中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

第1,077話 若手社員に求める「個性」とは?

2021年11月28日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

企業の管理職の方と話していると「最近の若手社員は個性が無い」という言葉をよく聞きます。私もそう思いますが「若手に個性って必要なんですか?」と聞くと、一瞬怪訝な顔をして「もちろんですよ」という答えが返ってきます。

個性とはその人に特有の性質、性格のことです。他者から見る「その人らしさ」と言ってもよいでしょう。では企業が求める個性とはそれと全く同じものでしょうか。

企業の採用面接で応募者が「個性」を強調するのは、企業がそういう人材を求めている(と思われる)からです。その個性とは何でしょう。次はある企業の新卒募集要項の一部です。

「固定観念にとらわれず、創意工夫とアイデアで仕事に取り組むことができる個性的な人」、続いて「チームワークを重視し、周囲と協力し合って成果の出せる人」とも書いてあります。
明言しているわけではありませんが、こうした文句を見る限り、企業が求める個性とは「仕事に役立つ特殊な能力」のようです。

私は、若手社員にこうした「個性」を望むのは無理だと思っています。創意工夫やアイデアは狙って打ち出せるものではありません。初めからそういう「特殊能力」を持った人なら別ですが。

若手に必要なのは積極性と成長意欲です。あとはチームで働くことができれば十分です。

企業の中で私が「個性的だなあ」と感じる人はほぼ管理・監督職以上です。そのうちの何人かに「若手の頃からそんな(個性的な)感じでしたか?」と聞いたことがありますが、例外なく「いや、むしろ目立たなかった方だ」という答えが返ってきます。結局、企業が求める個性とは、仕事に前向きに取り組む過程で徐々に発現していくものだということです。

ですから、毎年定期的に多くの人員を一括採用する日本の企業で、若手社員に個性を求めるのは無理があります。若手に対しては、とにかく日々の仕事に前向きに取り組ませることが最も重要です。やがて中堅と呼ばれる頃になると自分なりの工夫が生まれ始めます。そして管理・監督職になるとさらに創意工夫とアイデアで仕事をこなすようになります。

では、人事部門は若手社員の個性をいち早く発現させるためには、一体どうすれば良いのでしょうか。その答えは手前味噌になりますが研修を実施することです。

とはいえ皆さんが想像されたような「個性を殺してひたすら仕事に励め」といった若手社員向けの研修ではありません。管理職を対象にした研修です。

すでに活躍している管理職同士が、お互いの考え方やスキルを披露し合い、意見を交換するのです。そして現在に至るまでに自分が「いつどこで誰にどうやって」育てられたのかを振り返ってもらいます。最後にご自身の経験を基にして「若手をいかにして育てるか」を真剣に考え、発表し、研修後に実施してもらいます。

こうした研修のやり方はリフレクション(内省)と呼ばれるものですが、決して「反省」ではありません。内省を経験することでどれだけ多くの上司、先輩、同僚、顧客、その他の人たちから自分が何を学び何を得てきたかを確認し、それを部下や後輩の育成に活用するのです。

この「管理職向け・若手社員の『個性』を育てる研修」は、企業の長期的な成長に大きく貢献します。「個性がない」とお嘆きの経営者、管理職の皆さん、是非ご検討ください。

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第1,076話 ルーチンワークか?創造的な仕事か?

2021年11月24日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

弊社では、一年を通して仕事の生産性の向上を目的にした「仕事の渋滞解消」研修や、「タイムマネジメント」研修を担当させていただくことが多くあります。これは、近年の時間外労働の上限規制や年次有給取得の義務化など、働き方改革が積極的に叫ばれるにようになったことが背景にあるからだと思います。

これらの研修を担当させていただく際には、受講者に段取りやスケジュールの立て方の演習をしていただくことが多いのですが、その際、多くの人が午前中の早い時間にルーチンワークを予定し、創造的な仕事は終業時間間近に予定されます。

そのような時には、「ルーチンワークを先にして、創造的な仕事を後に予定をするのはなぜですか?」と質問することにしているのですが、すると次のような答えが返ってくることが多いのです。

「朝は頭が働かないので、やり方が決まっている仕事をする方が楽です」、「創造的な仕事は考えなければならないから、予定通りに進まないことが多いです。そういう仕事を午前中に予定すると、予定がずれてしまうからです」、「創造的な仕事は納期が設定されていないことが多い。そもそも納期がない仕事はやる必要がないと考えています」・・・等々です。

