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80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

京王2024Fの製作(13)

2025-04-25 12:42:47 | 私鉄電車
サハに続いてデハ用のKH14A台車(日立)を仕上げていきます。日光モデルのDT24をベースに改造している話は以前投稿していてその続きになります。台車の実物はコチラ。

(デハ2015が履くKH14A台車 2013.10.12、京王れーるランドにて)


改造の中心は別パーツになっている枕バネの置き換えです。TS310台車(京急用)の枕バネ部分をお湯で柔らかくなる「イロプラ」で型取りし、エポキシパテを充填してコピーしたものですが、後先考えずにモリモリ詰めてしまったため不要部分をカットするのにひと苦労です...💦



2両分8枚をやっとこさ切り出して接着し完成。・・・のはずだったのですがなんか寂しい。。



ってことで、もう少し頑張ってKH14Aに似せていきたいと思います。まずは軸箱の下で目立つ「下天秤」をペーパーの小片で表現。DT20~24の軸バネを支える「軸箱体」はスマートな設計ですが古い時代のもの(TR47など)はかなりの重量があったらしく、京王をはじめ軌道が脆弱な私鉄を中心に、軸箱とバネ支持部をピン結合にした軽量設計の「上天秤」「下天秤」台車が好んで使われたようです。



さらに、φ0.3真鍮線を曲げてブレーキシリンダへ伸びる空気配管を表現。おー!!化けた化けた♪



さっそくデハ2024に仮装着。よきですね~!ちなみに運転室側台車にコアレスパワトラを仕込んであります。やっとゴールが見えてきました。



京王2024Fの製作(12)

2025-04-22 02:06:09 | 私鉄電車
本題に入る前に5000系の話を少し。

付属編成の中間電動車デハ5150形に自作のペーパー製ボディを整備して組み込もうとしていた件ですが、モデルアイコン(=ホビダス)のボディに合うように窓の天地やドア窓の寸法を狭める改造に取り掛かったところ、側面の行先・種別表示器の位置が間違っていることに気付いたため改造は中止し、結局、中間車セットも買うことになりました。ぐぬぬ。。



サクッと組んだボディです。2両入りなので1両余ってしまいますが、欲しい方がいらっしゃれば適価でお譲りします。



5000系4両+5100系3両がすべてプラキットで揃うことになりました。




で、ここから本題の2010系の話になります。今回は中間に入るサハ2500形の台車を既製品の改造で製作しました。

実車は東急車両製のTS321という台車を履いていました。ボルスタアンカも何もないベローズ形空気バネの上にボルスタのビームがデンと乗っかったシンプルにして特徴的な外観をしています。T車なので牽引力を伝える必要はありませんが、ブレーキをかけた時によく台車が分解してしまわないものだと感心します。笑

ベースとなる台車には全体の形状が似ている日光モデルのTS805(京王5000系クハ用)を用ることとし既に購入済みでしたが、ベローズの表現をどうするかが決まらず悩んでいました。ところが先日買ったモデルアイコンの5000系先頭車セットには富士急1000形も作れるようにFS510形台車のパーツが同梱されていて渡りに船。



ベローズ部分を切り出します。軸箱や軸梁はひょっとすると何かに使えるかも知れないので取っておきます。断捨離出来ない性格です。。



台車枠はほぼそのまま使います。別パーツになっている枕バネ(ダイヤフラム)の代わりにベローズを貼り込むための台座としてt0.5プラ板をエポキシ接着剤で貼ったところ。



プラ板の小片を組み合わせてマクラバリの「端部」パーツを作ります。



仮組みして確認。ふむ、よろしいんじゃないでしょうか♪



ただ、ちゃんと図面を描かずに現物合わせで作ったため左右幅がやや広くなってしまいました。削って修正する方法はあるものの当面はこのままでいきます。



デハに先行してサハがダルマ状態を脱しました。笑



京王初代5000系再始動

2025-04-17 02:40:48 | 私鉄電車
ネコパブリッシングの「鉄道ホビダス」ブランドで販売されていた京王の初代5000系プラキットがモデルアイコンからリニューアル発売されたので、先頭車2両セットをさっそく購入しました。



ホビダス時代に発売されたものは基本編成4連1本分買ってあって、付属編成の5100系3連をペーパーでスクラッチしていたのですが、やはり製品と自作とじゃぁ差が出ちゃうよね~ということで、中間車だけ残し、先頭車2両を再生産されたプラキットで置き換えることにしたものです。



