人材育成社のブログ

 人粒を実らす人材育成の日々
(一粒=ひとつぶ)

ソリューション営業はエクソシスト?

2017年05月24日 | コンサルティング

ソリューション営業とは、顧客の問題を発見し、それを解決するために製品やサービスを売ることです。ソリューション営業が効果を発揮するためには、顧客自身が自社の問題を正しく認識していることが前提となります。

たとえば、ある製品を作っているメーカーの開発部門で、図面にミスが多いという「問題」があったとします。当該部署の管理者は全てのミスを洗い出し、系統的に分類し、原因をあぶりだして行きます。この段階ではQC(品質管理)手法が大いに役に立ちます。特にミスの数が多いほど統計的な分析手法が有効になります。

次に、明らかになった原因に基づいて「どうすればミスが起きないのか」という仮説を立てます。仮説とは「何らかの現象や法則性を説明するのに役立つ命題」のことですが、ここでは「現時点で考えられる最も確からしい解決策」と考えて下さい。

この際に注意しなければいけないことは、問題が「図面のミス」であったとしても、たった1つの視点=「設計者」という立場にこだわらないようにすることです。

1つの視点にこだわると、かなり絞り込まれた仮説が生まれるので、一見解決への最短ルートを走っているように思えます。しかし、仮説はあくまでもゴールに向うために採用した1つの道に過ぎません。

図面を描く道具であるCADのユーザーとしての視点、出来上がった図面を元に試作品を作る製造担当者の視点、製品を組み立てる作業者の視点、製品の構想を思いついた企画立案者の視点など、様々な方向から道を探ることが大切です。

途中で間違っていることがわかったら、他の道を選び直さなければなりません。問題解決にはこうした仮説検証という試行錯誤が付きものです。

「これだ!」とひらめいた瞬間、その仮説が悪霊のように(?)自分に憑いてしまうこともあります。すると他者の意見は耳に入らなくなり、一刻も早く仮説を実行したくなります。もちろん実行するのは良いのですが、明らかに間違っていたとしても途中で止めることができなくなります。仮説の虜(とりこ)状態ですね。

近年、顧客は営業パーソンよりも賢くなり、顧客自身で問題解決ができるようになってきているので、従来のようなソリューション営業はもう通用しないと主張するビジネス誌もあります。たしかに、顧客が問題解決に長けていれば、営業パーソンが持ってくる提案など相手にしなくなります。

ところが、当社がコンサルティングや教育で関わる会社の中には、自信満々で間違った解決策を口にする人もいます。それは決して知識やスキルが不足しているのではなく、仮説の虜になっているのです。

顧客がいったん(筋の悪い)仮説に取り憑かれると、なかなかやっかいです。営業パーソンはエクソシスト(悪魔祓い)役になって、「多様な視点」という呪文をぶつけていく必要があります。多くの場合、それは強い抵抗に遭います。それでも顧客のために、勇気をもって間違った仮説に立ち向かって行かなければなりません。

営業パーソンの皆さん、あなたにはその覚悟がありますか?

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ホームがようやく「見える化」された

2017年05月21日 | コンサルティング

京浜急行のオフィシャルサイトによると、2015年の各駅の1日平均乗降客数の順位のトップは横浜駅(31万6千5百人)で、それに次ぐ第2位は品川駅(27万2千5百人)とのことです。両駅ともに他社線との乗替えなどもあり、実に多くの人が利用しています。私も日々品川駅で乗り換えているのですが、この数字を見れば、乗降客が集中する朝・夕をはじめとした、あの混雑も仕方ないのかなと思えてきます。

近年、羽田空港の国際化がますます進んでいるためか、日に日に外国人の旅行客も増えてきていて、大きなキャリーバックを抱えた人が駅のホームいっぱいに広がっている光景を日常的に目にします。

このため、私もホームには立ったものの、乗りたいと思っている場所まで簡単には移動できないということもしょっちゅうあります。

こうした状況の中、長年京急品川駅を利用している私ですが、自分が乗る電車を待っているときに、ホームのどこに並んでいたらよいのがわからないため、いつも困っていました。

2つドア、3つドアの目印は元々あったものの、次に来る電車が2つドアなのか、3つドアなのかがすぐにわからなかったり、電車の始発駅によって停車位置(ドアの位置)が違ったり、電車の種別(快速電車か特急、急行、普通か)によっても異なったりするのです。

