長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

猫を追うより、皿を引け

2009-02-04 09:48:49 | 国会
゛ミスター渡り゛谷人事院総裁。彼はオール霞が関の防波堤である。実に興味深い表情をしておられる。官僚社会主義を守り抜こうという並々ならぬ決意と、バックには全霞が関が付いている、さて政治家諸君っ、自分らを敵に回して、さてよろしいのかなぁ?とでも言いたげな素振りである。

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谷氏は昭和39年に郵政省に入り、平成10~13年に郵政事務次官を務めた。退官後は同省所管の財団法人「郵便貯金振興会」(現ゆうちょ財団)理事長へ天下りし、同時期にさらに2つの財団法人の理事長を兼任。15年6月には有料CS放送の関連会社会長となり、16年4月に人事官に就任、18年4月から人事院総裁を務めている(産経新聞より)。
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彼自身の経歴にあるように、5度目の天下り先が人事院。そう、人事院は天下り先なのである。そんな天下り先が第三者機関と称して、国家公務員の給与や要員定数などを非公開で決めている。事務次官は同期で一人、審議官、局長、課長の定数も決められており、これを増やせば予算をどこからか持ってこなくてはならぬ。若しくは一人当たりの給与を減らさなくてはならない。どちらをも選択できないから天下り先で税金以外の社会保険料や郵貯銀行、簡易保険から財源を流用できる仕組みを作ったのである。

それにしても驚くべきは、官僚のマスコミ対策である。昭和28年から人事官3人のうち一人は、毎日、読売、日経、朝日、NHKの幹部を務めた退職者の指定ポストであるという報道である。「抱き込まれた報道機関が人事院を批判できるわけはない」。これを指摘したのが産経新聞であるというのも大変わかりやすい話である。

昨日の麻生首相の渡りを禁止とする発言は確かに第一歩進んだ感はある。しかし、渡りを禁止しするという口約束だけで法的な裏付けは全くない。単なる衆議院選挙対策であろう。天下り自体がなくならない限り問題解決にはならない。

28000人が4600の団体に天下る。12.6兆円が私たちの生活に優先して予算配分される。その場しのぎの解決策より、根本を正すことが大事である。゛猫を追うより、皿を引け゛。この際、天下り、その斡旋、渡りについて議論するのではなく、天下り先そのものを無くしていくことの方が、根本的な問題解決になるのではないだろうか。
コメント
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