マジカル・ミスってるツアー

MMT社
猫と水どうとするめイカ面達との非常識の中の常識的日常

ファンタジー2

2008-07-29 16:38:53 | 小林賢太郎・(有)大吟醸
村上春樹の作品は、ミステリアスなファンタジー作品が多い。

羊男・一角獣・ねじまき鳥・ナカタさん・・・



ファンタジー作品は、常に、物事の意味・価値・存在に疑問を持ち、感情に流されず理性と知恵で論理的に考え判断され、更に、悲観的な涙をそそるものである。



そんな作品を、演劇でこなす事への、難しさ。



現在が躍動しながら、時間の進行に伴い、過去と未来とを同時に明かしていく。この二重性が演劇における時間の法則である。

小説は読者が自ら読み直し・読み返しによって時間を自由に行き来出きる。

しかし、演劇の時間は不可逆的である。

現在だけしか、存在しない。

そして、その軸がだぶつきブレると、時間の流れが切断され、役者達の動きも大事な台詞も一瞬にして喪失する。



春樹的な高等ファンタジー作品を望むのは、無理な話だな。

それに、もう一つ・・・。私の場合、単なるミーハー的感覚でチケットを購入したのであって、「信頼」ではないと思う。