どこの組織で研修を担当させていただいても、だいたい同じような答えが返ってきます。

これらの発言を聴いた後に、「それでは、午後に予定していた創造的な仕事は予定どおりに、しっかり取り組むことができているのですか?」と質問すると、「夕方やるつもりにしていても、他の仕事がいろいろ入ってきてしまって、結局取りかかれないままに一日が終わってしまう」、「毎日、朝の始業時間には今日こそ取りかかろうと思うのだけれど、結局できない」というように答える人が少なくないのです。

創造的な仕事とはいうのは、文字通り「新しいものを造ること」です。新しいアイデアを捻出したり、企画をしたり、業務にまつわる改善をしたり、無から有を生み出さなければなりません。

湯水のごとく次から次にアイデアが湧き出るという人は別にして、多くの人は集中して取り組むことが必要なはずです。しかし午後の遅い時間に予定していても雑務に追われてしまい、つい先延ばしにしてしまうということになりがちです。

その結果、いつまでたっても、アイデアも企画も改善提案も出てこないということになってしまい、目に見えた成果を予定どおりに出すことができないことが続くと、やがては創造的な仕事に取りかかること自体が億劫になってしまいます。

では、そのようにならないためには、どうすればよいのでしょうか?

これに関して、私は「まず試しに、朝早い時間に取り組んでみる」ことをお勧めしています。始業後の早いタイミングであれば、まだまだ頭が冴えているという人が多いでしょうし、新鮮な気分の中で様々なアイデアが出ることが期待できるからです。また、もし予定通りにできなかったとしても、その後の仕事の中で何らかのひらめきが得られ、それをきっかけにできる可能性もあるわけです。早め早めに取り組んでみるメリットは小さくないです。

いずれにしても、時間をきちんと確保して一生懸命に考える。アイデアが浮かばない場合には一旦切り上げて、次の日に同じように時間をとってまた考える、というように創造的な仕事に取り組む姿勢を持ち続けることは大切です。いろいろな工夫を試しながら、自分に合ったやり方を見出していただきたいと思います。

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第1,075話 「付加価値」を見直そう

2021年11月21日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

会社は価値を生み出すために存在しています。会社が新たに生み出した価値を付加価値と言います。セミナーなどで経営者の方々にこの話をすると「大げさだなあ」という反応を示す方がいます。どうやら価値という言葉を抽象的に考えているようです。たとえば、社会的価値、道徳的価値、美的価値といったように少し崇高な(お上品な?)イメージです。

しかし、会社が生み出す価値、付加価値は抽象的なものではなく具体的かつ分かりやすいものです。それは「お金」だからです。付加価値は以下の計算式で示されます(控除法・中小企業庁方式)。

付加価値 = 売上高 - 外部購入価値

外部購入価値とは材料費、購入部品費、運送費、外注加工費など社外から調達したもののコストを指します。分かりやすい例を挙げるならば、小売業の「仕入」に当たると考えて良いでしょう。たとえばコンビニが100円で仕入れたコーラを150円で販売すれば、付加価値は150 - 100 =50(円)です。この50円こそコンビニ(会社)が付加した、すなわち新たに生み出した価値です。

では、なぜ100円のコーラが150円で売れたのでしょう。もしお客さんが遠くの飲料メーカーの工場まで出向いて行って、倉庫の棚の上からコーラを1本抜き取って買うことができれば100円で良いかもしれません。しかし「そのコーラ」は工場ではなく、立ち寄ったコンビニの冷蔵庫の中にあります。その状態でそこにあること自体がそのコーラの価値です。

お客様は店頭でそのコーラを見つけて、150円でも手に入れたいと思ったから購入したのです。つまり粗利とは、商品に対してお客様が求めているものへの対価なのです。

経営者は「売上総利益(粗利)=付加価値」という認識を常に持っていなければなりません。自社の商品に自信があるならば、商品を値引きせず高い値段で売るべきです。それがお客様の求めているものに十分にお応えすることだからです。安易な値引きは自社が生み出す価値の過小評価を意味します。

一度、自社が扱っている商品をひとつひとつ「価値」という観点で見直してみてください。あなたの会社が生み出している価値とは一体どのようなものでしょうか。お客様に訴求できる価値にはどのようなものがあるでしょうか。そして、その価値をさらに高めるためにはどうしたら良いでしょうか。

経営者は付加価値という言葉をもっと日常的に使ってください。会社は価値を生み出すために存在しています。

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第1,074話 自ら限界を作ってしまうとき

2021年11月17日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「○○さんだからできるんですよ」

あなたは、他者に向けてこのような言葉を発したことはありますか?あるとすると、この言葉を発したのはどういうときだったでしょうか?

