長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

定数削減法案、消費税議論等の、初日現状報告

2012-03-15 10:24:29 | 社会保障・税
ゆっくりめの朝、議員会館。現場を知らないコメンテーターの話しを聞けば、なるほど間違った世論形成にもなる、テレビを見ていてそう確信した。それを証拠に、時々番組の中で、現場にいた記者が「いや、そういう事ではないんです」、「いや、その話しは議論されてます」、「いや、それは結論が出ています」「いや、そんな話しはありません」など、コメンテーターの話しに一言入れる場面が多い。でも、司会者コメントに対する野放し状態はいやはやなんとも。「ある司会者」、「数名のコメンテーター」の話しは聞くに堪えない。それでも、それが世論となる時代である事を我々政治家は身を引き締めなければならない。

昨晩も会議終了後、入れ替わり立ち替わり自室で、電話で、たくさんの取材を受けた。私から見れば、現場の記者さん達は事実を伝えている。ところが、実際の紙面ではそのニュアンスが変わっている。翌朝、都合の悪そうな顔で、「いやー、デスクが、、」ってな感じである。今朝の新聞各紙でも、増税容認派は野田派で、増税反対は小沢派という二項対立であるかのような印象となる記事ばかり。現実はそんな単純なものではない。錯綜しているし、派閥の指示だけで動く議員は思う程多くない。みんな自分自身の信ずるところで戦っている。

議員定数の削減が何故進まないのか。はっきり言う、民主党・国民新党以外の政党が、80定数削減を嫌がっているからだ。「野党の責任にするなっ」と罵声を浴びそうだが、これは現実である。もう限界だ。昨日の政治改革推進会議で、私は野党の賛同が得られないならば次に進むしかないと提案した。「座長とりまとめ私案」を法案として提出する事である。

衆議院選挙制度改革に関する各党の主張はバラバラである。柱は3本。1.一票格差の是正、2.定数削減、3.制度改革である。1.については、民主党、自民党、公明党、国民新党、社民党、新党大地は一人別枠方式廃止・0増5減に賛同、みんなの党、共産党は比例代表制を主張、立ち上がれ日本、新党改革は中選挙区制を主張。2.については、民主、国民は80削減、自民は30削減、公明は大幅削減、みんな180削減、共産は反対。3に至っては、もうバランバラン。

何がネックか?定数削減80の旗を降ろせば審議に応ずるという野党の姿勢だ。これは受けられない。かといって、これ以上先延ばしにすれば、現場を知らない司会者あたりの鼻息が荒くなり世論に影響が出る。よって、80定数削減を降ろさず、法案を提出し、衆議院での審議に突っ込めというものである。参議院が捻れていようが、これは衆議院の問題である。かまう事はない。そして、野党はこれに反対できない。反対すれば、政治改革に消極的であるということを自分で証明する事になるからだ。

ただ、定数削減を強行突破すれば、消費税議論に影響が出る事を執行部は恐れているのだと思う。党の雰囲気としては、野党の賛同を得てでも法案を通したいと考えていると思うからだ。だから、立ちすくむ。私は定数削減については我々が正義だという確信を持って早々に法案提出。もしも、党がこれをしないならば、我々で議員立法としての手続きを取る事で進めていく覚悟。

長くなった。もうひとつ。昨日から始まった消費税議論。とりわけ、厚生労働部門の全てに関わってきたものとしては、「出の部分」については、そうとう整理整頓された中身になっていると自負する。職域加算などの個々の問題については幾つか不安な点があり継続して追求していくが、方向性としては大旨是とする。問題は、「入りの部分」、つまり、財源問題である。何度もブログに記してきた事だが、政治改革・行政改革は国民感情配慮したものに過ぎず、身を切ったからといって景気が回復するものではない。今までの政権は、身を切ったから、国債発行を許して下さい、増税を許して下さいで、その場しのぎをしてきた。そして、それが限界点に達して今日がある。政治行政改革はデフレ円高対策と両輪。

政治改革、行政改革を実行し、あとは王道を行く事である。残された道は「デフレ脱却と円高抑止、つまりは景気回復」にしかないことを政治家が腹を括る事。

法案附則18条、「景気条項」の中に、具体的な数値目標を入れる事。客観的な数値目標がなければ、また王道から外れる。崖っぷちにたつ事、自ら逃げ道を許さないという意味で具体的に入れる事。これが達成できれば増税、出来なければ増税停止。増税停止となれば、社保税一体改革は頓挫。それは絶対許されないので、何としてもデフレ脱却と円高対策をとなければならないという覚悟を、証として明文化する。その数字次第ではあるが、これならば、この部分は了とする。