このため、ホームにちゃんと並んでいたのに、いざ電車が来てみたらドアの位置がずれていたということが度々あります。結局、後から来た人が割り込むような形で先に電車に乗られてしまうこともしばしばありました。

これらは大きなストレスとは言わないまでも、毎日のことでもあり、長年にわたって小さなストレスの積み重ねになっていたような気がしますし、何とか改善されないものかと以前から考えていたのです。

ところが、先月からようやく冒頭の写真のように、はっきりと止まる場所が示されて「見える化」されたのです。長い間待ち望んでいた改善がなされたわけで、きっと 私のように感じていた人が多かったのではないでしょうか。

おかげで、それ以来並ぶ場所に迷うこともなくなり、改めて「見える化」することの大切さを感じたのでした。

「見える化」とは、問題やルールなどの情報を皆で共有し、一目でわかるようにすることです。

写真のようにドアがくる位置を「見える化」することによって、ホームにやってきた人が迷うことなく乗りたい電車のドアの前に並べようになったことで、多くの人のストレスが減ったのではないかと考えています。

実際、これまでに何度かこれが原因での乗客同士のトラブルを見たことがありますし・・。

話は変わりますが、この「見える化」、職場においてもやり方やルールを見えるようにすることで、多くの問題が解決できます。

しかし同時に、これまで様々な企業にお邪魔してきた経験から言うと、「見える化」に対して腰が重い職場が意外に多いと感じています。

「見える化」は基本的にはソフト面での改善が中心になりますので、内容にもよりますが、それほど大きな費用をかけなくてもできるケースが多いです。それによって問題が解決できる可能性があるのにもかかわらず、やらないことは非常にもったいないことだと感じます。

しかし、品川駅の見える化も実は必ずしも万全ではありません。見える化されたホームに整列乗車をしていても、どこからともなくやってきた人が先に乗ってしまうことは、相変わらずあります。

課題解決に向けたトライは永遠に続くようです。

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営業としてやるべきことはすべてやりました!

2017年05月17日 | コンサルティング

営業部の目的は自社の商品やサービスを売ることです。したがって、営業パーソンは売上金額という「成績」で評価されます。では、企業はどのような「成績」で評価されるのでしょうか。それは、売上高よりも利益です。なぜなら会社の「持ち主」である株主の目的は、利益という分け前を得ることだからです。

営業パーソンが売上目標を達成することを最優先にするのは当然のことですが、そのために多くの経費を使ったり、長時間の残業をしたりすれば、その分はコストとなって利益を減らします。「より多くの利益を得る」という目的を達成するため、株主から企業の運営を任されている経営者にとって、それはゆゆしきことです。

しかし、営業パーソンはこう主張します。
「たしかに経費を使えば利益は減りますが、そもそも売り上げが無かったら利益はゼロどころかマイナスになってしまいます。」
「だから、お客さんを接待したり、旅費や交通費を使ったり、残業をしたりするのも売り上げを獲得するためには必要なことなんです。」

それに対して経営者はこう反論します。
「売り上げを得るために経費が必要なのはわかる。しかし、そのために赤字になることを容認してしまったら、会社はいつか倒産してしまう。」
「だから、赤字覚悟で売るなんてことは、あってはならない。利益あっての売り上げだ。」

どちらの主張も言いたいことはよくわかりますが・・・

この議論を不毛なものにしないためには、まず営業パーソンが仕事のやり方を効率化し、必要最小限の経費で売上目標の達成を目指すことです。

そのためには日々の活動計画をしっかり立て、思いつきや行き当たりばったりの訪問をしないようにします。
面談時間や移動時間、社内での事務作業や他部署との調整にかかる時間をきちんと見積って無駄が生じないようにします。
客先から帰ってきたらすぐに仕事を片づけて、さっさと帰るようにすることも必要ですね。

それができたらはっきりとこう主張しましょう。

「営業としてやるべきことはすべてやりました。これ以上は経営者の責任です。」

さて、これを読まれた営業パーソンの皆さん、堂々とそう言い切れますか?

