よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

社会起業家を育てる大学教育と社会起業家研究

2009年01月24日 | ビジネス&社会起業
The Story of BRAC


今日は昼から内閣府の社会イノベーション・ワーキンググループがらみの集まりで丸の内へ。Johanna MairさんとFazle Hasan Abed氏を招いてのトークセッション。


プレゼンするAbed氏。黒い髪の毛は、Mairさん。(美人なのに頭だけの写真となって残念)

Johanna Mairさんは、欧米では、社会科学系の研究者にちょっとしたSocial Entrepreneurship酔狂的なブームがあることを皮肉る。社会学、制度経済学、マネジメント系、社会福祉系、よってたかって理論の傘を作りたがっている状況に苦言あり。Social Entrepreneurshipは、Sense Making Toolという結論。

なるほど、こういうまとめかたは無難か。

Abed氏の話は含蓄に富む。一つは、NGO,NPOがスケールアウトするためには、まず効果が問われ、次は、効率が問われる。そしてオペレーション段階ではモニタリングと相互牽制がカギとなる。

なるほど、さすがにビジネス感覚満載だ。BRACの参加にはNPO,NGOもあるが営利企業もある。グラミン銀行との競争もある。

援助に関するニューウェーブ。BRAC UKやBRAC USAを設置して、北の国とも協業しているが、バングラデッシュを基点にしてBRACは南南援助も行っている。具体的には、タンザニア、シエラレオネ、ミャンマー、南スーダンなどにプロジェクトを持っているとのこと。

南北・南南という方向にスケールアウトしているのである。日本は友好的だが、日本政府からの援助が少ないことにユーモア感覚溢れる苦言も。政府間援助はモラルハザードの温床になっている、との発言はさすがになかったが。どうせ賄賂でぶんどられるなら、効果と効率の内部管理ができているNGOを支援するほうが、援助のアウトプットは高いだろう。