恵楓園

　恵楓園で昨夜のお通夜、今日お葬儀がありました。

お通夜の正面に飾られた、遺影、とてもお若い頃の写真です。

行年九十三歳。

お写真はとても凛々しい美男子です。二十歳前後の頃でしょうか？

　もしかして、このお写真がこの方の最後の写真では、と思いました。

たぶん、発病される前の写真でしょう。

　７０年あまりこの園ですごされたのでしょう。

お経を読みながら、お写真を見てると、

この写真を最後に、この方の人生は大きく変わられたのでは　？

と、あまりに辛いことを想像してしまいました。


　私たちの心の奥に潜む　『　差別心　』　改めて考えさせられます。

今上映されている　『　新・あつい壁　』　を是非ご覧になって下さい。

人間が人を差別する心が、ここまで深いものであるか、

よくわかるとおもいます。


　今日の方は７０年ぶりで、ご遺骨となり故郷の土に帰られるのです。

ご遺族の方が、　『　９０歳をこえて生きられたのは、園の方々の

あたたかいお心のおかげです。　』　とお礼を申されておられました。

お孫さんに抱かれた遺影のお顔は、なんとお孫さんとそっくりのお顔をされていました。