80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

「比叡」は「山陽」へ

2024-05-06 09:13:53 | 九州・山陽方面
TOMIXの153系ブルーライナーはおかげさまで無事入線したわけですが、手元に残ることになった153系冷改車については再び見直しの必要に迫られました。山陽新幹線岡山開業直前(1972年初頭)の急行「比叡」に仕立てるつもりでしたが、冷房改造の時期等々と照らし合わせるとやはり無理があることが分かったからです。

以前の投稿で、「高運の500番台ばかりだった大ミハに、1972年1月に低運のクハ153-38が転入してるぞ!これでいく!!」と小躍りしたのもつかの間、よくよく調べてみれば、なんのことはないその年の3月15日ダイヤ改正から運行開始するブルーライナー向けの改造車でした。

もう片方の先頭車クハ165冷房準備車もしかり。150~180番台あたりの冷改日付をみると多くがダイヤ改正後となっており、ポツポツ改正前の改造車が混じっているので発見するたびに「をを!」と思うのですが、それらもブルーライナー用・・・という現実を突きつけられました。

153系の冷改は他形式より少し遅れて昭和44(1969)年度から始まったとされていますが、思っていたより進捗は遅かったようで、「非冷房のまま廃車された車も少なくない」という記述を軽く見ていましたがもっと注目すべきでした。大きなヘッドマークを掲げて東海道・山陽路を駆け抜けた153系が似合うのはやっぱり非冷房時代なんですね。仮にサハシ153のビュッフェで涼しげに立ち食い寿司をつまむフィギュアを搭載したとすれば、「ハ席」の乗客は窓を全開にして「あぢ~~」と扇子をパタパタさせているのが正しい姿なのです。笑


とはいえこの10両を何とかしなければなりません。再検討の結果、タイトルにあるように1974年頃の急行「山陽」(岡山~広島・下関)がいいのではないか・・・との結論に至りました。なんのことはない、TOMIXの取説に載っている編成例に落ち着いたことになります。



しかし当時の「山陽」の受持ち区である下関運転所(広セキ)の配置車両にはクハ165がありません。そのかわりクハ153は低運、高運両方が揃っているので、クハ165を高運のクハ153-500番台に改造することにしました。先日組み立てたばかりの車体を再び分解します。まぁ屋根板と台車は「みすず」からの借り物なのでどのみちこうなる運命にはあったのですが・・・。



前面の細かなパーツもすべて外します。



貫通扉の裾を側面と同じように“絞り”ます。



この車体は元々クモハなので、この際、風洞も削って完全なクハになってもらいます。



裾絞り部分を棒ヤスリと耐水ペーパーで仕上げ、幌座を仮に取り付けてみます。元々付いていたものを2/3ぐらいの厚さになるように削ったもので、実車はほぼ車体とツライチなのでもっと薄くしたいのですが、強度の関係もあるのでこのくらいが限界でしょうか。あと今回初めて知ったのですが、オデコとテールライト脇の小ぶりな手すりがクハ153にはないので取付穴を埋めてあります。



床下機器はだいぶ違うのかなぁ、、と思いつつ確認したところ、上が165、下が153ですが、配置は違うもののだいたい似たようなハコモノが付いていることがわかったので下のクハ153に合わせて並べ替えることにします。大型の水タンクもどこかにジャンクパーツが転がってるはず。。



台車はこれ! 頂き物の太古の日光製品を開封する日がやって参りました(笑)。



再びパーツを組み付けてみます。台車(TR59)は箱の見た目と裏腹に、メタルこそ入っていませんが転がりも問題ない良品でした。このまま進めればクハ153-500にうまく化けてくれそうですね。





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「ながさき」用マニ考

2024-01-20 00:21:05 | 九州・山陽方面
久しぶりに九州の話題です。夜行鈍行「ながさき」を仕立てていて、旅客車はだいたいメドがついているのですが、2両のマニ36(門モシ)が決着していませんでした。

そういえば去年のJAMで買ってきたトラムウェイのB級品ボディがあったな・・・と思い、これも前から出たり引っ込んだりしている、もともと「急行津軽鳥海」向けに作ったマニ36 2057(秋アキ)(ロコモデルキット組み)も引っ張り出して、なんとかこれらをあてがうことはできないか考えてみました。右のボディだけのがトラムウェイ、左が2057です。



マニ36という「沼」のこと、ネットを徘徊するだけでは十分な情報が得られないので、ついに有害優良図書を購入してしまいました。以前、上・下巻で出たものの合冊リメイク版です。ちなみに前回のはマニ37の情報が欲しかったので下巻だけ買っていました。さすがに写真点数は限られますが、1両ごとに形態分類された一覧表は圧巻で各車の形態が想像でき、今までのモヤモヤが一挙に晴れた気がしました。



しかし、モヤモヤが晴れたということはごまかしが利かなくなったのと一緒です。案の定、このままのスタイルで1980年前後の門モシ配置車にしようとすると無理があることが分かりました。

