本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

『 歯が抜けてから 噛みしめる 親の恩 』

2011-05-19 21:43:15 | 住職の活動日記
 という歌がありますが、

普通の年齢ですと、60歳を過ぎた頃、定年をすぎた頃、

そろそろ歯も抜け始めるのではないでしょうか。

 今は、歯科治療も進み、こまめな手入れで

 皆さん健康な歯でお過ごしのようです。


 昨年暮れ頃より、右奥歯の歯茎がぷっくんと腫れては静まり、

また腫れては収まります。その繰り返しの中、痛みも出てきました。

しかし、その痛みも一日おくと消えているのです。

 定期検診で診てもらうと、歯根の部分が無くなりかかっているということです。

そのままごまかし誤魔化しいくか、ブリッジにするか、いっそのこと抜いてしまうか、

いろいろ迷ったのですが、決心して抜くことに決めました。


 麻酔で全くの痛みはないのですが、

先生の指先に力が込められている様子が伝わってきます。

私もなんでかわかりませんが、手をぐっと握りしめ、

体中が緊張しています。

 何かしら不気味な手応え、そして音、

  「 ちょっと癒着もあり手こずりました。」

といわれながら、ズボッと抜けたような感じです。


 昔は60歳を過ぎると、歯も自然に抜け落ちだしたのでしょう。

その頃になって、やっと親からいわれていたことが、

しみじみと身にしみて、応えてくるような年になるのでしょう。

 私の場合、「 歯を抜く 」 というのは初めての経験です。

ですから、

 『 歯を抜いて 噛みしめる 親の恩 』

という心境を、考えさせられる年になってきたということです。


 夕方にもお参りは続いたのですが、歯の痛みも薬で抑え

頑張りました。

お経が変わらず読めたのは何よりのことでした。


 しばらくは歯茎を休めるためにもこの状態が続くということです。


何とか全面復旧を切に祈っております。  




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