inspiration-macrobiotique・随想古事記

マクロビオティックインスピレーション・随想古事記・日本語と歴史・バベルの塔・日々雑感

芙蓉の花

2007-08-26 14:36:40 | Weblog
娘1号家族が帰りました.することが無くなって気が抜けて淋しく静かになりました.広い我が家も小さな子供達があちこち動き回ってなんとなく生き生きとしているように見えましたが、また元のように静かになりました.「ババタン、遊ぼうよ!」と、孫が誘ってくれる声も聞こえなくなりました.

外界もその間にすっかり夏から秋へ、マクロビオティックで言う上昇の気から下降の気へユーターンを開始していて、朝は蝉の声、夕べは虫の声になりました.庭では大好きな芙蓉の花がたおやかに咲いています.この暑さの中に咲く芙蓉の花は、何という強さを内に秘めているのでしょうか、外はあくまでたおやかに美しい姿です.2月の寒さの中に凛と咲く梅と暑さの中に美しく咲く芙蓉と好対照の二つの花が大好きです.教室の前の酔芙蓉も咲き始めました.朝は楚々として白く、夕方はほんのり酔ってピンク色、段々濃くなります.大気の何に感応するシステムを持っているのでしょうか.花の不思議さ、植物の不思議さを思います.

もうすぐ秋です.秋を迎える準備に私達も遅れないようにしたいと思います.

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茄子

2007-08-10 16:12:30 | Weblog
弟の畑に立派な茄子がなりました.マクロビオティック生活になって茄子を自分で買うことは少なくなりましたが、それでもその艶やかでへたのとげが尖っている茄子を前にして、久しぶりに実家の父母や舅姑の大好きだった茄子、日本人から愛されてきた茄子を思い出しました.そうだ、茄子を食べよう!この暑い日に茄子を食べよう!

今日のお昼は久しぶりに昨日帰ってきた末息子と夫は鯛茶漬け.昨夜は鯛のお刺身とあら煮を作りました.これまた滅多にしなくなったお魚の料理ですが、昨日は鯛を一匹買ってきました.片身とあらを二人と一匹がその日に食べてしまい、もう片身はお刺身に作って翌日のお昼用にお醤油に漬け込みました.あっさりとお醤油だけに漬けます.一晩くらいが一番です.

そして私はお茶漬け用に三分づきにした固めの炊き立てごはんに、茄子を油焼きにして庭に生えている青じそのあら切りを加えお醤油で炒りつけた‘しそしぎ’(?)です.これがさっぱりとして今年の異様な暑さにぴったり!!美味しいですよ.

平戸では茄子をたまねぎ、青ねぎ、あわびの落し、肝などと油で焼き、味噌で味をつけて食べます.あわびをお刺身にした後の残りを美味しく食べた昔からの知恵です.茄子はいつ頃から日本人の食卓に上ったのでしょうか.実家の母が上手で父の好物だった夏の味、アチャラ漬け.アチャラとは「アチラさん」の意味で、昔ならば「唐物」とでも言いましょうか、「アチラ風の漬物」という意味です.薄輪切りにした茄子にたっぷりのお塩をふって、塩もみします.たっぷりのお塩をふらねば、かさかさのお茄子は水を出しません.そして三杯酢であえます.この即席のお漬物は全て出来たてが身上.出来たての茄子の皮の艶やかな紫と身の清々しい薄緑、なんとも涼しい色合わせです.

茄子の色と形と味をずっと愛でてきた日本人がいます.ピーマンやトマトが私達日本人の生活に入ってきたのは昭和になってからです.それとは比較にならない歴史が、懐かしさを感じさせるのでしょうか.両親の思い出もよみがえります.舅姑は焼きナスが大好物で、この時季美味しそうな顔をして鰹節をたっぷりとのせて食べていました.茄子は夏の風物詩です.短い夏限定の茄子との付き合いを改めて考えました.
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