トラムウェイのボディは「オロ40改」とされる品番のものらしく、オハ35戦後型と同じくデッキが「絞り折妻」形状で鋼板屋根のスタイルとなっています。実車では200番台に該当するとのこと。門モシには226、227という番号がみられるので「ラッキー!」と思ったのですが、これらはまさに「オハ35戦後型」からの改造で後位(車掌室寄り)の窓が1個多いのでした。一気にショボン・・・です。

門サキ(長崎)に203という個体がいて、これがオロ40改らしいのでしらばっくれるか?という案も浮上したのですが、今少し優良図書やネット情報を読み込むと、門モシに居る62番が「ほぼ同一形態で屋根がキャンバス屋根」ということが判明したので、せっかく鋼板屋根特有の継ぎ目が奇麗にモールドされていますが、これを削って62番に仕立てることにしました。



ボディにはデッキステップと端梁が一体化したパーツも同梱されていましたが、一般客車用(右;カプラーなし)だったので、ステップが車体下端とツライチに近い荷物車用(左;カプラー付き)をメーカーから通販で取り寄せました。楽をしようと手すりや縦樋も一緒に通販したので安物買いのナンチャラ・・・になりつつあります。でもラク♪笑



台車は日光のTR23コロ軸を履かせました。原則、200番台の鋼板屋根車はTR34、キャンバス屋根車はTR23なのだそうです。屋根改造は1日あればできるかな〜?



ラク〜とか言っていたら1か所ステップ(足かけ)が折れているのに気が付きました。折れたパーツが行方不明なのでプラか真鍮帯材で自作しないといけません。全然ラクじゃなくなりました。。



ということでトラムウェイのボディはうまく収まったのですが2057番はやっかいでした。実車はオロ36を格下げしたオハ55をタネ車にしているとのことで、一見すると丸屋根キャンバス貼りなので仲間は多そうですが、厳密な同一改造グループ車は6両しかなく、もちろん門モシの配置はありません。さて困った。

スロ62を先祖返りさせるくらいなので改造はいとわないのですが、この車はまだ普通に買えた頃にスエード調スプレーで屋根を塗っていて、割と綺麗に仕上がっているので、変にいじりたくありません。(リベット付のガラベンは何とかしたいけど・・・)



結局、2057番はこのままいじらないことにしました。



PCのフォルダを探したところ、かなり前に作画したデータが残っていたので、見た目の変化を狙って荷物ドア間の窓が3つあるオロ35格下げ車(門モシでは47番、83〜85番が該当;図の上側)を作ることにします。オロ時代にアルミサッシ改造された車がいて、ぶどう色2号にアルミサッシというなかなかお洒落な車を期待したのですが、前記の優良図書によるとアルミサッシ車は思ったほど多くなく、上記の番号もすべて非該当でした。残念ではありますが、「どーだアルミサッシかっこいいだろ?」みたいな痛いことにならずに済みました。優良図書有能!!

注)下段の111番はスハ32由来の600mm窓が正しいのですが700mm窓になっています。ご注意を。

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サハネ581をゲット

2023-04-19 02:55:53 | 九州・山陽方面
某店の委託にTOMIX 16番のサハネ581が出ているのを発見したので朝イチで駆け込んでゲットしてきました。寝台特急「金星」の編成仕立て用に欲しかったものです。



「屋根にキズ有り」とされていたので確認したところ、確かに目立つ傷ですが走行性能には関係ないし放っておいてもいいレベル。まあ必要なら追い追いペーパーかけて部分修復でもしますかといった状態なのでいい買い物でした。



わが家のTOMIX583系はクハネ581の基本セットとモハネ増結セット(M)、それにサロとサシを加えた8両でスタートしたので「彗星」(新大阪~宮崎)にしていました。その後12両フル編成に伸ばすべくモハネ1ユニットを小高のペーパーキットで作り(未完成)、TOMIXのサハネ581も1両手に入ったのですが、残りもう1両のサハネ581が入手できずにいました。



もしずっと手に入らなければこれも小高のキットで作ることを考えていたので無事に入手出来てよかったヨカッタ。



そして今回はこれを「金星」(名古屋~博多)に仕立て直そうとしているわけですが、その理由は過日の「選択と集中」宣言によって、今後製作・購入するのは原則として「中央東線とその周辺」に限定することにしたためです。皆様にとっては実にどーでもいい話で恐縮です。笑

中央西線は中央東線の分身なので名古屋から出る列車は皆「その周辺」に該当するという謎理論! まあ東海道本線自体、東京駅で中央本線(東線)とつながっているので、そんな回りくどい認定の仕方をしなくても東海道本線を走る列車はすべて「その周辺」に含まれるのです。この「選択と集中」がいかにザル規定であるかがお分かりいただけるかと思います。

ちなみに北陸周辺の電車もコソコソ作ってるじゃないか!とのご指摘はごもっともです。あのエリアについては例外、特区であります。


話を583系に戻します。彗星を金星にするためにシールを貼り換えないといけません。



説明書を読み返してまずヘッドマークを交換します。そうか貫通路カバーを外して交換する仕組みだったんですね。



幸いスペアのヘッドマークガラスもヘッドマークシールもすぐに見つかったので簡単に交換できました。



しかし側面方向幕のシールを剥がしたところ盛大に糊が残りました。というか完全な表層分離です。こりゃまいった・・・



方向幕窓の周囲は塗装でHゴムが表現されているのでできれば溶剤系の剥離剤は避けたい。ネットで検索して中性洗剤の希釈液で剥がす方法をやってみました。3倍程度に薄めた台所用洗剤を綿棒の先でちょんちょんと垂らし・・・



