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第1,260話 若者は短縮言葉好き?

2025年04月09日 | 仕事

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「変化を呼び込む! 新紙幣タイプ」

産労総合研究所の発表(3月26日)によると、2025年度新入社員はこのタイプなのだそうです。一体どういうタイプなのかと思ったのですが、この意味の背景には、2024年7月に発行された新紙幣には偽造防止技術やユニバーサルデザインなど最新技術が盛り込まれており、それらは多様性を受け入れ最新のITリテラシーを身につけている2025年の新入社員と通じるところがあるいうことで、この表現になったということです。

さて、新入社員が入社して1週間が経過し、多くの企業では新入社員研修を行っているところだと思います。私も新入研修を担当させていただいていますが、こちらが指示した演習に熱心に取り組むなど、今年の新入社員も非常に真面目な人が多いと感じます。その一方で、チームの中で自ら発信したり、意見をとりまとめたりするなどの主体性が旺盛な人はあまり多くないという印象も持っています。

ところで、今年の研修で新入社員に接している中で今まで以上に感じるのが、「短縮言葉」です。たとえば「お疲れ様」のことを「おつ」、「まじで?」をたった一言「ま?」と表現するなどで、他にも実にたくさんあるようです。彼らのやりとりを聞いていると一瞬、外国語?と感じるくらい私には意味不明な言葉もたくさんやりとりされていて、まさに「タイパ」(タイムパフォーマンス)を重要視しているのだなと納得できるくらいに短縮言葉が多いのです。

新入社員研修では、敬語をはじめビジネスの基本となる「言葉遣い」を練習してもらう時間をたくさん設けているのですが、こうした言葉遣いとは全く異なる短縮言葉を若者達はなぜ使うことが多いのでしょうか。試しに休憩時間に数人の受講者に聞いてみたところ、特に深い意味はなく「何となくノリがいいから・・・」といった回答でした。それを聞きながら同時に私が感じたのは、言葉を短くすることで「余白」や「間」が生まれて断定的な言い方ではなくなることから、ソフトに伝わるとともに、言わんとするところを相手に想像させるような意味合いもあるのではないかということです。つまり、これはコンテクストに過度に依存したコミュニケーションになってしまっているようにも考えられると思います。

しかし、短縮言葉を多用することは、若者同士であればノリで通じるところがあるとは思いますが、ビジネスシーンにおいてはまだまだ一般的とは言えない、理解されない状況です。もしそれを多用しようとすれば、ビジネスパーソンとしての印象は決して良くはならないでしょうし、本来伝えるべき事柄が伝わらず、あるいは誤って伝わってしまうなどにより、あとで大きな問題を引き起こすことになってしまうかもしれません。

言葉は時代とともに変化するものということはもちろん承知していますが、一方でビジネスシーンにおいては言葉も含めたマナーも大切です。敬語をはじめ最低限必要となる言葉は当然押さえたうえで、きちんと使えるようになる必要があることは言うまでもありません。

これは若い人に限ったことではありませんが、このところ敬語をはじめそのシーンに合った言葉遣いをすることにも高いハードルを感じる人もいるようですから、まずはきちんと意識をすることから始めることが必要なのではないでしょうか。

今年の新入社員のタイプである、「変化を呼び込む! 新紙幣タイプ」の良さは十分に発揮してもらいたいと思いますが、言葉遣いについては短縮言葉でなく基本をしっかり押さえてほしいと考えています。

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