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営業の「あいうえお」はまず形から

2017年05月14日 | コンサルティング

5月も半ばになると、新入社員もそろそろ会社の空気に馴染んできます。営業部に配属された新人たちも、営業の仕事について徐々に理解し始めている頃でしょう。

先月営業部に配属された新人のA君は、教育指導担当の先輩営業マンBさんの下に付いて忙しい日々を送っています。Bさんは入社10年目の大先輩ですが、A君とはとてもウマが合います。Bさんの仕事ぶりは丁寧で手際も良く、A君にとっては大変勉強になる、頼れる存在です。

A君は配属直後、Bさんに次のような「営業の”あいうえお”」を教えてもらいました。

【あ】「あいさつは」は大きな声で先手必勝
【い】「忙しい」を理由にしてはいけない
【う】「運がいい」と口にすれば運が良くなる
【え】笑顔を絶やすな、辛いときこそ絶やすな
【お】お礼はすぐに、はっきり、心をこめて

Bさんは、まさにこの「あいうえお」の通りの人物です。A君はBさんのような営業マンになろうと心に誓っていました。

ある日、Bさんに同行して行った取引先で、お客様との打ち合わせが伸びて午後7時近くになってしまいました。商談も終わって外に出ると「今日は会社には戻らず、直帰しよう」とBさんが言いました。そして「A君、ちょっと一杯だけ飲んでいかないか?」と誘ってくれたのです。A君は喜んでお付き合いすることにしました。

2人は小さな居酒屋に入り、ビールで乾杯をしました。A君はBさんに色々と聞きたいことがあったので、質問をしようとしました。ところがBさんが先にA君に質問をしました。

Bさん「営業の”あいうえお”をどう思う?」
A君 「はい、素晴らしいと思います。毎日復唱しています。」
Bさん「実はね、新人の頃の僕はまるで逆だったんだ。」
A君 「どういうことですか?」
Bさん「あいさつはろくにしない、”忙しい”が口癖、運が悪いといつも思っている、笑顔がなくて仏頂面、お礼はろくにしない、そんな新人だった。」
A君 「え~っ、信じられませんよ、そんなこと。」
Bさん「本当だよ。希望していた企画部じゃなくて、一番行きたくなかった営業に配属されたので不貞腐れていたんだ。あまりひどいので、課長によく叱られもんだ。」
A君 「どうやって変わったんですか?」
Bさん「変わったんじゃなくて、変えたんだ。課長から”お前の査定は営業成績じゃなくて、あいうえおの実践回数で決める”って言われてね。」
A君 「そうなんですか・・・」
Bさん「最初は冗談かと持ったんだけど、面談のときに人事部の人が同席している前で言うもんだから、仕方ないと思って実行することにした。」
A君 「それでどうなりました?」
Bさん「最初の3か月くらいはとにかく”演じて”いた。するとだんだんお客さんの反応も良くなってきた。いつの間にか演じなくてもよくなったんだ。」

A君は幸いにも営業の仕事が合っていたようですが、そうではない新人もたくさんいると思います。もし皆さんの身近に、図らずも営業に配属されて日々嫌そうな顔をしている若かりし頃のBさんのような新人がいたら、次のようにアドバイスしてあげてください。

「”あいうえお”をしっかり守ろう。まずは形から!」

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グループディスカッションは難しい

2017年05月10日 | コンサルティング

 「このセミナーでは、グループディスカッションを行いますか?」

これはセミナーの受講を検討している方から、主催者が受けることが多い質問の一つです。

また、2時間のセミナーなどで聴講型をイメージして会場に訪れた受講者が、机の配置がスクール形式ではなく島(グループ)型になっているのを見て、「グループディスカッションをやるんだ」と帰ってしまう人もいるという話を過去に何度も聞いたことがあります。

公開型のセミナーであっても企業内の研修であっても、グループディスカッションの難しさは、研修終了後のアンケートの感想に記入されていることが多いことからも伺われます。

こうしたことから、グループディスカッションをより良い形で進めていただくために、研修テーマにかかわらず事前にディスカッションの進め方を詳しく説明したり、実際に少しの時間練習をしてみたり、また、演習ごとに司会者を交代して行ったりといろいろ工夫をしています。しかし、それにもかかわらず実際のところ、受講者にとってグループディスカッションは決して簡単なものではないようです。

先日のことですが3日間の研修終了後に、1人の受講者が次のような感想を話してくれました。

「講義は非常に興味深く、とてもためになりました。でも、グループディスカッションは最後まで好きになれなかったです。講師がディスカッションの進め方を丁寧に説明してくれたのは良かったのですが、実際はその通りにはディスカッションは進まなかったのです。

