奈良県橿原市高殿において、9月15日の13時30分より藤原宮大極殿院の発掘調査の現地説明会が行われました。
今回は、藤原宮大極殿院の発掘調査(第198次調査)「現地説明会(大極殿院北門跡等)」の様子を紹介したいと思います。
藤原宮大極殿院北門の跡が見つかったとのニュースを聞き、ひとめでも見たいと思い行ったのですが、残念ながらこの日別件があって遅れて行きました。
着いたときは、丁度説明会が終わり片付けの準備をされていました。
せっかくなので、近くにおられた学芸員の方に北門跡等のことをお聞きすると、とても丁寧に説明をしていただきました。
今回の発掘調査では、北面回廊の所で礎石据付痕跡12間分(23基)が検出され礎石はすべて抜き取られていましたが、礎石を据えるための穴と根石が残存していました。柱間の寸法は、桁行約4,1m(14尺)・梁行約2,9m(10尺)ですが、藤原宮の中軸線が通る中央間のは16尺となっています。北門は、中央間を他より2尺広げて出入り口としたようです。他にも、藤原宮造営以前の遺構や排水溝等新たな発見があったようです。
今回の発掘調査でわかったことは、これまで不明確であった北門の存在や北面回廊の構造が明らかになり、大極殿院全体が綿密な設計と高度な測量技術のもとに造営されたことが裏付けされたとのことでした。
思ったよりやや小さめの北門跡(最後から2枚目の写真で、人が立っている付近が北門跡です)でしたが、1300年程前に天皇が内裏からこの門を通って大極殿に行ったかと思うだけでも、ワクワクする瞬間でした!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます