本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

6月4日は「ムシの日」

2020-06-04 20:50:04 | 住職の活動日記

水遣りをしていると

慌てて草の中から這い出てくる虫

名前は知らないが

よく見ていると可愛らしくも

見えてくるものです

自分のなかでは虫という存在

好きというか気になる生き物です

 

人がいるところ

必ずといっていいほど

虫はいるものです

害をなさないものから

人間を一番殺傷したという

蚊もこれから厄介な生き物です

水遣りをしていると

私のにおいを嗅ぎつけたのか

もうやってきます。

 

しかし、

ただ厄介なだけでなく

よく生き方を見ると

私たちも学ぶべきところも

あるようです。

 

社会性昆虫として知られる

アリやハチはお互いの役割を

果しながら共同生活をしています

 

昨年でしたか

見えないところに

ハチが巣を作りました

数はさほどではなかったのですが

小さな巣が出来て

次第に大きくなり数も増えて

どうしようかと思っていた矢先

何だかハチに元気がなく

数も減ってきました

後で分かったのですが

ハンターのクモが子どものハチを

狙って食べてしまったのです。

 

このクモは網を張らずに

歩き回り、獲物を捕らえるのです

このクモたち家を守るかのように

あちこちにいます

見た目がちょっと不気味なので

嫌われ者ですが

我が家を生活圏として

活躍しています。

 

京都新聞の

「いきもたちのりくつ」

という題で中田兼介さんが

連載で紹介されていています

とても興味深い記事で

楽しみにしているのですが、

 

アリの話が出ていました

ちょうどコロナの問題もあり

何だか身につまされる話で、

アリは蟻酸を出して

菌の侵入を防ぐのですが、

ここを突破されて侵入してくる

菌もいるようです

そして、

菌に感染したアリは

他のありとの接触を避け

仲間から離れた場所で

死ぬということです

また巣の中に

エサの食べ残しや

死んだアリがいるとそれは

感染源になりかねないので

すぐに外に捨てて

菌の侵入を防ぐということです

 

私たちと同じように

蟻酸というマスクで守り

三密を避けるかのように

菌に感染したならすぐに

自己隔離して他への感染を

防ぐという

すごい防衛本能を持っている

ということです。

 

またハチは数を認識できる

能力があるということが

最近分かってきたということです

 

私たちにとって

ゼロの発見ということは

大きな功績のようです

何気なく使っていますが

1とか2という数は

教えるのは案外容易いのですが

ゼロということは難しいのです

何もないということを

どう表現したらいいのか

 

これを発見したのはインド人です

インドでは数の数え方が

半端でなく

「劫」コウという時間の単位は

4里四方の石に100年に一度

天女が舞い降り踊りをする

その時その衣ですり減って

石がなくなったのを1劫

というのです

また、ガンジス川の砂の数を

恒河沙ゴウガシャとか

シラミのまつ毛にいる虫の

大きさという小さいものの単位も

あるようです

 

そんな中、生まれたのが

「ゼロ」という数です

インド人は思想的な民族ですので

それが数字として用いられるより

空という思想として発展しました

そのゼロを用いて

アラビア数字を作ったのが

アラビア人で、

そこから驚異的に数の観念が

発達したということです。

 

が、

そのゼロという数字を

ミツバチに認識させるとい実験を

メボルン大学の先生方が

行ったそうで、

そうしたら、

ハチは1,2,3という数の順番が

分かるだけでなく

何もないという状態を

認識でき、ゼロが1,2,3よりも

小さいということまで

分かるようになった

ということです。

 

昆虫と言えども

馬鹿にできない能力をもって

いるということは驚きです。

 

あの生きている形も

さることながら

共同して生きている生き方も

学ぶべき点はこれから

どんどん発見されてくると

思います。

 

6月4日ムシの日にちなんで。

 

 

 

 

 

 

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