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マクロビオティックインスピレーション・随想古事記・日本語と歴史・バベルの塔・日々雑感

野生動物園

2009-02-20 14:59:53 | Weblog
今度はイノシシが2頭出現しました.人間ならば中学生か高校生くらいの兄弟のように見えました.窓を開けてもきょとんとして,特に逃げ出す様子はなし,こちらを見ていました.孫達に写真を送ろうとしましたが,近づけないので何が何だかわからない景色の写真が撮れ,ボツ!

餌がないのか,住処がないのか,それとも増えすぎたのか・・・・・イノシシは農家泣かせです.イノシシが荒らした畑の作物はにおいがひどくて,例え無傷でも使い物になりません.ですがイノシシの赤ん坊は可愛らしくて,『うりぼう』と呼ばれていますよね.子鹿のバンビも可愛らしい白い斑点がありますが,うりぼうも白い縞模様.同じ意味を持っているのでしょうね.

電話で孫に教えたら,「・・・・ちゃんも見たい!」と一撃(電話では見せることが出来ません.)至極当然な反応で、ジジタンはタジタジでした.

イノシシは平戸瀬戸を泳ぎ渡るそうです.平戸瀬戸はその轟音から『雷ヶ瀬戸』とも呼ばれ、日本三大潮流の一つなんです.『鳴門の瀬戸』『音戸の瀬戸』それと『平戸瀬戸』です.もののけ姫で山の主になっていましたが,確かにそういう力を秘めているような気がします.野生の動物を間近で見ると、その自由さを見せ付けられる思いがします.
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父恋うる女(娘)

2009-02-08 13:17:34 | 父の懐
今しがたいたちが庭を横切りました.小さい細長い茶色の肢体が可愛らしさをアピールして消えていきました.今日は暖かい、水温む風温む?というのにぴったりの気持ちの良い早春の一日になりました.梅は満開、その下には黄水仙も咲いています.木々の枝には新芽が萌え出そうとふくらんでいます.自然の愛情に満ち溢れた世界が広がっています.

そして父親っ子の娘は思うのです.『お父さん・・・・・・』・・・・・歴史書の中では『女』という字は娘の事なんだとか.高杉晋作は西行法師にちなんで自分を『東行』と号したんだとか.特攻隊の生き残りの父は、『天皇陛下万歳~!』という最期の叫びは『お母さ~ん』という意味なんだとか.幼い妹を膝に抱いて、父の大好きな『十五夜お月さん』の歌や日本海海戦の『橘中佐の歌』を歌って、歌は情緒で歌うものなんだとか、いつも子供達に語っていた父.

そんな大好きで大好きな父は、戦後も戦時中と同じ「天皇陛下の陸軍は!ってこうやるんだ」と私たちに勤勉実直誠心誠意、軍人勅諭を生き続けました.戦後は精神世界もUターンしてしまいましたから、本当に生き難かったと思います.でも私の目に映る父は清廉潔白、この世で最も偉い人でした.その父にも自衛官を退官する日が近づいて来ました.自衛官は50代前半で退官するのです.父は「これから予備役になるんだ」と言っていましたが、その時に父が発した言葉が印象に残っています.「退官が近づくと皆就職活動に一生懸命になってしまう.自分は退官したあとに職を探そうと思う.」

それが今も世間を賑わしているんだなと思います.『天下り!』でも天下ることは必要です.50代前半で退官したら就職しなければ暮らしていけませんから.公務員から世間の仕事につくことが天下りだったはずですが、いつのまにかそれはお金まみれになってしまったんですね.お父さんの頃もそうだったんですね.どんなにか苦虫をかむような思いだったでしょうね.お察し申し上げます.そんな父を見過ごせなかった父の友人の口利きで、父は本州製紙の富士寮の舎監になりました.司令官まで勤めた父ですが、私にこれでよい、ありがたいと言いました.

母も戦後の苦労は随分としてきましたが、寮母さんの暮らしは心中葛藤がかなりあったと思います.そればかりが理由ではないと思いますが、晩年はかなりの心身症になりました.でも父を敬愛すればこそ通り抜けました.そんな母が聞かせてくれた言葉があります.それは「お父さんはね本州製紙の方々にとても大事にして頂いて、工場で何か催し事があると工場長さんのお隣に席を作っていただくのよ.そして昔から言われていたことをもじって、『駿河には過ぎたるものが三つあり、富士の高嶺と白隠禅師、本州製紙の寮の舎監』って!」母のうれしそうな顔が目に浮かびます.

今世の中は利得でまみれています.一体何なのでしょうか、お父さん.でも聖徳太子の昔にも朝廷の役人は役得を漁っていたらしいですもんね.あんなに立派な17条の憲法をお作りになり、人間のあるべき姿を説いてくださったのにもかかわらずですものね.人間は自律以外に道はないんですよね.人間が作った法律も運用する人次第なんですよね.人間が堕落するにしたがって、法律も事細かになっていくんですよね.親が子供に示すものは人の道しかないんですよね.そしてそれが世間というものを作るんですよね.

お父さんが大好きだったお母さんの家庭の味、その味覚を受け継いで私は味覚と嗅覚には自信があります!お父さんの孫娘もそう言っています!「お母さんは和服を着ていなさい」と言って母が和服で暮らすことを望んだ父.母の形見の和服は父の形見でもあります.私の嫁入りに父が見立ててくれたぼかしの羽織は典子の娘の七五三の着物になりました.お父さん、私はお父さんの思い出を重ねて子供達に伝えていきたいと思います.そして便利なことにブログという勝手に書き付ける場所を見つけました.今子供達にいえなくても、いつか見ることもあるでしょう.それに見ず知らずの方も読んだり見たりしてくださるのですよ!
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蕗の薹味噌

2009-02-02 16:18:10 | 出版記事
蕗の薹味噌を私流に作りました.春の香りが体中に広がります.庭先に出てきたのを切り取りましたが、これまた蕗のなんともいえない香りに包まれました.幸せな気持ちになってどうして食べようかと思案するのも楽しいですね.てんぷらにするよりも穏やかに楽しめる味噌を作りました.マクロビオティックでは茹でこぼさないことが多いのですが、春の野草は別の話です.塩を加えて茹でこぼし刻みました.それから土鍋を使って『ねぎ味噌』のやり方を応用します.でも味噌は豆味噌で作ります.それに海の昆布を加えて、それは美味しく出来上がりました.ご飯に乗せれば、ぷ~んと春の香り、黄緑色の香りです.

そういえば春は香りの世界です.お正月から蝋梅の香り.それから水仙の香り、そして白梅が咲き始めました.嗅覚は味覚の世界とくっついていて、視覚よりもっと原始的な体験のような気がします.それでとても幸せなご飯を頂いています.どうぞお試しください.これからでてくる蕗の葉でもセロリの葉でも同じように出来ます.春ごぼうでも出来ますね.陰陽を考えて味噌を加減すれば、マクロビオティックの楽しい実習です.
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