80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

0系GW終わっても設計中・・・

2010-05-06 11:24:27 | 新幹線
こんにちは。皆様のGWの戦果はいかがでしたか?
憧れの模型を手に入れた方、天気に乗じて一気に塗装を完了された方、そして撮り&乗り鉄を楽しまれた方も多かったのではないでしょうか。

さて当工場の0系はまったくタイトルの通りなのですが、ひと筋の光明が見えてきました。新幹線誕生前夜の国鉄技術陣の心境です。

その原動力となったのが「新幹線旅客電車説明書」(1964年・国鉄)で、鉄博のライブラリーで閲覧してきました。概要編と図面集3冊から成る詳細なものです。
この中の車体断面図をもとに模型化したのが次の図面です。車体腰部と屋根の中央部が8,000R(1/87で92.0R)、屋根両肩部が800R(同9.0R)で、側板は3°の角度をもっていました。
腰部のRの頂点、すなわち車体幅が最大となる部分は外板の下から700mm(同8.0mm)で、これは光前頭の半径と一致しています。まあ当然といえば当然ですが・・・
右側には前頭部の断面図が描いてありますが、これはのちほど説明します。



上図をもとに模型の外板の寸法t0.4mmを差し引いたものが次の図面です。これを直接プリンタで打ち出す予定なので、妻板と仕切壁を必要分だけコピペしました。なお、貫通扉とその窓は、完成後はほとんど見えない部分なのでテキトーです。
ちなみに側板は手でケガくことにしました。A4サイズぎりぎりになるのに加え、最近プリンタの調子が悪く、大きなものは送り誤差が目立つようになったからです。



で、懸案の前頭部ですが、くだんの資料図面の中にも詳細な設計図は“ありませんでした”。
最新のN700系に至まで、熟練工が叩き出しで作っていることは有名ですが、それにしても図面なしで作れるはずはないので、本当に現場だけで使われている図面があるのでしょう。
唯一あったのは機器のギ装を示す図面で、ここに前頭部の投影線が描かれていたので、これを写し取ってきました。ちなみに鉄博のライブラリーは複写不可でコピー機はなく、デジカメなどでの撮影もできないので、図面にレポート用紙を重ねて写し取りました。

それをもとに、約5mmピッチでスライスした前頭部の断面を1/87で復元したものが、1枚目の写真の右端の図です。乗務員ドアの前端から光前頭の先までを描いたものですが、予想通り運転席の下あたりまではまだ直線で、そこから一気にカーブが始まる感じです。

これを出回っている「形式図」と重ねてみると・・・


おやおや、やっぱり0系はポッチャリ型でしたね。
ギ装図(の外形線)自体もどこまで正しいのか、疑いだせばキリがないし、もうかなり息切れ状態なので(笑)、これをベースに製作に入りたいと思います。長かった~!


あと、某家電量販店のWeb通販で、KATOの「白色室内灯セット」(品番7-503)を6両分注文しました。元々の割引に加えて実店舗と併用できるポイントが使えて送料無料、おまけに今なら「お誕生日ポイント」もゴチしてくれる(ちなみに私は近々バースデー)とあって、かなりお安くGETできました♪


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0系まだ設計中・・・

2010-05-03 13:17:28 | 新幹線
東京地方は連日穏やかな天気のGWが続いています。
そしてテレビの渋滞報道を尻目に、こちらはいまだ0系図面と格闘中です。

一番の問題は前頭部の形状が決まらないこと。
形式図から拾った線を先日撮影した21-25号車の写真に重ねてみたのですが、どうもしっくりきません。形式図の0系はスリムで実車は少しポッチャリ系です。
もちろん被写体までの距離が近いので、投影図面とは違ったカタチにはなると思うのですが、それを割り引いてもこんなに合わないものなのか?というのが率直な感想。
黄色が形式図から拾ったラインで、もっと引いた写真ならこの辺かな、というあたりに先端部をもってきています。