私は、この言葉を使うケースは主に2つあると考えています。

1つ目は、仮にAさんという人にやる気を出して仕事に臨んでもらいたいようなときに、「Aさんだからできるんですよ。がんばってやってくださいね」というように、相手に対して期待をしていて、励ましたいと考えているときに使う場合です。

次に、2つ目として「私には到底できないけれど、Aさんは特別な力がある人だからできるんですよ」というように、Aさんを称える意味合いで使う場合もあるように思います。

これに関連して、以前、女性管理職として活躍している人に話をお聴きする機会がありましたが、その方は仕事を進める上で必要があれば、上司に対しても積極的に提言を行っているとのことでした。そして、部下や後輩にも同様に必要があればどんどん発信をしてほしいと考えており、事あるごとにそのように伝えているのだそうです。しかしその度に「それはBさんだから言えるんですよ。Bさんのように自ら発信することなんて、私にはとてもできません」と言われ、一蹴されてしまうのだそうです。

そうしたときに、Bさんは「自分から発信することを試してみることすらせずに、始めから限界を作ってしまっているように感じます。自分の可能性を自らなくしてしまっているようで、とてももったいないと感じます」とのことでした。

確かに、他者へ提言をしたり働きかけをしたりすることは、決して簡単なことではありません。さらには、そうしたからといって何らかの結果が返ってくるとも限りませんし、場合によっては思わぬ反発を受けることすらあるかもしれません。

しかし、それでもBさんは「そのときは結果が伴わなかったとしても、その都度行動を振り返ることで必ず次に活きる。次回、同様のケースが訪れたときにその経験を活かせばいいわけなので、先ずは「習うより慣れろ」をモットーにして、経験を積むことが大事なのではないか」とおっしゃっていました。

他者に提言や働きかけるために自分の未知の領域に踏み込むことには、勇気や思い切りが必要なことは確かでしょう。しかし「あなただからできるのですよ」という言葉で自ら可能性を狭めてしまう限り、いつまでたっても新たな世界を手にすることはできないということでしょう。

「あなただからできるのですよ」という言葉を使いそうになった際には、やろうとしない言い訳にしていないか、自分で自分を見つめ直してみる必要がありそうです。

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第1,073話 研修の費用対効果

2021年11月14日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

人事部門で研修を担当している人にとって、最大の関心事は「研修の効果があったのかなかったのか」でしょう。企業が支出する様々なコストに対しては、管理者や経営者による厳しいチェックが入ります。モノやサービスを購入したり、設備投資をしたりする際「なぜそれが必要なのか、その金額は妥当なのか、それがもたらす効果は支出を上回るのか」という問いに答えなければなりません。「投資対効果」は企業の中では最強の言葉です。

では研修についてはどうでしょう。設備投資のように効果を数値で示すことはまずできません。また、営業担当者のように成績を数値で判定される職種であってもほとんど不可能です。

「いや、研修だって同じでしょう。マーケティング部がやっているWeb広告のABテストみたいな統計手法を使えば十分できるはずですよね」ある販売会社の役員が私にそう言いました。

「間接部門は難しいですが、営業部員なら形式上の成果判定は可能です。研修を実施する前の部員全員の販売実績データと、研修実施後のデータを比較して効果があったのか、それとも『効果があったとは言えない』かは分かります。具体的には、対応のあるt検定を行うことでp値が・・・」と私が説明し始めたところでその役員は私に向かって手を開いて「ストップ」というジェスチャーをして「できるんですね。それは良いことを聞いた」と言いました。

そして次にこう言いました。「ひとつ気になるんですが『効果があったとは言えない』と言いましたよね。そんな曖昧な表現、おかしいじゃないですか。効果なしと言ってもらわないと困ります。」

「いえ、『効果があったとは言えない』というのは明確な判定です。」私は統計学の検定についての考え方をお伝えしたのですが、納得されていないようでした。

そこで私はこう言いました。「もし統計学を使って白黒がはっきりするなら、意思決定はすごく楽ですよね。いや、人間が意思決定する必要なんてなくなります。数値データがあれば答えが出てしまうのですから」

最近、このやり取りのように研修を費用対効果だけで判断してしまう傾向がやや強くなってきたように思います。特に中小企業では目立ってきました。実際に統計的な手法を使ったサービスを提供している研修会社もあります。

しかし考えてみれば、先ほどの営業部員への研修効果判定も非常にあいまいなものです。なぜなら営業成績に影響を与える要素は様々だからです。たとえば、今年は去年までなかった新製品を売ることになった、担当する地域が変わった、昇格した、新人が入ってきた・・・他にも「結婚した」という要素だって影響するかもしれません。はたして1日や2日の研修がどれだけ影響を与えるのでしょう。

