「怒り」とても興味ある問題です
三大煩悩は「貪・瞋・癡」です
この瞋が普通いう怒りに当り
哲学から経済、宗教、文化と幅広い
ジャンルを持っておられる先生の
人間の内面に迫る講演は面白い
ものでした。
怒りは誰にでも起こる感情で
その収め方が問題ではないかと
それによって、その人の“人となり”が
現れるということです。
怒りの感情の正反対が「寛容」
ゆるし合うということです。
現代の問題点として
心理学では、
高い知能は現実を客観的に認識し
正しい判断をするのに役立つのでなく
そのもっとも重要な機能は自己正当化
であると、指摘されます。
なるほど、現代は他というより
いかに自己防衛するかに論をめぐらし
責任回避に務めるようです。
仏教にみる「怒り」の種類
として10種の怒りの元を言い当て
ておられます。
①進まぬ気分(なのに、せかされる)
②憎悪(にくしみ・きらうこと)
③恨(うらみ)
④軽視(無視する・される)
⑤競争(負ける)
⑥嫉妬(うらやみねたみ)
⑦吝嗇(リンショク・けち)
⑧反抗心(気に食わない)
⑨後悔(してしまったことへの
ウラヤミ)
⑩激怒(はげしいイカリ、
起こっている自分が
止まらなくなる)
と話しは面白く展開して
結びとして
現代では「怒り」が「個人」に
向けられ、その攻撃性が
社会的に曖昧なままに正当化
される社会、
というネットでの書き込みとか
そういう問題があり
仏教では
怒ることの大切さと共に
怒りを抑える重要さも教えている
何も心静かにする
というだけが仏教ではなく
社会の不正義と不実に対する怒り
そういうことを忘れてはいけない
という「心の正常化」を
持つべきではないか。
ということで締めくくられました。
その道中、小雨の中
今まさに満開の梅にも出遇い
まだ蕾の深紅のマヤ紅梅という梅
も見つけ、
雨の日はなによりも
苔の美しさに目を奪われました
小ぶりの薄いピンクの椿
苔の上にも落ちても
その美しい姿にもどことなしに
儚いような美しさを感じるものです
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます