本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

鳥羽離宮跡

2015-01-25 17:08:43 | 住職の活動日記

覚鑁上人(かくばん)のことを

調べていると、 …

鳥羽天皇と深いかかわりがあります。

覚鑁38歳の時、

高野山に大伝法院を開く、

その法要には鳥羽上皇も行幸され

覚鑁を庇護されたようです。

 

鳥羽上皇というと、

白河法皇、早良親王、西行法師と

いろいろと出来事の多い時代です。

 

名神高速道路南インター近く、

いつも通っている道すじ、

そこは鳥羽離宮の跡なのです。

「鳥羽」という名前の由来は

津(ツ)・場(バ)からという

説があります。

ツバがトバとなったと、

津は港という意味があります。

だから、

鳥羽とは港の機能を持ち、

平安京の外港としての役割を

果たしていたのです。

 

  

 

地図を見ると、平安京の真南に 

鳥羽離宮は位置しています。

右に鴨川、左に桂川、その下流には

山崎、淀があり、

物資はここで陸揚げされ、

京の町へ運ばれたのです。

その当時は都が移ったといわれるほど

大変な賑いを見せていたようです。

京阪国道の西側、

 

   

 

鳥羽離宮跡公園があり、

日曜日で子供たちの格好の遊び場

になっています。

 

   

 

小高くなった丘の上にここが

鳥羽離宮の跡であったという

石碑が立っています。

そこから東を見ると、

 

   

 

「城南宮」の鳥居が遥かに拝めます。

勿論、城南宮も含めここら一帯は

鳥羽離宮の跡地なのです。

 

城南宮を通り過ぎ東へ  

 

   

 

まずお参りしたのが「白河法皇御陵」

往時の権力からすると

かなりこじんまりとしているように

見受けられます。

 

   

 

石碑には「白河天皇成菩提院陵」と

亡くなった後、菩提を成すのだという

思いが込められているようです。

 

次にお参りしたのが、

 

   

 

近衛天皇の御陵です。

御陵さんにしては珍しく

仏教の多宝塔で建てられています。

※普段近くを通る時は

  どこのお寺さんだろうと?

  思っていたほどです。

この御陵さんは鳥羽天皇も后である

美福門院のために立てられたのですが

近衛天皇が5歳で亡くなられたために

この御陵に埋葬されたそうです。

 

その近衛天皇陵と肩を並べるように

西北に立てられているのが、

鳥羽天皇陵

 

   

 

塀で囲まれていて中は見えませんが、

造りは

  

   

 

方形堂(三重塔)とありますが、

その三重塔は拝むことが出来ません。

 

この付近は「安楽寿院」という

広大なお寺があったようです。

 

   

 

今はわずかにお堂が残り、

正面には「大師堂」

弘法大師をお参りして

その隣の薬師堂には

 

   

 

人懐っこい猫ちゃんが

お堂を守っています。

 

   

 

歴史を刻む鐘楼もあります。

 

鳥羽天皇は

この地に后と自分の御陵を作り、

安楽寿院のお寺を建立し、

阿弥陀如来を祀り、

まさしく極楽浄土の世界を

造られたのでしょう。

 

   

 

白河法皇院政の地、

という石碑も見えます。

この地から院政を引かれたのですね。

 

一歩通りに出てみると

 

   

 

上には「阪神高速京都線」が

走っています。

 

極楽浄土と感得して建てられたこの地

まさかこんなふうに変わっているとは

白河法皇も鳥羽上皇も

想像すらできなかったのでは … 。

 

この付近3時間ほど歩きづめで

ちょっと一服と、

 

   

 

国道1号線沿いにある

「おせきもち」へ

ちょうど城南宮の前にあり

お参りの後皆さん一服されたのでは

と思わせるところです。

お餅も小ぶりで品のよい甘さで

お抹茶との相性も抜群でした。

 

まだまだ覗いていくと

知らないことばかりで身近に

歴史遺産が点在し、

そのつながりを見ていくのにも

興味が尽きません。

 

 

 

 UFUFUの方々、ぜひ

目を通しておいてくださいね 

 

 

 

 

         

 

      

 

   

  

 

 

 

   

 

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