本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

『 祭 』 と言う字

2007-07-27 23:58:43 | 住職の活動日記
 熊本の阿蘇にある 『 国造神社 』 で、

『 御田祭 』 ( おんだまつり ) という行事があります。

一度見たいと思いつつ、当院の行事の前日ということもあり、

ニュースでしか見たことがありません。

 そのとき、『 祭 』 という字の語源はここか、と思ったのです。

 
  全身白装束に身を包み、眼だけ出したいでたちで、

  その白装束の人を 『 宇奈利 』 (うなり) と呼びます。

  頭の上に三宝というか、お膳を頭に載せ、その上にお供え物を載せて

  田圃を練り歩くのです。


 『 祭 』 という字は、肉と手と机(示)から出来ています。

肉を机に載せて、神さまにお供えする、という形です。

この 『 御田祭 』 は、その時々のお供え物を 『 宇奈莉 』 という

巫女に当たる人でしょうか。お膳(机)を頭に載せて田の神様に、お供えをします、と

そのように見えます。


 頭に頂く、これは最高のことなのでしょう。

以前、インドから仏舎利が来た時、インドのお坊様はその仏舎利を頭に載せて

運んでこられたのです。

 手に抱いてくるのが普通かな? と思い、頭に載せてこられるとは、なんか変だなと

思ってましたが、この御田祭をみて、これが仏や神にたいする最高の持ち方なのかと、

改めて思い知らされました。


 そういえば、東寺の御影堂で弘法大師にお膳を運ぶ時は、息がかからないようにと、

頭より上にあげて運んでました。

頭の上にはのせませんけど、同じような事かもしれません。


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