスキルを身に付けたい」と人事担当者に直接問い合わせをするケースも聞いています。

新年度がはじまり、多くの企業では新入社員研修が本格的にスタートしています。前述のような状況を踏まえプログラミングを学び各自でオリジナルのアプリを作ったり、メニューの一つとしてNPOに参加させたりするなど、成長実感を得られやすいように研修内容の工夫をしているところも多いようです。また、新入社員研修のみならず若手社員の研修に投資する額を従来よりも強化しているところも増えています。

企業が若手社員の教育に様々な施策を取り入れる背景には、少子高齢化により22歳人口だけでなく働き手全体の不足という問題が顕在化してきていることがあります。自社の魅力度を高め積極的にアピールすることで若手をできるだけ採用したい、また採用した人が途中で退職することを極力抑えたいという考えがあるようです。

そのように考えると、成長実感を得られやすくするために従来とは異なるメニューを新入社員研修に取り入れることは、こうした課題を解決する一つの手段として有効な方法だとは思います。

一方で、研修で得られる知識やスキルは、原則論であったり既に答えが用意されていたりというケースもあり、実際にそれらを実務上でしっかり使いこなせるようになるためには、裏付けとなる経験をしっかり積んだ上で、自らのものにしていくための努力が不可欠です。つまり、知識やスキルは短時間のうちに学んだり・練習したりするだけで、すぐに身につき役に立つというものではなく、それだけでは成長にはつながらないということです。

経験を積んでいく過程では、大なり小なりの問題・課題が発生しますから、その都度、それらを解決していく必要があります。その中ではコミュニケーションを駆使して交渉したり、折衝したり、ときには譲歩をしたりするなど、他者と協力し合って時間をかけて一つのことを成し遂げるステップを踏むことになります。その一つ一つこそが成長の糧となり、そこではじめて自身の成長ができるのではないでしょうか。

社員が自らの成長を実感できるということはとても大切なことです。そのために、過去にはない新入社員研修をメニューに取り入れた組織に入社した新入社員は、ぜひ研修に前向きに取り組んでもらいたいです。しかし、同時に研修で学んだことは実務で活用することによってこそ身につくものであること、そのためには様々な経験を時間をかけて積む必要があり、それによって成長が実感できるのだということを、ぜひ念頭に置いてほしいです。

また、研修を提供する人材育成部門の担当者には、新入社員研修で成長実感を得られる研修を提供したからといってそれがゴールではない。今後も組織としてじっくり時間をかけて継続的に育成していくことが大切であるということを肝に銘じていただきたいと考えています。

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