乾燥を抑えるためにラップで覆って放置・・・ということですが、こんな小さく切るのも大変だし鼻息で飛んでしまいそうなので、代わりにマスキングテープを貼って洗剤液が浸透するのを待つことにします。



ネット情報では20分ぐらい放置と書かれていますが、恐らく面積が大きなシールの話だと思うので3分ぐらいたってから開けてみました。さすがに早すぎたようで5、6分は待った方がよさそうですが、かなり柔らかくなっていたのでドライバーでからめ取ります。



はい無事に除去できました。周囲に若干の溶け残りがありますが、この上から新しいシールを貼るので無問題です。



金星のサボシールを貼って貼り換え完了、いぇい!



出番が無くなった小高のキットはカツミのジャンクと合流し、何度も出ては立ち消えになっている北陸の食パン電車こと419系の種車になる可能性が高まりました。あ、北陸は例外ですよ例外♪



余談ですが今回購入したサハネ581は元箱無しで、代わりにIMON箱に入っていました。ある意味これはラッキーです。サハネは他のサシやサロと一緒に別の箱に収納する予定なので、期せずしてキハ07用の収納箱が手に入りました。これは早期着工せよというお告げか?爆


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マヤ20の製作(8)【完成】

2021-11-23 11:20:39 | 九州・山陽方面
マヤ20いよいよフィニッシュです。

テールサインの点灯ユニットを作ります。下は廉価版白色テープLEDの1ユニットを切り出したもので、左端の1個をビニールテープ(絶縁)とアルミテープでくるんで遮光し2個のみ光るようにしてあります。これを上の導光材の裏側に置いてテールサインとテールライトをいっぺんに光らせようというものです。導光材は当鉄道でお馴染みの「イロプラ(透明)」。ピンセットで刺して光が乱反射するようにしてあります。



テープLEDに厚紙から切り出したアタッチメントを重ねてLED面をツライチに。イロプラにはアルミテープを巻いて光らせる部分以外を遮光します。左下は逆流防止用ダイオードで、今回は横着してテールサインとテールライトを同じ光源で点灯すなわち、前進するときはテールサインも消灯するようにしたため取り付けました。



接点まわりの様子です。青丸が床板側の給電用接点、黄色が燐青銅板を「コ」の字型に曲げて屋根裏まで立ち上がらせた車体側接点です。赤丸で囲んだものはコンデンサーアレーで、すべて並列接続として616μFの容量としています。無極性なので使いやすいです。



点灯ユニットを妻面裏に接着し接点へ配線します。黄色の丸が逆流防止用ダイオードです。点灯ユニットはアルミテープの合わせ目を中心に、点灯ユニット全体を黒く塗って遮光してあります。今回室内灯は省略しました。将来日光モデルのDMH17Cエンジンが手に入ったら点灯化しようと思っています。



いよいよ点灯!テールサインに露出を合わせているのでテールライトが暗いですが、実際は思ったよりうまく発光・導光してくれました。ただ残念なのは、晩年仕様としてテールサインのHゴムに黒を色差ししたところ、車体への埋め込み位置が浅かったこともあって周囲から盛大に光が漏れてしまいました。さらに塗りつぶすと黒ぶちメガネのようになってしまうので打つ手なし。遠目に見て楽しむことにしましょう。



ということでマヤ20 1(門サキ)完成です。反対側妻面の配電盤の状況など、各種ご助言、情報提供いただいた皆様ありがとうございました。



DD51を連結・・・



長崎へ向けてラストスパート!



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マヤ20の製作(7)

2021-11-15 02:56:13 | 九州・山陽方面
クリーム1号に引き続き青15号を塗っていきます。外しておいたデッキ手すりと縦樋を取り付け、3本の帯と車内をマスキングします。



窓ガラスは窓枠がぶどう色に着色されているので、面倒ですがこちらもガラスを1枚ずつマスキングしておきます。



GMスプレーの青15号を吹きました。色味について何かと指摘が多いGMの青15号ですが、客車に塗る分にはそれほど違和感ないので採用!



インレタを貼ろうとして、ストックの中に「マヤ」なんてあったか?と不安になりましたが、幸い「こみやのレタマーク」の中に1セットだけあったので事なきを得ました。なにぶん古いものだけにフォントは細めですが十分見られます。貼り付きも問題ありませんでした。



Hゴムの色さしやライト類の配線などこまごまとした仕上げが残っていますが、とりあえず下回りと合体して全体の雰囲気をみます。いい感じではないでしょうか。



テールサインも仮に差し込んでみました。ナハネフ23用のAssyパーツそのままです。この角度から見ると車体が弓型に曲がっているのがよく分かりますね。作業してるうちにだんだん反りがきつくなっていくように感じるんですけど気のせい??車体中央にもタップを立てて床板で矯正しないとダメかな。。



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