長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

戦後70年・・・安倍談話、肝の部分

2015-08-16 21:14:17 | 歴史・伝統・文化
心静かに8月15日、戦後70年を過ごさせて頂きました。

14日には、安倍総理が70年談話を閣議決定され、これを発表しました。 実に誠実で、謙虚で、心の込もった、未来志向の談話でした。 更に申し上げれば、言葉の選択が絶妙であり、緻密で、戦略的な談話であるいうと印象を持ちました。

歴代総理の談話を「全体として受け継ぐ」というこれまでの国会答弁は、成る程、そういうことだったのかと納得できました。 談話に対して否定的な方々からは、「主語がない」、「間接的だ」と指摘されている部分にこそ、それを感するのです。

個人的には、これまでの談話を引き継ぐというよりは、否定ではなく、「全体の上塗り」を期待していたわけでもあるのですが、そこは時節柄大人の対応をとり、友党に対する配慮も見せつつこれを決定したのだと推測します。

特に、
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世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。 その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まりを、力の行使によって解決しようと試みました。 国内の政治システムは、その歯止めたりえなかった。 こうして、日本は、世界の大勢を見失っていきました。

満州事変、そして国際連盟からの脱退。 日本は、次第に、国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった。 進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました。
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のくだりは、文字が少ないながらも、凡ゆる歴史的経緯が凝縮されています。 日本の取らざるを得なかった苦悩を「政治のシステムは、その歯止めたりえなかった」と表現したことで、「全体として引き継いだ」のだと理解できました。

西洋諸国による植民地支配と、我が国が歴史の中で独立を守り続けてきたことを、アジア諸国やアフリカ諸国がどのように受け止めていたのか? に関しても史実に基づき謙虚に、確実に主張されています。

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二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。

事変、侵略、戦争。 いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。 植民地支配から永遠に訣別し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。
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は、まさに談話における肝の部分。

折しも、平和安全法制は「戦争法案である」と豪語して止まない勢力に対しては、強いメッセージとして受け取られることを期待したいと思います。 いや、確実に伝わっていると確信します。 だから彼らは非常に焦っていると思いますし、これからも攻めあぐねるでしょう。

この談話の閣議決定は実に重いものです。 談話そのものが閣議決定を連れているのですから、「政府は戦争を画策している」などという根拠のない憶測を前提とした平和安全法制質疑をしようものなら、それこそサイレントマジョリティーからは、「政争以外の何物でもないと見抜かれ」、そう思われていることを感じることでしょう。

少々ではありますが、談話の発表により内閣支持率が上昇したことはその源泉になるのではないかと期待しています。

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あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。 しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。 謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。
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に関しては、ひたすら「謝罪を繰り返すべき」と主張される方々にとっては最も感に触る部分だったことでしょう。

彼らがこのくだりに対してどのような反論をするのか見ものですが、特別のことは言っていないと思います。 平成の時代を支える大人として当然のこと、自然な感情であります。 これを、不自然であると押し返すには無理があります。 しかし、彼らはすでに躍起になっていますね。

「植民地支配」
「侵略」
「おわび」
「反省」これが談話の焦点だそうです。

このような報道番組や新聞各紙の意図こそが、我国の危機の本質だと再確認しなければなりません。

彼らがこれだけノリを超えた行動に出るということは、談話が「効いている」からに他なりません。

談話はなぜ必要なのか??

歴史的経過総括であるという側面もありますが、これは「情報戦」でもあるのです。

村山談話、小泉談話、主旨は違いますが河野談話。 歴史的見解でありながら、以降、私たちの日常生活に影響を与えています。 それが良い影響かと問われれば、決してそうではないでしょう。 静々と日本人が大切にすべき魂を壊していき、自虐史観へと誘ってきたではありませんか?!?!

今回の安倍談話では、そういった訳のわからぬ、浮き草的な、根を待たぬ考え方を正し、閣議決定の上、歴史に対しては忠実に過去を振り返り、節目を持ち、次の世代への責任も示し、全世界に対して日本が取るべきスタンスを明確に示したのです。

15日は靖国神社へ昇殿参拝に参りました。 全国戦没者追悼式にも参列しました。 哀悼の誠を捧げつつ、戦火に命を落とされたすべての方々は、これからの日本を期待してくださっているだろうかと問いつつ、心静かにお盆を過ごしました。
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