それにしても、雨樋の件といい、ひとつの電車を作るのにこんなに苦労したのは恐らく初めてです。世界のシンカンセンは、やっぱり雲の上の存在であったのか・・・
ならば雲の上から見るしかない(?)というわけで、おなじみGoogleの航空写真を使って、昭島市にある「新幹線電車図書館」の上空視察を試みたものの結果は「×」。もう一歩のところで「この地域の詳細画像は表示できません!!!」と却下され玉砕です。有料でもいいからもっと見せて~って感じです(笑)

かくなる上は正攻法で攻めるしかありません。ググッてみると、世には「新幹線旅客電車説明書」なる書物があるようで、鉄博に問い合わせたところ、幸い添付図面集とともにライブラリーに保管されているとのこと。鉄博は先日行ったばかりですが、唯一の頼みの綱なので、これは再度足を運ばざるを得ないかなと思っている次第です。


さて、面倒な前頭部や上屋根に隠れて見過ごしてきたものの中に、こんなアイテムがありました。パンタ付き偶数車の妻面上部にそびえる特大碍子です。数えたら11段あり、円錐状にテーパーが付いています。当然、市販品または類似品はないと思われます。



ないものは作る、がポリシーの当工場ですが、さすがにこれはねえ。。
ということで、天賞堂の「交流5段碍子」というのを買ってみました。
2個重ねても1段少ない、継ぎ目が不自然、テーパーが付かずズンドーなどなど不満を言ったらきりがありませんが、ここはあまりこだわらずにスルーしちゃいましょう。
(でも白く塗ったら継ぎ目が目立つかな~~?)



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0系には雨樋があった!

2010-05-01 13:08:58 | 新幹線
昨日、予定通り鉄博へ行き、0系の追加調査をしてきました。結論から言うと0系には雨樋がありました。
より厳密に表現するなら「雨水や空調のドレンなどが外へ流れ落ちないような屋根構造になっていた」というべきかも知れません。
いずれにせよ、これで模型の構成(組み立て方)の方針が決まりました。

入館してまず向かったのは、ヒストリーゾーン一番奥にある21-25号車のカットモデル(旧交通博物館展示車)です。前回来た時は、他の展示も見るため駆け足で通り過ぎてしまったので、どんな風になっていたか覚えていません。
たぶん車体断面がわかるハズ、との淡い期待を抱いて後ろ側へ回ってみるとオー、マイガーッ!
ご覧のとおりきれいにフタがされていて、ここでは結局わかりませんでしたorz


せっかくなので、形式図では触れられていない乗務員ドアの高さや窓寸法など各部を採寸し、気を取り直して21-2号車の展示場所へ向かいました。GW中とはいえ一応平日なので、それほど人影はありません。調査には好都合です。



車端部にある側板の突起です。案の定、上屋根(空調)と同じシルバーに塗装されていました。「限りなく登場当時を再現した」というのが謳い文句の車両ですから、アイボリーでもブルーでもないことになります。



そしてこれが問題の側板上部と空調のすき間をとらえた写真です。カメラが初めて潜入しました。苦しい体勢です(笑)
側板上部を握ることもできました。つまり、予想通り"握れる構造"になっていたわけです。



上の写真だけではわかりにくいので略図を描いてみました。下屋根は側板の上辺から4~5cm低い位置にあり、空調との間に幅10cm程度の空間が走っていたのです。
雨水やドレンはこの空間を通り、高速走行中でも妻面に飛散しないよう、銀色に塗られたコーナーの突起で縦樋に送り込まれていたようです。もっとも通勤電車のように妻面に窓があるわけではないので、この突起が本当にそのような目的でつけられていたのかは未だにナゾですが。



これで十分目的は達成したので、あとは床下機器の寸法などを採寸し退室しました。
帰りがけに2階の回廊へ上がり、さきの21-25真上から撮影してみました。残念ながら先端部まで写すことができませんが、先頭形状の参考にはなると思います。



駆け足で調査したあとは東京へ戻り、目黒のカツミで予定通りPS200を3両分ゲット。碍子にネジを通す方法ではなく、昨今のプラ16番のように、センターのネジ1本で屋根に固定するようになっています。上昇用のスプリングはベース面の下側についています。




動力装置一式もすでに用意してあるので(結局MPギヤ+キャノンモーターでいきます)、何とかGW中の着工が可能となりました。


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