そして、なんか知らんけど突然出てきた、附則28条、「再増税」とも取れるこんなこと年末に議論していないっ。大綱のp.30は高齢化のカーブはいずれ緩やかになるのだから、それも考慮し制度を見直すというもの。「社会保障の安定財源の確保及び財政の健全化を同時に達成する事を目指す観点」という財務省の本音をここに盛り込んじゃぁいけねぇよ。財税の状況と改革のあり方を考える、それも平成28年?、必要な法制上の措置は、再増税ってかっ。これは、削除。大綱に出ていない概念が盛り込まれていたり、大綱の概念を歪曲させ都合よく法案に盛り込んでいたり、大綱の概念を削除したり、もうイタチごっこ。

附則に、「歳入庁設立の前提」をいれること。社保税制度改革議論で保険料徴収をしなければならないところから取らずに、取りやすいところから取っていることに多くの論点があった。物理的にも感情的にも歳入庁の設立があらゆる問題解決の糸口になる。ところが、社保税一体改革スケジュールの中に、歳入庁設立スケジュールが抜け落ちている!!!!!!! 財務省はイヤだろうけどねぇ、やらないと。大綱に載っている「歳入庁の創設による、税と社会保障を徴収する体制の構築について直ちに本格的な作業に着手する」、直ちにだろっ、直ちに。ところが、私はこのWTの幹事を仰せつかっているが、2/27、3/7に開かれただけ。声を上げるものの、上層部は動く気なし、情けない。財務省の毒されているのか?

今日も体力勝負の一日になりそうだ。
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12 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-03-15 15:51:12
てめー、小沢被告派だったのか!民主党から出て行け!
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Unknown (Unknown)
2012-03-15 18:47:30
議員定数云々なんて今時点の国のテーマではナイ。国民は数じゃなくて質に呆れ返っている。数を減らしたければ議員としての最低必要の知識と教養テストでもやって、基準以下を振り落としてもらいたい。
もしこれをやったら民主党議員はいったい何人残れるのだろうか。
余っている議員が居るなら全員東北に連行して復興作業に加わればよい。
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80削減への努力を。 (東雲牛)
2012-03-15 18:49:17
野党は反対するでしょうね。特に公明党が。ですがまず国会議員の定数・給与削減があってこその、消費税増税でしょう。増税反対派は守旧派と言っても良い。
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Unknown (Unknown)
2012-03-15 20:13:03
>増税容認派は野田派で、増税反対は小沢派という二項対立であるかのような印象となる記事ばかり。現実はそんな単純なものではない。錯綜しているし、派閥の指示だけで動く議員は思う程多くない。みんな自分自身の信ずるところで戦っている。

・・・ということは政党政治否定ですか?じゃあ一刻も早く解党してもらえないかな。どちらにしたって民主党は史上最悪の日本のお荷物なんだよ。
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民主党は史上最悪の日本のお荷物なんだよ。 (Unknown)
2012-03-15 23:28:30
>民主党は史上最悪の日本のお荷物なんだよ。
民主党政権を選んだのは、日本国民なんだよ。
「民意なんだよ!民主主義が嫌いな人は北朝鮮にいってもらいたい」
大阪の「コリア系アナーキスト大前研一」の忠実な弟子=国体破壊王橋下がいっていることだ。
「民意・民主主義で選ばれた政権与党が嫌いな
人は北朝鮮へ行ってもらおう」
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Unknown (Unknown)
2012-03-16 00:24:26
ということは反民主で保守系野党支持者にも北に行けという論理になってしまう。
インチキマニュフェストに騙された今現在の民意はもはやとっくにこの党から離れてますよ。選挙になればわかることです。
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Unknown (Unknown)
2012-03-16 07:21:11
一番の課題は震災復興とデフレ脱却だと思いますよ。

闇雲に80人削減と言われても、民意が反映されない歪な削減になってしまっては、国民は納得できません。
大変失礼ながら、私個人の意見では、みんなの党や共産党は野党として必要な党、日和見公明党と意見ばらばら民主党は野党でも与党でも必要ないです。今は参議院があって良かったとつくづく思います。
ただし長尾先生他数名の民主党議員には期待しています。
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シナ領事館建設断固阻止を (Unknown)
2012-03-16 09:42:21
議員定数の問題よりも新潟で広大な土地がシナに買われたことのほうが問題です。
日本はシナの土地は買えません。相互主義に反し
国防上大問題です。シナ領事館建設を断固阻止してください。
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Unknown (Unknown)
2012-03-16 11:46:27
財務省に疑問を感じてるなら野田なんかに投票するわきゃねーわな。

ホントに有権者をバカにしてるよこの人は。
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Unknown (Unknown)
2012-03-16 11:49:07
>増税容認派は野田派で、増税反対は小沢派という二項対立であるかのような印象となる記事ばかり。現実はそんな単純なものではない。

無責任に野田に投票した人間の苦しい言い訳ですな。
国民の顔色伺って反対だ!署名だ!ってポーズだけ取って結局何もしないってのが一番最低だと思うわ。
嬉々として売国やってる連中の方が隠してないだけマシ。
どっちもクソ以下だが。
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