残念ながら、私が所属したグループには『私が、私が』と強く発言する人がいて、その人を中心に話が進みました。私の意見はその人とは異なることが多かったので、その人の考えを否定するということでなく、何度か私自身の考えやその理由を一所懸命に発言したのですが、採用されることはあまりなかったのです。ディスカッションの流れが声の大きい人、たくさん発言する人に流れていったような気がしました。

途中からは、『私が発言しても結局またその人の発言によって消されてしまうのだろうな』と思ってしまい、発言すること自体を諦めてしまいました。もちろん、全てその人の責任にするつもりはないのですが・・・」

この話を聞いて、改めて研修やセミナーならではのグループディスカッションの難しさを感じました。

グループの議論が成熟したものになるかそうではないかには、グループを構成するメンバーの個性が影響してしまうということです。核となる人が良い意味でリーダーシップを発揮できると生産性の高い議論になるのでしょうが、残念ながら必ずしもそうなるとは限らないのです。

仕事であるプロジェクトを進めていくような場面では、最終的にリーダーがその権限により意思決定をすることもできますが、研修で行うような正解がどこにあるのかすぐにはわからない場面で、時間内にグループの結論を導き出すことは簡単なようでいて、非常に難しいと思うのです。

実は私自身、複数回行われているあるセミナーに受講者として参加しているなかで、先日上記のような場面に出くわし、グループディスカッションの難しさを感じたのです。

いつもとは異なる立場に立ってみて、初めてわかることがあることを改めて痛感しました。

それにしても、グループディスカッションは難しい!・・・研修を行う側からも、受ける側からも永遠の課題だと感じています。

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自己肯定感は高い方がいい!?

2017年05月07日 | コンサルティング

自己肯定感とは自分の存在を肯定的に感じること、また、そのような心のあり方です。自己肯定感が高い人の特徴は「失敗を恐れない、いつまでもくよくよしない、他人と自分を比較しない」という点です。何事にも失敗を恐れずチャレンジし、失敗してもそれをバネにして成長できる人です。そのため、自己肯定感の高い人は学校や職場で周囲から高い評価を受けます。

その逆に自己肯定感の低い人は、失敗を恐れて消極的になり、失敗すれば落ち込み、他人と比べて自分のダメさ加減に悩んで、さらに落ち込むという悪循環に陥ります。そんなビジネスパーソンでは、仕事も上手くいかないでしょう。

このように自己肯定感は高い方が良いのですが、高くなればなるほど必要となるのがメタ認知です。メタ認知とは「自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること」です。たとえて言うなら メタ認知能力はブレーキ、あるいは原子炉の制御棒のようなものです。

実は(大きな声では言えませんが)、研修講師やベンチャー企業の経営者の中にはメタ認知能力を全く持たない人がいます。具体例を挙げるとかなり差し支えがあるので控えますが、自己肯定感が上昇し続けたために「イタイ」人間になってしまった人たちです。

特に研修講師には暴走する車のような、加熱して爆発しそうな自己肯定感を持った人が少なからずいます。そして、そうした人たちは講師としても「いかがなものか」というレベルにある場合がほとんどです。

先日友人から「ダニング=クルーガー効果(Dunning–Kruger effect)」というものを教えてもらったのですが、まさにある研修講師がそれだ!と感じました。ダニング=クルーガー効果とは「未熟あるいは能力の低い個人が、自らの容姿や発言・行動などを実際よりも高く評価してしまう認知バイアス。自己の愚かしさを認識することのメタ認知ができないことによって生じる。※」ということです。

メタ認知はある意味「心の錘(おもり)」のようなものです。錘を外すか、はじめから錘を持っていない人が自己肯定感を限りなく高めることができます。ベンチャー企業の経営者もほとんどが、どこかで錘を外した人たちです。

ただし誤解してほしくないのですが、研修講師やベンチャー企業の経営者の自己肯定感の高さを否定しているわけではありません。そうした人たちはそれで良いのです。むしろ、そうあるべきでしょう。なぜなら、エベレストほど高い自己肯定感があろうが、すべての仕事の結果は自分が背負うことになるからです。

問題は、組織の中にいながらメタ認知能力の低い人です。大企業に勤める会社員や役人の中に、多くはいませんが存在します。

企業研修のときに、テキストをパラパラとめくって「知っていることばかりだ」と言ったり、ディスカッションの際に「私は答えはわかっているから、どうぞ皆さんで議論してください」という態度をとる人がいます。メタ認知能力がない上に妙に自己肯定感が高い、いわゆる「残念な人」です。組織の中で働いている間は、メタ認知能力を養う絶好のチャンスなのですが・・・。

