泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

奈良県斑鳩の里「法起寺・法輪寺・古墳」歴史散策

2020年04月20日 21時18分15秒 | 歴史

以前、奈良県斑鳩の里「法隆寺・中宮寺跡・法起寺・法輪寺・古墳」を歴史散策しましたので、2回にわたって紹介したいと思います。前回は、奈良県斑鳩の里「法隆寺・中宮寺跡」の歴史散策の様子を紹介しました。

『斑鳩町』は奈良県の北西部に位置し、聖徳太子ゆかりの地として、広く知られています。
町のほぼ中央部にある法隆寺は最古の木造建築として名高く、「法起寺」と共に『法隆寺地域の仏教建造物』として、日本で初めて世界文化遺産に登録されました。隣接する「法輪寺」や「中宮寺」など由緒あるお寺や古墳等があります。

今回は、奈良県斑鳩の里「法起寺・法輪寺・古墳」歴史散策の様子を紹介したいと思います。

〇法起寺

「法起寺」は、太子の「岡本宮」を太子の遺言により、その子「山背大兄皇子」が寺に変えたもので、池のそばにあったので「池尻寺」ともいわれれています。
三重塔は、706年に完成したとされ、高さ24mの塔は最古のもので、法隆寺伽藍と共に世界文化遺産に登録されています。創建当時のものは、三重塔だけで、三重塔としては、最古最大であり飛鳥時代の建築様式を伝えています。

「法起寺」の三重塔は、近くから見るよりは遠くから見たほうが、古都奈良ではという感じで大好きです。

「法隆寺」の五重塔と共に、「法起寺」の三重塔は飛鳥時代の空気感が漂う神秘的な塔ですね!

       

〇法輪寺

「法起寺」とともに斑鳩三塔と呼ばれているのが、この「法輪寺」の三重塔です。
創建については、2つの説があり、一説には622年に「聖徳太子」が自らの病気平癒を祈願し建立を発願、その子「山背大兄皇子」等が建立したという説等があるようです。
創建当初の三重塔は、1944年に落雷により焼失し、現在の塔は、作家「幸田文」氏らの尽力により、1975年に再建されたものです。創建当初の「法輪寺」は、法隆寺西院伽藍と同じ伽藍配置で、約3分の2の規模であることが、発掘の結果明らかになりました。三重塔は、新しい塔ですが寺内で保管している仏像等がとても素晴らしかったです。

のんびと歩きながら斑鳩三塔巡りの歴史散策は、古都奈良ではのひと時ですね!

    

〇古墳(藤ノ木古墳・駒塚古墳・調子丸古墳)

・「藤ノ木古墳」は、円墳で直径50m以上、高さ9mの円墳で、出土品から、六世紀後半に築造された古墳であると考えられています。未盗掘の古墳で、石棺は二上山白色凝灰岩を使った刳抜式で、箱形の身と屋根型の蓋を別々に造りあわせたものでした。石棺の全面には朱が塗布されていました。
石室内には石棺北側から馬具などが発見され、又、埋葬後、攪乱を受けていない東枕にした2体の被葬者が確認され、そのそばには、鏡や刀など豪華な副葬品が確認されました。東アジアでもまれにみる優れた意匠や彫金技術を施したもので、金具などにパルメット文など共通の文様を用い、鞍金具には竜・鳳凰・象・などの禽獣文や鬼神像などを透かし彫りし、東アジアの様々な文様が集合したもので、仏教的要素・四神思想などの呪術的な世界の影響をみることができます。

素晴らしい出土品は重要文化財等に指定され、現在は奈良県立橿原考古学研究所附属博物館に展示されています。

  

・「駒塚古墳」は、前方部を南に向けた前方後円墳です。全長は約49mですが、前方部が削られていることから本来の全長は明らかではありません。古墳名は「聖徳太子」の愛馬である「黒駒」を葬ったとの伝承に由来します。発掘調査の結果、古墳時代前期(4世紀後半)に築造されたことが明らかとなりました。「駒塚古墳」の南側に所在する「調子丸古墳」と共に、平成4年10月8日に町史跡の指定を行いました。

 

・「調子麿古墳」は、「駒塚古墳」の南側約100mに位置します。直径14m程度の円墳です。「聖徳太子」の舎人で「黒駒」の世話をしていた「調子麿」の墓と伝えられています。古墳の北側で行った発掘調査では、馬具などの表現を施した精巧な造りの土馬の頭部が出土しました。時期は不明ですがあまり類例のないものです。

残念ながら両古墳とも、説明版等もなく荒れ放題のような状態でした。

「調子麿古墳」・「駒塚古墳」共に築造時期は、「聖徳太子」の時期とは違うのですが、「聖徳太子」に関わる古墳(伝承)で、ロマンあふれる古墳巡りとなりました!

ところで、古地図を参考にしながら歩くという「ブラタモリ」という番組、ご存知ですか?

なんと、2020年4月18日に奈良県明日香村が「ブラタモリ」の番組で取り上げられました。次回は、「ブラタモリ」の番組で取り上げられた所等を紹介したいと思います。

 

 

 

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