2010系も塗装の段階に来たので、もろもろ合わせて一気にアイボリーを吹いてしまおうという算段です。今までに書いたかどうか忘れてしまったのですが、2010系は実は「グリーン車」ではなく、5000系と同じ「特急塗装」で仕上げます。



このキットはボディ一体成型ではない、いわゆる板キットですが、非常に組みやすいことは分かっていたのでさっそく組み立ててみます。車体は難なく側板と妻板を合体して箱にできるので、5100系や富士急など地方私鉄向けも作れるように同梱されている「パンタ屋根」パーツの切り継ぎに注力します。といっても元の屋根板の裏側にカット位置の溝がモールドされているのでこれも簡単です。



ホビダス時代のクーラーは分散型のみで、あらかじめ取付穴が開いていましたが、今回からは集中型も同梱されているので、屋根裏のガイドに従ってφ1mmドリルで穴を開けます。この付属編成はキットのまま分散型クーラー各車6個載せとします。



夕食後の数時間の作業でこんな感じになりました。クーラーは仮載せです。中間車にも同じクーラーを載せる予定ですが、実は衝撃の事実が発覚してしまったので保留になりました。それは何かというと・・・



窓の大きさちゃうで~。。特に天地寸法が違い過ぎます。なんでこうなった!(>_<)



原因は図面でした。左は竣工図で窓の天地寸法は900mmと記載されていますが、右の図(5000系のパンフレットに掲載されている図)ではなんと951mmとなっていてます。私は後者の図を信じて作ってしまったのですが実際は前者が正しいようで、キットもその正しい方の寸法で作られているようです。設計変更前の図面が出回ってしまうのは新車あるあるですが、さすがにこれを同一編成に組み込むのは無理があるので、潔く作り直すか、1両余らせる覚悟で中間車セットを買うか...(ソレハサケタイ)



左4両が基本編成(5000系)、右3両が付属編成(5100系)です。とりあえず2010系と合わせた“イッキ塗装”を目指し、キットについては作り込みを、5100系の中間車については作り直しを進めることにします。ちなみに窓下端の高さは合っているので、ユニット窓の枠がいやらしいですが、窓上辺を1mm程度下げる部分改造で乗り越えられないかも考えてみましょう。


京王2024Fの製作(11)

2025-04-11 23:02:35 | 私鉄電車
製作も終盤。いろいろディティールアップしていきます。苦手意識満開で真鍮線と格闘します。。


前面の手すりを取付けました。すべてφ0.4真鍮線です。なお、乗務員ドア脇の手すりはステンレス無塗装のため、塗装後に洋白線を取付けることにして穴だけ開けてあります。まあ手すりぐらいなら格闘というほどでもありませんが、この後のパンタ周りの配管はホント厄介です。。。



厄介には二段階あって、最初のハードルがいつもの「資料がな~い!(´;ω;`)」であります。今回も優良有害図書を何冊か買って勉強しましたが、なかなか屋根上を鮮明に写した写真というのは少ないようでピンときません。

ならばということで、「京王れーるランド」に保存されているデハ2015号車の再調査を行うことにしました。ただ、このクルマは2次車と呼ばれる区分で、作ろうとしている3次車とどこまで同じなのかが不明。しかも600V→1,500V昇圧、パンタ載せ替え((K-100?→)PS13→PT42)など幾多の更新改造を経ているため、「1960年代終盤頃」と想定している時代設定に合うのかという疑問もあったりします。

ともあれ実車を見ない事には始まらないので多摩動物公園前の「れーるランド」へGO!!

おとといの水曜日のことでしたが、都心では散り始めた桜も場所によってはまだまだ満開で、7000系ラッピング車との共演も観ることができました。



多摩モノレールも撮りましたが、今回の目的が撮り鉄ではないため一番良く咲いているところでは撮っておらず、お座なりな「振り向きざまの1枚」をどうぞお納めください。笑



さて、着いてから知ったのですが水曜日は多摩動物公園が休園日で、それに合わせてれーるランドも休館日でした。しかし今回は屋根上の観察ということで、園内より少し高くなった公道から撮影することにしていたためセーフでした。一応、ストリートビューでロケハンしたところギリ見えそうだということで敢行したわけですが、実際はこんな感じで、まぁ見えなくもないねぇ...ぐらいの微妙なライン。



いずれにせよ肉眼ではほとんど分からないので、望遠で角度と高さを変えてバシバシ撮って、帰ってから解析したのがこちらです。1,500Vの高圧配管が主回路とブス引通しの2本、それにパン下げ用の空気配管が1本あることは妻面を見て分かっていたのですが、その他に電磁鍵外し装置関連と思われる配管と「箱」がセンター付近に配されていることが分かりました。