さて、ここまで書いてきて私自身はどうかと振り返ってみると、この仕事をしている立場からすれば、自己肯定感はかなり低い方です。

なんとかしなければと、「自己肯定感」という文字を書いて天井に貼り付け、朝晩に仰ぎ見ている毎日です。

※ ダニング=クルーガー効果 - Wikipedia

※ 画像の「DOUNCE」とはのろま、劣等生、甚六という意味

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渋滞に巻き込まれないためには

2017年05月03日 | コンサルティング

今年のゴールデンウィークですが、早くも後半戦に入りました。冒頭の写真は三浦海岸ですが、本日はまあまあの天気に恵まれたこともあり、各地で道路が大渋滞をしていました。もはや大型連休の風物詩とも言えるこの大渋滞ですが、今日の高速道路は軒並み30~40キロの渋滞だったようです。想像するだけで、思わず「うんざり」してしまいます。

ところで、先日のNHKの番組 あさイチで「混雑・渋滞に巻き込まれない大型連休!座れる新幹線自由席、スイスイ走る高速道路」が取り上げられていました。

高速道路の渋滞に関しては、渋滞学でお馴染みの東京大学の西成活裕教授が出演されていましたが、先生によれば「渋滞に巻き込まれたら左車線を走れ」なのだそうです。

その理由は「みなさん追い越し車線に移動したがるので、左車線の車が少なくなるんです。渋滞の中を1時間走行すると、左車線のほうが10~15分早いですね」とのことでした。

これ以外にも渋滞を起こさせないポイントとして、先生は「ドライバー全員が車間距離を詰めずに走れば渋滞にはなりにくい」ともおっしゃっています。

私自身、頭ではわかっていても自分がドライバーになったときには、車間距離を空けると自分の前に割り込みをされてしまうのではないかと考えてしまい、ついつい前の車との車間距離を詰めてしまっています。私も渋滞を引き起こす原因を作ってしまっているわけですね。

さて、話は少々変わりますが、道路の渋滞と同じく思わず「うんざり」してしまうものに、行列があります。

ゴールデンウィークに限ったことではありませんが、遊園地のアトラクションの行列待ちや有名なラーメン店などの行列など、列の後ろに着いたときにこの後一体どれくらいの時間を待たなければならないのだろうと思うことは多いと思います。

そういう場面で、一つの考え方として役に立つのが「リトルの公式」です。この公式を使って考えると、ある程度待ち時間の目安を立てることができるのです。

リトルの公式はマサチューセッツ工科大学教授のジョン・リトルが証明した公式で、列の長さが替わらない場合、「待ち時間」=行列の総人数÷1分間で行列に加わる人数で算出します。

たとえば、ラーメン屋の待ち行列で12時から13時の1時間に60人のお客さんがやってくるとします。そして、1人のお客が食事を終える平均時間は20分だとします。

このラーメン屋では平均何人が待っていて、平均の待ち時間は何分になるのかを考えると、答は平均20人待っていて、平均待ち時間は20分になることがわかります。

ゴールデンウィーク後半戦でも、きっと様々な所でいろいろな行列ができています。「長蛇の列の後ろに着くのか、諦めるのか」迷ったときに、判断の目安としてリトルの公式を使って待ち時間を計算してみてはいかがでしょうか。

それにしても、この待ち時間、リトルの公式で目安がわかるのはいいのですが、では、どこまでなら待てるのかは別問題です。

人よっては何時間でも平気で並び続ける人もいますが、皆さんはどの程度までなら待ち続けられるのでしょうか?

どこまで我慢して並び続けられるのかは、対象が何かやそれぞれの価値観にもよるのでしょうが、私自身は年齢に反比例して、我慢できる時間がどんどん短くなっていくような気がしてしょうがありません(笑)。

果たして、この関係性にも何らかの「公式」があるのかないのか、どなたかご存知の方はいらっしゃいませんか?

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Web調査でわかるのはおじさんたちの意識?

