中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

層の厚いリーダー

2015年02月25日 | コンサルティング

「愛と勇気とチェリーパイ」や、古い曲で言えば「パンプキン・パイとシナモン・ティー」、「不思議なピーチパイ」などなど曲名にもなっているパイ!きっと皆さんもお好きだと思います。

私も、あのサクサクとした歯ごたえを味わいたくてよく食べているのですが、薄いパイ生地が交互に重なり合うように何層にも重なったものは、特に食べ応えがあると思います。

実はパイの歴史は意外にも結構古く、一般にも普及したのは16世紀で、オーブンの改良によるものだそうです。

「パイを奪い合う」、「パイが大きくなる(=市場規模が大きくなる)」などの言葉は、このパイから来ています。ホールのパイは切り分けて大勢で食べますが、一人あたりの量は食べる人数によって変わります。こうしたことから、複数の人によって分け合う収益や顧客などの総量の比喩にパイが使われるようになったのだそうです。ご存知でしたか?

ところでこのパイ、おいしさの秘密は生地が重なった層の厚さにあると私は思っています。パイ生地が何層にも積み重なるとボリュームが出て、お腹にもたまります。まさに「層が厚い」ということでしょう。

話は変わりますが、先日ランチをご一緒したお二人の方から、「層の厚い」管理者のお話しを聞きました。

その管理者についての二人の言葉です。

Aさん「プレゼンの大役を終えたものの、緊張がほぐれていない私を気遣って、タイミングよく「プレゼン良かったよ」と声をかけてくれました」「本当に気遣いのある上司でした」

Bさん「採用の面接の時にかけてくれた言葉が今も忘れられません。採用の時からずっと良い上司だと思っていました」

1年も前に異動してしまった上司のことを思い出して、二人の部下が口々に語ってくれたのです。異動してしまったため、直属の時以上に改めて良い上司だったと感じるとのことでした。

お二人の話は、当時のエピソードとして記憶に鮮明に残っているようで、その場にいなかった私までその場に居合わせたのではないかと思うくらいに、状況を具体的にイメージできました。

ランチの1時間は、この上司の話題でもちきりでしたし、話し終えた時にお二人がおっしゃった言葉は、「あの上司のことを思い出しているだけで、気持ちが温かくなってきました」でした。

実は私自身もこの上司には何回かお会いしたことがありますので、お二人の一つ一つの話に合点がいきましたし、嬉しそうに話されるお二人を見て、「ここまで部下に慕われていらっしゃったとは。想像していた以上に、部下にプラスの影響力がある管理者でいらっしゃったのだな」とあらためて思いました。

管理者としての懐の深さ、人としての厚み、何層にも重なった信頼感は決して一朝一夕で身に着くものでないのでしょう。パイ生地ではないですが、様々な知識や経験を時間をかけて一つ一つ積み重ね、やがては厚い「層」になっていくのでしょうし、それが上司としての魅力になるのでしょう。

上司として「層」をいかに厚くしていくのか。お二人の話を聞いていて、その軌跡をあらためて思ったのでした。

(人材育成社)


エンジニアと顧客の相性

2015年02月22日 | コンサルティング

「あんたの会社のSEの○○君さあ、来週から出入り禁止にするから!」いきなりお客さんにそう言われた私は、その場で凍りついてしまいました。30年近くも前のことなのに、いまだにはっきりとその場面を思い出すことができます。

私はそのとき営業の立場でSE(システムエンジニア)と組んで仕事をしていました。そのお客さんは大手の機械メーカの設備担当者でした。私が扱っていたコンピュータを何台か購入してくれていたので、とても有り難い「上客」でした。

私はすぐさま丁重にお詫びをして、なぜそうなったのか経緯を教えてもらいました。詳しい内容は省略しますが、お客さんが怒ってしまった理由は次の3つでした。

(1)挨拶もせずにすぐに作業に取り掛かった

(2)質問に対してきちんと答えなかった

(3)コンピュータを雑に扱った

すぐに社に戻って「出禁」になったSEの○○君を捕まえると、私は怒りながら上の3点の指摘して問い詰めました。

すると彼はこう答えたのです。

「えー!挨拶しましたよ。それに、急いで作業しろって言うからやったんです。」

「質問ですか?あーそういえば保守契約の内容について聞かれたなあ。でもサービスじゃないのでわかりませんって答えました。ちゃんと伝えていないサービスの連中が悪いんじゃないですか?」

