江別にて（３）

江別駅方面へと向かう。以前来た時にも撮影したはずだが、念のため国松明日香「風と翼」を撮影。



JRで琴似まで移動してバーでも行くかと思っていた私だが、駅近くの建物を見て、つい足が止まってしまった。

　

何だか建物の雰囲気がやけにいい。入口が開いているので中が見えるが、まだ誰も来ていないようだ。程よく酔った状態と、店構えの良さがミックスし、スナック「Ｋ」へ突撃することになったのである。

私は自分からスナックに行くことはまずないので、記憶にある限りだと、ずいぶん昔に青森で駅近くのスナックに飛び込んだくらいかな。店に入ると一瞬誰もいなかったのだが、やがて年配のマスターが出てきた。「もう大丈夫ですか」と伺うと、「ほんとは７時開店だけどね（今、18時45分）」ということで、何とかお邪魔させてもらえることになった。

ここは一般的にウイスキー水割りで行こうと思ったら、ちょっと濃いめの角水割りが出てきた。これがちょうどいいな。「いやー、早々とすみませんね～」などと話していると、あれれ、次の客も来ちゃったよ。



次の客はなんか偏屈そうな人だなあと思ったが、実は結構面白い人であった。私の現在の仕事と関係のある会社に長年勤めていた方で、その会社の話を幾つかしてくれるのだが、何となくわかるんだよね、その感じ。現在は仕事を辞めて、小学校の用務員募集に登録しているのだが、「最近の用務員は楽だから、誰もやめる人がいなくて、空きがないんだ」とのことだった。

この方とマスターにも昔の江別の様子を聞く。火力発電所があったころが一番栄えていたとか、昔は江別駅前にあった官公庁の建物が高砂、野幌とあちこちに移動して、さっぱりになったとか。確かに札幌中心に考えると、大麻、野幌が栄えてしまうのかなあ。ちなみにこのスナックは開店したのが昭和36年、その時から今のマスターがやっているらしい（いったい何歳なのか？　70代後半か）。

さて、ずいぶんと濃くなってきた水割りを数杯飲んだので酔ってきた。「強いですね～」なんて言われてしまったので、水割りも濃くされているのかもしれない。後から出勤してきた店のお姉さんに一杯おごった所で、帰ることにしよう。

小雨降る中、江別駅へ。すっかり暗くなってしまったが、今日は楽しかった。

　

札幌の近郊に行くまでは、ガラガラの車両で快適な移動で、何とか乗り過ごさずに琴似で降りることができた。