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金木犀

2005-10-06 17:07:39 | Weblog
庭に樹齢50年以上の金木犀があります。大きな大きな傘のようになっています。あまり大きいので北側と南側とでは咲く時季にずれがあり、二度香りを楽しむことが出来ます。今年は暖かいのでどうかなと思っていたら、通り過ぎると香りが追いかけてきました。心嬉しさがこみ上げて振り返ってみると、北側にまだ固い色も密やかなつぼみが身を潜めてついています。

樹木は老木になっても美しさでは決して若木に負けませんよね。いつも見とれてしまいます。人間も斯くありたいと心の奥で願います。梅ノ木も桜の木も何の木でも、老木になっても美しい花を咲かせて、見るものの心を揺さぶりますよね。何で人間は老醜などというのでしょうか?老いて美しくなるべきですよね。これは多分体に滓を溜めると汚くなるのです。余分の無いよどみの無い体を作って、梅の古木のように枯れていたいですよね。そして凛とした枝を玄々と張っていたいですよね。

庭の金木犀のように一年のめぐりに合わせてまた今年もあなたに会えたというような、それこそ一期一会のような暮らしをすべきですね。毎日毎日の大切な繰り返しを、毎日毎日いとおしんで暮らしたいですよね。金木犀は香りを風に乗せて遠くまで届けますが、紫蘇や山椒の木のように触った刺激でぷーんと香りたつもののように、通り過ぎると香りが追いかけてくるというのもとても心しみじみとしたものがあります。そういうわけで庭の金木犀を紹介しました。

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