この「箱」ですが、某模型誌では「ツナギ箱」と表記されています。碍子で支持され大きさもそこそこあるので、これが鍵外し措置の本体(いわゆるアクチュエーター)なのかと思っていたのですがどうなんでしょうか。ちなみにこの箱から先の配管(配線?)は途切れているように見え、それ以上の解析はできませんでした。

とはいえ、おぼろげに写っている雑誌やネットの写真と比べて大きな齟齬はないようなので、まずはこの保存車(デハ2015号車)に合わせて作り込んでいくことにします。ここからが厄介の第二章です。まずは手始めにランボードから。踏板はt0.5プラ板で、これに足を接着していくわけですが、手間をかけた割に最終的に足の高さは0.3mm程度にカットしてしまうので、この後はt0.3の小片を貼り付けるだけにしました。



出来上がったランボードを雨樋に沿って貼り、センターには避雷器(左)とくだんの「箱」(右)を貼ります。デハ2015号車の避雷器はパンタ脇にありましたが、PS13時代はパンタ寄りの2個のベンチレーターの間にあったようなので、プラキットの余りの避雷器を半分ぐらいに切ったものを貼りました。「箱」もプラキットの端材から削り出したものですが碍子表現は割愛しました。



高圧配管にφ0.6、その他にφ0.3真鍮線を使って配管を引き回します。配管止めは実車が堅木に穴を開けたようなものを使っているため、高圧配管にはちょっとオーバースケール気味なプラキットの余りの配管止め(2線用)を、その他は長方形に切ったプラ板に穴を開けたものなどで支持してあります。もー目がしょぼしょぼ。。



なかでもハードルが高かったのがこちら。どちらが主回路用でブス引通し用かは分かりませんが、普通なら2本が並行のまま妻面に沿って下りてくるところ、このクルマは窓のところだけなんと“上下二段積み”となっているのです!しかも左上から乗り上げて右下へ抜けていくという芸の細かさ・・・。狭幅な窓の視界をなるべく遮らないようにとの配慮なのかも知れませんがエグすぎます。。



泣きながらハンド3Dプリンターwで作りましたよ。。



まあしかし案ずるより産むがやすしとはよく言ったもので、なんとかそれっぽいものが出来上がりました。



問題はこれと同じものをもう1両作らねばならないことです。オーマイガッ!





京王2024Fの製作(10)

2025-04-07 02:14:25 | 私鉄電車
2024年が幕を下ろし、せめて2024「年度」中の完成を・・・と意気込んだもののあっけなく玉砕した京王2010系2024Fであります。

まあ最終編成は2026Fまであったので、まだ2年の猶予があるといえばあるのですが(笑)、今年は令和7年にちなんで山梨交通電車線の「モハ7」が仕掛り中ですし、来年は来年でまた何か2026か8にちなんだ何かをケガくことになると思うので、ここはブレずに2024Fのままいきたいと思います。

テールライト(上)と通過標識灯(下)を取付けました。どちらもエコーのφ2.0-1.5細密真鍮パイプをカットしたものです。この中にトレジャータウンのレンズを挿して裏から光ファイバーで導光した光を当てます。なお、電照式方向幕はユニット化したものを塗装後に取り付ける予定なので、まだしばらくは穴あき状態が続きます。



通過標識灯用のパイプは、光源を乗務員室部分に仕込むため短めの5mmにカット、テールライト用は光源を客室天井に貼り付けるため12mmと長めにカットして乗務員室仕切り付近まで伸ばしてあります。



台車も並行して作っていきます。

デハの台車はKH14Aと称すこんな形の台車。DT21でしれっと代用してもいいのですが、枕バネのボリューム感が全く違うので、その辺りを中心に手を加えることにします。



ベースは手持ちの関係から枕バネ以外は共通のDT24を使います。最近の日光の台車は枕バネが別パーツ化されているためこれを取り付けず、フレームに開いている肉抜き穴や枕バネ取付用の穴をt0.3プラ板で隠します。



小ぶりな枕バネは、カツミのTS310(京急用)からコピーしたものです。



周囲の不要部分をカットし、厚さも限界まで薄く削って所定位置にエポキシ接着剤で貼り付ければ完成。本当はコイルバネがフレームの下に入り込むぐらいがいいのですが、ボルスター取付ネジの位置を変えるなど大ごとになってしまうのでパス。これだけでもだいぶ雰囲気は出ているので良しとします。