2017年04月30日 | コンサルティング

私はYahoo!ニュースをよく見るのですが、ページの右下あたりに「意識調査 回答数ランキング 4/30(日)集計」という欄があります※。「Yahoo!ニュース 意識調査 - 世論を正しく可視化して世の中を良くする。」とうたわれており、投票してもしなくても途中経過を含めて結果を見ることができます。

本日の調査回答数ランキング1位は、失言をした大臣の辞任に関するものです。現時点で13万票以上の投票があり、「辞任は妥当」が84.9%、「辞任する必要はなかった」が12.3%、「わからない/どちらとも言えない」が2.8%となっています。

そして、回答者の83.0%が男性、17.0%が女性でした。また、本日(2017年4月30日)の意識調査10件のうち、男性の回答者の比率が最も低かった調査が「70歳まで働きたいと思う?」で男性78.9%、女性21.1%でした。

このようにYahoo!ニュース 意識調査に関して言えば、どの調査も回答者の8割が男性2割が女性という比率になっています。「パーソナル設定」をすると、調査ごとの投票者のプロフィールを見ることができます。これもまたどの調査においても、年齢が50代、60代、職種は役員・管理職と自営業、定年退職者が多くなっています。

このデータを要約すると、Yahoo!意識調査の典型的な回答者像は「60歳前後の男性で中小企業の経営者か自営業または定年退職者」ということになります・・・

あ!自分のことだ!と驚いてしまいました(今日は平野が書いています)。今更ながら「世論を正しく可視化して世の中を良くする」という崇高な使命を担う者として身が引き締まる思いです。

現代はビッグデータの時代と言われています。Webによる世論調査やアンケートはたくさんの人の意見や考え方、嗜好を知るために大変役に立ちます。大規模かつ多様なデータを比較的簡単に入手できるのはとてもありがたいことです。

だからこそ、データの出所や調査を実施した人が誰かを知ることは何よりも重要なのです。そのためには統計学の知識が役に立ちます。ビッグデータの時代こそ全ての人が初歩の統計学の知識を持つべきです。

時々「統計学を疑え」という人がいますが、それは間違っています。統計学は「道具」に過ぎません。まずは「道具を使っている人」を疑いましょう。

ちなみにYahoo!意識調査ではCookie を削除すれば何度でも投票できますし、投票した人の国籍もわかりません。

Yahoo!ニュース 意識調査 - 世論を正しく可視化して世の中を良くする。

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研修当日に受講者の欠席をなくすためには

2017年04月26日 | コンサルティング

「○○と△△は急用が入ったため欠席です。よって、受講者は□□名になります」

研修当日、私がパソコンの設定などの準備をしていると、担当者からこのように声をかけられることが度々あります。企業によっては、欠席者が出ることはルーティンになっているようで、当たり前のこととして片付けられています。

それでは、研修当日の朝に急きょ欠席しなければならない急用には、どのようなものがあるのでしょうか。

詳しく理由を尋ねてみると、「トラブルが発生した」、「お客様から急に呼ばれたため、外出をしなければならなくなった」、「短納期の仕事が入った」などが主な理由のようです。さらに、お子さんの具合が悪くなったことや、親の介護など家庭の事情による欠席もあります。

研修当日の欠席者が多い企業では、いずれの理由も仕方がないこととして受け入れられているようですが、一方でせっかくの受講の機会を逃してしまっているわけですから、傍から見ても実にもったいない話だと感じます。

以前から、こうした事態を何とか打開できないものかと考えていたのですが、先日お会いしたある製造業の担当者から伺った話では、この問題に対して徹底的に先手を打っていらっしゃるとのことでした。

具体的には、研修日程は早い段階(前年度中)に受講者本人のみならず直属の上司に対して、さらに取締役にもアナウンスをしているそうです。

本人だけでなく上司にも知らせる理由は、研修当日に受講者の仕事に問題が発生した場合に周囲の人が対応できるようにしておくためです。また、役員まで知らせる理由は管理者に対して、受講者がしっかり研修に出られる環境を作らせるということだそうです。

仮に、受講者が営業担当であれば、お客様にも研修日程を伝え、研修の間に問い合わせが発生した際には上司を始めとして職場、つまりは会社全体でフォローするようにしているとのことでした。

このように、研修に対する事前の段取りを徹底することによって、受講者本人に対しても職場に対しても「当日のキャンセル(ドタキャン)は絶対に許さない」というメッセージを伝えられることになります。これにより、この企業ではドタキャンは出ていないとのことでした。

研修のドタキャンを「仕事が理由だから仕方がない」と許してしまう担当者は、そもそも研修日程のアナウンスが1か月を切ってから行っていたり、受講者本人にしか伝えなかったりというやり方をしていることが多いようです。

