本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

龍は三停九似

2024-01-17 16:50:26 | 住職の活動日記

辰年ということもあって

「龍」に関する寺院では

「龍めぐり」が紹介されて

います。

龍は雨に関しているので

お寺では火伏の意味を込めて

本堂の天井とかに描かれています。

 

弘法大師の頃、都の雨が降らず

請雨法を修法するのですが

日本には龍神が居られなくて

そこで、中国から善女龍王を請来して

雨を降らせたということです

その場所が二条城の隣にある

神泉苑です

 

また、四神相応の東に当たる

祇園の八坂神社

ここには青龍様がまつられ

そのいらっしゃる池の上に

建てられたのが本殿です

その池と神泉苑は繋がっている

ということです

そういうこともあってか

祇園祭の時には

神泉苑でも祭りに先立ち

鉾を立ててお祀りします

 

面白いのは

龍の姿がまじかに全身という姿で

拝見できるのが

東本願寺の手水場です。

 

龍は三停九似(さんていくじ)

という説があって

龍の首から腕、腕から腰、腰から尾までは

それぞれの長さが等しいと言われています

九似というのは

龍の角は鹿、

頭は駱駝、

眼は鬼、

うなじは蛇、

腹は蜃(しん)、

鱗は魚、

爪は鷹、

手のひらは虎、

耳は牛に似ていると

いいます。

龍の頭には博山(はくざん)

のようなものがあり、

これを尺木といい、

これがないと龍は天に昇る

ことができない。

雨をもたらして

鳴き声を上げるが、

その声は銅製のたらいを

引っかいたようである。

そのよだれは周囲に香気を

発し、

吐く息は雲となり、

その雲によって

身を隠すため

姿を見ることができない。

ということです。

 

 

東本願寺の龍さま

その口から出る水で

手と口を清めます

それで丹念に見ると

 

 

頭にある角

いわれてみれば鹿か

 

 

頭は駱駝、

というものの口の大きさが

際立ってどうにも

駱駝には見えない

眼は鬼、その眼光の鋭さは

やはり鬼か

うなじは蛇

そういうようにも見えます

 

 

鱗は魚

そのような姿です

しかし精巧な造りです

 

 

爪は鷹、

なるほど獲物を捕まえる

鋭さがあります

 

 

耳は牛に似ているという

姿の割には可愛い耳

 

手のひらは見ることが

できなかったのですが

 

 

まあこれだけ緻密に作られ

それを身近で見られ

撫でることもできる

とても立派な龍の姿です。

 

 

 

 

 

 

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