「マシンの扱いが雑ってどういう意味か分かんないですけど、サーバからボードを交換するんで引っこ抜いて床に置いたら確かに文句言われたなあ。でも、新しいやつじゃなくて交換して持って帰る古い方のやつですよ。なんで怒るかなあ・・・」

私はその時「これは何を言っても駄目だな」と思いました。しかたなく○○君の上司であるSE課の課長に相談しました。その時、課長は「私がお客さんと話をするからこの件は任せてくれ」とだけ言いました。怒りが収まらなかったものの私はとりあえず引き下がることにしました。

その後、担当のSEが別の人間に代わり、○○君は別の顧客の担当になりました。

その後しばらくして、今度は私が○○君がSEとして出入りしている顧客の営業担当になりました。

初めてそのお客さんのところに挨拶に行ったとき、私は恐る恐る〇〇君の評価を聞きました。

するとその客さんはこう言いました。

「うん、彼はいい仕事をしますね。余計な口を利かないし、とにかく作業が速い。質問した時にその場で答えをはっきり言ってくれるので助かります。」

私は単に「相性が良かったんだなあ」としか思いませんでした。

今思い起こせば、SEとお客さんとの相性よりもむしろ「企業文化」の影響が大きかったように思います。○○君を拒否した会社と受け入れた会社は両社とも大企業ですが、かなり社風というか雰囲気が違います。

上司は、部下とお客さんの両方をよく観察してフォーメーションを決めなければなりません。こればっかりは知識よりも経験がものを言うようです。

(人材育成社)

 


 


広い視野で見ることが大切

2015年02月18日 | コンサルティング

「危ない!」

今日の夕方、北関東のある街から高速バスで東京駅へ戻る時のこと、高速道路で前を走る車が、千鳥足ならず瞑想運転?とおぼしき運転をしていました。

帰宅時間のラッシュアワーに加えて雨天ということもあり、高速道路を走る車のスピードがどんどん落ちて、やがてノロノロ運転になっていました。

「あ~あ、渋滞か。早く帰りたいのに」と思いながらふと前方を見ると、ノロノロと前を走る一台の車を遠巻きにして、前後と隣の追い越し車線を車が走行しているのが目に入りました。でも、よく見るとノロノロと走っている車の様子がちょっと変なのです。

既に夕闇で他の車はライトを点灯しているのにもかかわらず、その車はライトをつけるわけでもなければ、車線変更のためのウィンカーも出しません。さらにはフラフラと追い越し車線に近づいては離れることを繰り返したり、たびたび他の車とは異なるタイミングでブレーキを踏んだりしています。

挙動不審なこの運転に対して、一体何が起きているのだろうと同僚と話をしていると、それが聞こえたのか、バスの運転手が「前を走る車は、どうやら居眠り運転をしているようです。雨が降っているのに窓を開けているし、ブレーキを踏むタイミングが明らからにおかしい。近づくと事故になる恐れがあるので、一定の距離を空けて走行をします」と話してくれました。

その後もしばらく、同じような状態が続いていたのですが、やがてその車は走行車線から離れ路肩に車を寄せて止まりましたので、バスはようやくその車を追い越すことができました。

そこに至るまで、その居眠り運転と思しき車に一定の距離を設けて走ったために、バスのスピードは明らかに落ちました。バスの後ろを走る車は、この状況が見えないためか、途中で数台の車がバスを追い越しましたが、バスを追い越した途端に事態がわかるのか、その後居眠り運転と思しき車から距離を空けていました。

一般車と比べ、バスは運転席の位置が高いのでより遠くを見通すことができますが、バスの後ろを走る一般車にはそこまで先が見えませんので、このような状況になったわけです。

この事態を見ていてあらためて思ったのは、「事の次第を見る時には、通常の目線よりも一つ上の目線にして視野を広げないと、全体像をつかむことができない」ということです。

今見えている範囲だけでものごとを判断するのでなく、目線を上げてちょっと高いところから見たり違ったアングルから見ることが大切です。もし物事に行き詰まったりした時には、一旦そこから離れて眺めたり、上から俯瞰して見ることが大切なのだと思いました。

ところで、件の車ですが、最終的に無事に高速道路から下りられたのかどうか?私自身は無事に到着することができ、あの光景を思い出しながら、バスを降りてホッと胸をなでおろしたのでした。

(人材育成社)