そうすると、部下が研修に参加することを把握していなかった上司が、当日になって初めて部下が席にいないことに気がつき、「○○は今日は休みか?」と聞くこととなります。そして、研修で留守にしていることがわかると、「何で人事はこんなに忙しいときに研修なんかやるんだ。全く人事はわかっていない」などと言ったりすることになります。

そして、部下が担当している顧客から問い合わせやクレームが入ったりすると、慌てて研修中の部下に連絡をしてきて、顧客対応を優先するように命じることが起きてしまったりするわけです。

これらのことから、研修当日に急な欠席者が複数人も出てしまうような企業には、それ相応の原因があると考えられます。反対に研修担当者が「研修についてはドタキャンは許さない、そのためには事前に段取りを丁寧に行う」というようにぶれない姿勢を持てば、これらの問題は回避できるということです。

研修を急きょ欠席することとなった受講者が、「研修から逃げられて得した」と考えるのか、「大切な機会を逃してしまった」と考えるのかは、これも研修担当者、ひいては会社の考え方や風土によって異なるでしょう。

しかし、貴重な時間と費用をかけて外部から講師を呼び、研修を行っているのですから、費用対効果をださなければ何とももったいない話しです。

「研修で当日の欠席者が多くて困る」と感じていらっしゃる研修担当者の方は、一度上記を参考に研修の段取りから振り返ってみられることをお勧めいたします。

前述のご担当のように熱き想いと丁寧な段取り、これを継続的に行うことこそが唯一の秘訣だということです。

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新入社員研修はミックスがいい

2017年04月23日 | コンサルティング

先週まで連日のように行われていた新入社員研修が終わり、一息ついています。今年もたくさんのフレッシュな人材にめぐり合うことができました。

さて、新入社員研修には1つの会社の新人だけを対象にするもの以外に、多くの会社から受講者が集まる「公開型」があります。公開型の新入社員研修には、実にバラエティに富んだ受講者が集まります。製造業からサービス業まで、職種や学歴がばらばらなのが特徴です。

どんな研修でも受講者のやる気や理解度には差がありますが、とりわけ公開型新入社員研修ではそのばらつきは非常に大きいと言えます。とはいえ、学校の授業ではありませんから学力別に講義をすることはできません。新聞もテレビのニュースも一切見ない受講者と、大学のゼミでコミュニケーション学を専攻してきた受講者が一緒のグループでディスカッションするなどということもあります。教える側としては甚だ効率が悪いと言わざるを得ません。

しかし、この「ミックス状態」が新入社員研修ではとても大事なのです。研修中に行うグループ討議では、知識レベルの差がそのまま発言の多い少ないにつながります。自ずと高学歴の受講者がリーダー役となり、そうでない受講者が模造紙にマーカーで字を書く係になります。多くの企業研修ではそのように進むのですが、私たち人材育成社の研修ではリーダー役を輪番制にしています。討議のテーマが変わるたびに、リーダー役を変わってもらうのです。

リーダー役はメンバーから意見を引き出し、調整し、グループとしての見解をまとめます。そしてグループを代表して全員の前で発表します。これは研修効果を高めるために大変良い方法です。ただし、リーダー役を機械的に回すだけでは、上手くいかないどころか逆効果になります(どのように運用するかは当社のノウハウ「知的財産?」ということで・・・)。

リーダー輪番制の成果は研修終了後のアンケートでもはっきりと現れます。「知らない相手に話してもらうのは大変だと思った」、「人の意見を聞くことで気づくことも多かった」、「グループの意見をまとめて、大勢の前で話すことで自信がついた」など、コミュニケーション能力を鍛えるには最適であることがわかります。

実は研修に限らず、職場での会議でも司会・取りまとめ役を輪番制にすると、非常に効果的なOJT(On-the-Job Training)が実行できます。会議の場で、若手社員が課長や先輩の発言をまとめてホワイトボードに書き出すだけで、相当ハードなトレーニングになることは想像に難くないでしょう。

もっともこのOJT、一番大変なのは課長でしょう。なにしろ若手社員が仕切る場ですから、色々と我慢しなければならないことばかりです。当社も、管理職研修では「我慢」の大切さを説いています。

さて、新人が配属された職場の管理職の皆さん、今年の新人は優秀です。長い目でじっくりと育ててあげてください。

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