私は研修とは「人材の体質改善」だと思います。例としては適当ではないかもしれませんが、ダイエットのためのエクササイズや食習慣の指導のようなものです。研修でやり方を覚えたら、あとは個々人が実践するだけです。しかも、何年もやり続けなければ成果に結びつきません。それを目先の数値で判定するのは無理があります。

ただし、ひたすら実践し続ければ必ず研修の成果が現れてきます。その成果は、間違いなく研修にかかった費用を軽く上回る、とても大きなものになります。

研修ほどパフォーマンスの良い投資はありません。

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第1,072話 女性管理職だけに求められる役割とは?

2021年11月10日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「女性リーダーに求められる役割やスキルを学ぶ研修を考えているのですが。」

これは、弊社が定期的と言ってもいいくらいに研修のご担当者から受ける相談の一つです。近年、女性管理職を増やすことは官民を問わず組織の至上命題となっています。もちろん、女性管理職を増やすための一助として女性を対象に研修により意識を醸成することには意味があると考えています。しかし、こうしたお話をいただく度に、「女性リーダーに特化して求められる役割やスキルとは何なのだろうか」ということも、同時に感じているのです。

皆さんはこの点についてどのように考えられるでしょうか?

言うまでもないことと思いますが、管理職の役割とはチームを指揮・監督してチームに与えられた使命(目標)を達成することです。使命(目標)を達成するためには、メンバーに最大限の力を発揮してもらえるようにやる気を引き出し、能力を高めてもらうことが必要ですが、この求められる役割には男女の差はないはずです。しかし、女性のみを対象にした研修の中で、敢えて「女性管理職に求められる役割」というように限定して表現する理由には何があるのでしょうか?

これに関連して、先日管理職として既に5年ほどの経験を持つ2名の女性にインタビューさせていただく機会がありました。お二人とも管理職になられた経緯は異なるのですが、現在それぞれイキイキと活躍されていることがとてもよく伝わってきました。

そこで、お二人に先述の「女性管理職に求められる役割」について尋ねてみたのですが、それに対してお二人から異口同音に発せられたのは、「気配りのようなものが必要だと感じる」ということでした。

お話によると、管理職としての成果を出すことはもちろんのこと、女性ならではの周囲への気配りや調和のようなものを暗黙のうちに求められているような気がするし、実際そういう身の処し方のようなものを示さないと、組織の中で動きにくいとのことでした。具体的には自分が前に出過ぎないようにしたり、周囲と闘うのではなく、うまく巻き込んだりすることが必要だと感じるというお話でした。

日本では組織のみならず、まだまだ男性優位の世界が多いように思います。女性管理職を増やそうとしている一方で、女性が管理職として活躍するためには成果だけでなく、暗黙のうちに男性とは別の役割やスキルが求められしまうという現実を改めて見たように感じました。

そして、これらのことが女性にとっては大きなプレッシャーとなり、管理職という次の一歩を踏み出すことをためらわせてしまう一因になっているのではないでしょうか。

そして同時に、この点が解決されない限り女性管理職を増やすことは難しいのではないかとも考えています。

こう考えると、女性管理職だからこそできるものも確かにあるのかもしれません。しかし研修を提供する側としては、はじめから「気配りや配慮が必要です」と伝えることにはやはり抵抗があるなと改めて感じさせられた事例でした。

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第1,071話 「社員が育ってくれない」と感じたら

2021年11月07日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

中小企業の経営者は傍から見ると、日々の売上や出費のことで常に頭が一杯のように見えます。しかし、多くの経営者がもっとも頭を悩ませているのは「社員が育ってくれない」ことです。「うちの社員はなかなか成長してくれない」「いつまで経っても同じようなミスを繰り返す」「自分から学ぼうという意欲がない」・・こうした悩みをストレートに口にする経営者は意外と多くいます。

中小企業にとって「社員が育たない」ことは非常に深刻な問題です。社員が成長してくれなければ、会社の「儲ける力」はどんどん低下していきます。最悪の場合、会社が傾いてしまう可能性もあります。

さて、失礼を承知で申し上げるならば、中小企業は大企業と比べると入って来る人のレベルは決して高いとは言えません。大企業の場合、概ね基礎的な能力(理解力、判断力、情報処理能力など)が平均よりも高い人たちが入社してきます。その上、上司や先輩の能力も高いのでさらに成長していくことができます。では、大企業のような資金力も知名度もない中小企業はどうすれば良いのでしょう。