シックスシグマの大きな間違い

2015年02月15日 | コンサルティング

シックスシグマとは、「事業経営の中で起こるミスやエラー、欠陥品の発生確率を100万分の3.4(6σ=標準偏差×±6)のレベルにすることを目標とする経営品質改革活動」と言われています。GEが90年代後半、当時のJack Welch会長の肝いりで全社的に導入されたことでブームになりました。

日本では、一時ほどではありませんがシックスシグマを売りにしているコンサルティング会社もあって、そこそこ人気があるようです。

実は私は、シックスシグマを製造プロセスにおける品質改善手法であると思って(誤解して)いました。品質管理には統計的手法が必須ですので、混同していたようです。

「生産で品質を良くしてはいけないのです。これがシックスシグマの一番大きな間違いです。」

この言葉を話されたのは田口玄一博士(1924年1月-2012年6月)です。田口博士といえば、品質工学(タグチメソッド)の創始者であり、設計、製造に携わる人なら一度はその考えに触れたことがあると思います。先の言葉も「直感でわかるタグチメソッド」と言う本の中にあったものです。

それにしても「生産で品質を良くしてはいけない」とはちょっと過激な発言です。その真意は、「品質を上げる改善はコストがかかるので、生産部門はやってはいけない。それは設計の責任だ。」というものです。したがって、シックスシグマはコスト低減と品質の維持には有効だが、品質の改善には使えないと言うのです。

「市場品質の制御因子を管理できるのは設計。製造コストの制御因子を管理できるのは生産」という文章を読んだとき、私は本当に目からうろこが落ちました。

シックスシグマは製品品質の改善手法ではなく、経営品質の改善のためのマネジメント手法である、というのが正解です。では、それはどの程度有効だったのでしょうか。

2000年頃、GEのJack Welch会長のアドバイスによりソニーが出井伸之CEOの主導でシックスシグマを導入しました。その「成果」については特にここで申し上げる必要もないでしょう。

タグチメソッドは奥が深く、なかなか難しい「哲学」のように思えます。しかし、知れば知るほど「ああ、なるほど!」と思わず声に出してしまうような言葉にぶつかります。タグチメソッドは日本が世界に誇る手法であり、思想だと思います。

最後に、統計学と品質工学(タグチメソッド)の違いを端的に示すエピソードを紹介します。

「誤差に分布が仮定できるならば、時計の誤差の分布はどうなるのか?と(田口博士が)問うと、統計学者たちは返答できなかった。」( 『タグチメソッドわが発想法』 田口玄一、経済界、1999年11月)

・・・それを言っちゃあ、おしまいよ!という感じもしますけどね。

(人材育成社)


女性社員の育成をあまり急ぎ過ぎないでほしい 

2015年02月11日 | コンサルティング

「女性の活躍推進が求められていますから、次年度の管理者研修のプログラムにその内容を一部取り入れてほしいのですが」「女性社員の育成は急務なので、上司の意識や行動を変えさせたい」

これらは、今後実施を予定している管理者及び監督者研修に関する、研修の担当者からいただいた要望です。

これを受けて、「では、具体的に女性にどのような場面で活躍してほしいと考えていらっしゃるのですか?」と伺ってみると、「具体的には・・・、まだ考えていません」といった答えが返ってくることが結構多いのです。

また、別の企業では中堅の女性社員に対して、キャリア研修をはじめとする長期間の研修を唐突に課したり、女性社員の能力や意欲を測るために役員の前でプレゼンさせることを始めたところもあります。

つまり、これまで男性社員が10年くらいかけて行っていた研修を、一気に短期間で受講させてしまおうというわけです。

これら一連の動きを見て感じるのは、世の中の女性活躍推進の動きに対して、「自社が遅れをとってはならない」と少し慌てているのではないかということです。

何をどうしたらよいのか、具体的な方向はまだ決まっていないけれど、とりあえず世間の女性活躍推進の流れに対して、会社としてもちゃんと手は打っていますよ、というメッセージを伝えたいという気持ちだけが先行してしまっているのではないだろうかと思えるのです。

もちろん、今後女性社員がさらに活躍できるように、管理者や監督者に意欲的に育成を心掛けてもらうことは必要なことだとは思いますが、しかし、それらは何も女性に限って必要なことではありません。

また、集中的に研修を行うこと自体を否定するものではないのですが、やはり人材の育成は一朝一夕でできるものではないと感じています。

今後、女性社員が管理職として活躍できるようにするためには、短期的な視点ではなく、中長期の視点からの育成が必要なのではないでしょうか。

ですから、中堅の女性社員に対しては、いずれ管理者にすることを想定しておき、あらかじめ少しずつ経験や活躍の場を与えていくことが必要だと思います。

こうしたことのないまま、先に女性管理者の数値目標だけを決めてしまい、あとから慌てて管理者にするようなことでは、まだ準備ができていない女性社員までも昇格させてしまうことにもなりかねませんし、せっかく昇格しても、もし準備不足のために失敗するようなことが起きてしまえば、「やっぱり女性はだめだ」などと、旧来の考え方に逆戻りしてしまう可能性も否定はできません。

これでは、失敗は本人の責任だとは言えないと思いますし、むしろある意味では被害者とさえ思えてしまいます。

女性の活躍推進はとても大切なことですし、必要なことです。

しかし、だからこそ、女性が長期的に活躍できるように、じっくり腰を据えて取り組んでいくことが求められているのだと思います。

(人材育成社)


ワンシグマの育成が大事な理由

2015年02月08日 | コンサルティング

ハイパフォーマーとは仕事の能力がトップクラスの人材のことです。いわゆる「仕事ができる人」、高い業績を残すことができる人です。一方、仕事ができない人、「組織のお荷物」をローパフォーマーと言うこともあります。

組織内の人材の能力が正規分布しているとすれば、±1σ(1シグマ、1標準偏差)は平均を中心にして全体の68.28%を占めます。そこに入る人材は、強いて言えば「普通の人々」です。そして、それ以外の上位15.86%がハイパフォーマー、下位15.86%がローパフォーマーとなります。

さて、人材育成において力を入れるべき対象はハイパフォーマーでしょうか、ローパフォーマ―でしょうか? 私は「普通の人々」つまり1σの人材に育成の重点を置くべきだと思います。

今後、成果主義が制度的にも推進されるようになれば、ハイパフォーマー層の流動性はますます高まっていきます。成果と報酬がはっきりと連動すれば、より高い報酬を求めて組織を移っていくインセンティブがハイパフォーマーに働きます。そうした人材にコストをかけて教育することは、組織にとっては一種のリスクになります。

一方、ローパフォーマー層に対する教育投資は、組織にとってはかなり効率が悪いものになります(効率が良ければそもそもローパフォーマ―層ではないはずです)。したがって、育成対象としての優先順位は低くなります。この点については、ローパフォーマー層に対する公的機関による無償または廉価な職業訓練システムを作ることで組織の非効率性を回避し、合わせて雇用のセーフティーネットの一助とするべきだと考えています。

以上のことから、必然的に1σの人材こそが最も重視すべき育成対象であることがわかります。

7割近くの人間を教育することは時間と手間とコストがかかりますが、1σの人材がたとえ5%でも能力が上がれば組織としてはかなり大きな力になります。

もちろんハイパフォーマー全員が転職して行くわけではないでしょうから、選抜者教育によってエリートたちを鍛え上げることも悪くはありません。

しかし、少数のハイパフォーマーを育てるよりは、1σの人材をレベルアップする方が組織にとってより重要なことではないでしょうか。

(人材育成社)


 


キャリーバック使用には免許が必要?

2015年02月04日 | コンサルティング

かつては、海外旅行の際のステータスの感があったキャリーバック。今では老いも若きも、海外旅行はもちろんのこと、ビジネスから買い物にいたるまで日常的に使われるようになりました。

思えば、私が初めて海外旅行に行ったのは30年ほど前ですが、当時キャリーバックは高級品でしたから、購入するというよりはレンタルするものでした。それを思うと、今ではキャリーバックは随分安価になり大きさも小さいサイズもでき、すっかり様相が変わりました。

私自身、宿泊を伴う時と日帰りの時とで2種類のキャリーバックを使い分けていますから、日常的にキャリーバックを使用していることになります。

ところで、このキャリーバックですが、使用する人が増えるにしたがい、トラブルも増加しているようです。消費者センターの報告によると、様々なトラブルが起きていることがわかります。

例えば、キャリーバックを引いている若い男性の後ろを歩いていた60代の女性が、突然その男性が立ち止まったか方向転換したためキャリーバッグに激突し、頭から転倒、救急車で病院に搬送され全身打撲と診断された例や、空港の長い下りエスカレーターで上からキャリーバッグが落ちてきて転倒したりと、トラブルには枚挙にいとまがないようです。