まず、十分にご理解いただきいのは「魔法のような手」は無いということです。たまに「魔法のようなXX」とか「たった○日で」といった光り輝く言葉を飾ったセミナーや書籍がありますが、正直言ってファンタジー(おとぎ話)です。

中小企業の人材育成を成功させるには、次のことをしっかりと実行するしかありません。それは「社員全員がお互いに教え合う」ことです。

単に仕事のやり方を教えるのではなく、具体的な作業の細かい注意点やマニュアルや言葉では伝えにくいコツのようなものを1対1で「伝授」します。教わった方はそれを上司や先輩、あるいは同僚に披露します。その時に、違うやり方を聞いたり「こうすればもう少し時間短縮」できるといったノウハウを得ることができます。

経営者は、就業時間の5%をそうした「教え合う場」に充てることを決定して社員に自ら伝えてください。週の労働時間が40時間だとすれば、毎週2時間です。もし余裕がなければ1時間でも30分でも構いません。大事なことはQCサークルのような自主的な活動や勉強会ではなく、あくまでも業務として行うことです。

まず社長から始めることをお勧めします。社長自らが現場に行って具体的な作業のノウハウやコツを教えるのです。教える相手は管理職と若手社員を一緒にするのが良いでしょう。そして、教えっぱなしにするのではなく、しばらくしてから教えたことが身に付いたかどうかを確認します。上手く行ってなかったら教え方が悪かったのです。反省して教え方を改善してください。

若手同士、ベテラン同士、ときには若手がベテランに新しい技術を教える、といった「なんでもあり」の教える場を業務として行っていきます。これこそ組織が肥大化し、業務が細分化し、人材のタコつぼ化が進んだ大企業には絶対に真似できない効果的な人材育成方法です。

「教え合う育成」、ぜひ実践してみてください。必ず良い成果が生まれます。もし一度試してみたいとお考えでしたら当社にお声がけください。よろこんでお手伝いいたします。

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第1,070話 あなたのおかげです

2021年11月03日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「あなたがやる気が出るのはどういうときですか?」

これは、階層に関係なく弊社が研修を担当させていただいた際に、演習の中で受講者に確認していただくことがある設問です。皆さんはこのように質問されたら、何と答えますか?

実際にこの演習に取り組んでいただくと、実に様々な答えが返ってきます。管理職であれば一般職から管理職に昇格したとき、また結婚をしたとき、さらにプロジェクトが上手くいったときなどを挙げる人が多いと感じます。一方、若手社員では周囲の人やお客様からほめられたとき、身に付けることが大変だった技術を習得できたときなどを挙げる人が多いように感じています。いずれも、過去の経験に基づく正直な感想だと思います。

しかし、階層に関係なく多くの人が共通して挙げるものが1つあるのです。それは、「あなたのおかげで上手くいった」、「あなたがいてくれたから助かった」という言葉です。確かに、私自身過去に何度かこの言葉をかけていただいた際に、何とも言えない面映ゆいような、嬉しいような、高揚した気持ちになった経験があります。と同時に、その言葉を発してくれた人に対して好感を持つきっかけにもなるようにも感じます。

しかし、最近は多くの人からこの言葉によってやる気につながった、嬉しかったという話を聴くたびに、実はこの言葉には少なからずリスクもあるのではないかと感じるようになりました。それはなぜなのか。

まず1点目は、自身の行為を他者評価に委ねてしまうという点です。自分がどのように考えるのか、どう判断するのかという自分の考えよりも、他者からの評価を優先させてしまうことです。もちろん、他者からの評価の結果で仕事が成立することも多々ありますから、他者から良い評価をもらうことは大切なことです。しかし、評価はあくまで結果であり、評価してもらうことが目的になってしまうことは本末転倒と言わざるを得ません。自分の行動の主体は自分自身であり、その結果をすべて引き受けるのも、あくまで自分自身であることを肝に銘じておく必要があると思うのです。

2点目は「あなたの役に立ちたい」と考えることは、利他の精神にもつながるものかもしれませんが、それは本当にあなたのためだけを思って行った行為なのでしょうか?たとえば、住宅会社のセールスパーソンがお客様から「あなたのおかげで良い家が建った」と言われた場合でも、セールスパーソンはお客のためだけでなく、同時に自分自身の営業成績のために販売した、つまりは他者のためと言いつつ、実は自分自身のためということもあるわけです。

そのように考えると、「あなたのおかげで上手くいった」という言葉は、多くの人を気持ちよくさせる魔法の言葉かもしれませんが、このフレーズを言われた際には、その言葉に酔っていないか、自分を冷静に見ることも同時に忘れてはいけないのではないかと思うのです。

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