私自身も新幹線に乗っている時に、ストッパーがかかっていなかったのか、キャリーバックが持ち主から離れて車両の中で1人で散歩?して、そこにたまたま車内販売のカートが通りかかり、キャリーバックとぶつかってしまうのを目撃したことがあります。

また、つい先日は満員電車で座っている外国人が自分の足下に寄せていたキャリーバックの上に、近くに立っていた人が急ブレーキによってバランスを崩し、椅子に座るかの如くキャリーバックの上に座ってしまった人を見かけました。

東京都生活安全課が2012年に行ったアンケートによると、キャリーバッグで「不快な思いをさせられた」人は16%で、「不快な思いをさせた」「させそうになった」人(3%)を大きく上回っています。つまり、この数値の差は、他人に迷惑をかけていても気づいていない人がたくさんいることを示しているわけです。

この話を知り合いにしたところ、「キャリーバックの使用にはもはや免許が必要だと思う。キャリーバックを購入する時には、免許を見せなければ購入できないようにできないものか」と言いました。

私もこの意見には全く同感です。車の運転免許のようにキャリーバックの使用にかかるルールを確認し、実技指導も設けて合格者のみに使用免許を与え、さらに定期的に免許を更新しなければならない方法がとれないものかと、冗談半分、本気半分で考えています。

この例のように、私たちの職場においても一昔前には全く問題として顕在化しなかったことが時代の流れと共に状況が変化し、段々と問題になってしまうことが多々あります。そういう時には、私たちは問題の本質を的確に捉え、状況に合わせてルールを見直したり、新たなルールを設定するなどの対応が必要です。

キャリーバックの使用を免許制にすることは実際には無理だとしても、使う人が今一度安全な使い方を確認できるような方法があるといいのにと思っています。皆さんはいかがですか。

(人材育成社)


ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート!

2015年02月01日 | コンサルティング

新年の一大イベント「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」は元日にNHKで生放送されています。しかし、私にはチャンネル権がないので、再放送で楽しむことにしています。今日(2月1日)、その再放送を見ました。やはり良いですね~。正月くらいは明るくにぎやかにやろうじゃないか!という高揚した気分になります。

ニューイヤーコンサートでは、シュトラウス一家のワルツやポルカなどの楽曲が演奏されます。「美しく青きドナウ」や「ラデツキー行進曲」を聴いたことがない人はいないでしょう。それをあの豪華な会場で、生で聴けたら最高だろうなあと思います。(実際に行ったことのある方、感想をお聞かせください)

さて、2015年の指揮者はズービン・メータでしたが、指揮者は企業でいえば経営者でしょうか。言うまでもなく、オーナー経営者は指揮者と言うより司令官でしょう。司令官(Commander)は命令を発する人ですが、指揮者(Conductor)は誘導、案内をする人です。もちろん、経営者の中にはConductorタイプも大勢います。

ここで質問ですが「リーダーシップのある人」と言えば、CommanderとConductorどちらでしょう。

おそらくほとんどの人がCommanderタイプを思い浮かべると思います。

ところがおもしろいことに、企業研修で受講者に「あなたが今までに最もリーダーシップがあると思った人を挙げてください」と問うと、その答えは本当に様々なのです。今までの経験から言えば、ほぼ8割の人はConductorタイプの人を挙げていました。さらに、そのスタイルも千差万別でした。

企業で働いている人たちの頭の中には「リーダーシップ=司令官の能力」というパターンができあがっているようですが、あえて自分の経験を振り返ってみると「リーダーシップ=指揮者の能力」であることに気づくようです。

「リーダー=司令官」から「リーダー=指揮者」というパターンに切り替えることで、自分なりのリーダーシップの在り方を見つけるきっかけになります。

そういえば、ウィーン・フィルの歴代の指揮者たちの指揮スタイルは様々です。カラヤン、小澤征爾も(各1回だけですが)タクトを振りました。素人ながら、両巨匠のスタイルの違いはなんとなく伝わってきます。

ちなみに、日本からのツアーは「ウィーンフィルのニューイヤーコンサート7日間(郵船トラベル)」がお一人様チケット付で125~146万円とお手頃価格です。

私も生きているうちに、この金額が「お手頃」と思えるようになったら行きたいと思います。

(人材育成社)