2月15日はお釈迦さまが亡くなられた 『 涅槃会 』 です。
インドの言葉の 「 ニルバーナ 」 が 「 涅槃 」 と音写されました。
一切の煩悩が吹き消されたということで、ニルバーナとは直訳すれば、吹き消す、という
ことです。
よく子どものころ読んでもらった紙芝居 「 おしゃかさま・ねはん 」 を思い出し
ました。 ( 日本仏教保育協会監修 ) のものです。チョット長くなりますが
長い長い年月、み教えを説いて国中をまわられたお釈迦様はすっかりお年をとられまし
た。 「 私の命は、もう長くはない 」
お釈迦様は沙羅双樹の木の下に静かに横たわりました。その時、
「 お願いでございます。どうぞ私をお弟子にしてください 」
一人の年寄りがお釈迦さまの前にひざまずきました。
「 よくきたねスパッタ。
あなたが最後の弟子になることは前からわかっていたのだよ 」
お釈迦様はそういうと静かに話し出されました。
それはそれは強い風が山に吹き荒れました。大きな木は次々に倒れ、強い風でこすれあ
った木の枝からは火が出て、いつの間にか山は火事になってしまいました。火は強い風に
あおられてみるみるうちに燃え広がっていきます。
「 た、たすけて~ 」
今まで木の洞穴や、薮の中で小さくなっていた動物達は、悲鳴をあげて逃げ惑いまし
た。でもどこへ逃げればいいのか…どこを見ても火の海です。
「 このままでは焼け死んでしまう。どうしたらいいだろう 」
その時、 「 早く、こっちへ逃げなさい 」 一羽の小鳥が動物達に声をかけました。
「 あ、ありがとう 小鳥さん 」 動物達は夢中で走りました。
「 ああっ、どうしよう 」 道は行き止まりで、崖になっています。
「 向こう側へ飛び移れないかな ? 」 「 とても無理だよ。橋がなければ 」
「 どうしよう ! 」 そう言ってるうちにも火はどんどん迫ってきます。
「 皆さん元気を出して ! 」 今までみたこともない大きな鹿が現れました。
「 あきらめてはいけません ! 今私が橋になります。皆さんは私の背中を渡って向
こう側へ逃げるのです。わかりましたね。さあ早く ! 」
「 鹿さん、ありがとう 」
動物達は橋になってくれた鹿にお礼を言いながら向こう側へ次々に渡っていきました。
「 鹿さん大丈夫 ? 疲れたでしょう 」
「 だ、大丈夫ですよ。みんなが渡り終わるまで頑張ります。心配しないで早くお渡り
なさい 」 歯をくいしばって頑張りました。でもさすがに背中は張り裂けるほど痛
み、踏ん張った足もがくがくと今にも力が抜けそうでした。
「 ありがとう 鹿さん ! 私で終わりよ 」
「 み、みんな渡り終わったんですね 」
「 ええ、渡り終ったわ ! 」 ウサギの言葉を聞いた鹿は、
「 よかった… ! 」 とほっと一息つくと、ついに力尽きたのでしょう。
あっという間に深い谷底へ落ちていきました。
「 ああっ、鹿さん ! 」 「 鹿さあ~ん ! 」
動物達は自分を救ってくれた鹿を口々に呼びながら大声で泣きました。
「 僕たちを助けて、鹿さんは… 」 「 鹿さん有り難う 」
動物達は泣きながら谷底に向かって両手を合わせました。
話し終わるとお釈迦様は静かにおっしゃいました。 「 スパッタよ。今の話の大きな
鹿は、私なのだよ。そして、最後に助けられたウサギはあなたなのだ 」
「 ありがたいことです。お釈迦様。有り難うございます。 」
スパッタは嬉しそうに両手を合わせました。
続く!!
インドの言葉の 「 ニルバーナ 」 が 「 涅槃 」 と音写されました。
一切の煩悩が吹き消されたということで、ニルバーナとは直訳すれば、吹き消す、という
ことです。
よく子どものころ読んでもらった紙芝居 「 おしゃかさま・ねはん 」 を思い出し
ました。 ( 日本仏教保育協会監修 ) のものです。チョット長くなりますが
長い長い年月、み教えを説いて国中をまわられたお釈迦様はすっかりお年をとられまし
た。 「 私の命は、もう長くはない 」
お釈迦様は沙羅双樹の木の下に静かに横たわりました。その時、
「 お願いでございます。どうぞ私をお弟子にしてください 」
一人の年寄りがお釈迦さまの前にひざまずきました。
「 よくきたねスパッタ。
あなたが最後の弟子になることは前からわかっていたのだよ 」
お釈迦様はそういうと静かに話し出されました。
それはそれは強い風が山に吹き荒れました。大きな木は次々に倒れ、強い風でこすれあ
った木の枝からは火が出て、いつの間にか山は火事になってしまいました。火は強い風に
あおられてみるみるうちに燃え広がっていきます。
「 た、たすけて~ 」
今まで木の洞穴や、薮の中で小さくなっていた動物達は、悲鳴をあげて逃げ惑いまし
た。でもどこへ逃げればいいのか…どこを見ても火の海です。
「 このままでは焼け死んでしまう。どうしたらいいだろう 」
その時、 「 早く、こっちへ逃げなさい 」 一羽の小鳥が動物達に声をかけました。
「 あ、ありがとう 小鳥さん 」 動物達は夢中で走りました。
「 ああっ、どうしよう 」 道は行き止まりで、崖になっています。
「 向こう側へ飛び移れないかな ? 」 「 とても無理だよ。橋がなければ 」
「 どうしよう ! 」 そう言ってるうちにも火はどんどん迫ってきます。
「 皆さん元気を出して ! 」 今までみたこともない大きな鹿が現れました。
「 あきらめてはいけません ! 今私が橋になります。皆さんは私の背中を渡って向
こう側へ逃げるのです。わかりましたね。さあ早く ! 」
「 鹿さん、ありがとう 」
動物達は橋になってくれた鹿にお礼を言いながら向こう側へ次々に渡っていきました。
「 鹿さん大丈夫 ? 疲れたでしょう 」
「 だ、大丈夫ですよ。みんなが渡り終わるまで頑張ります。心配しないで早くお渡り
なさい 」 歯をくいしばって頑張りました。でもさすがに背中は張り裂けるほど痛
み、踏ん張った足もがくがくと今にも力が抜けそうでした。
「 ありがとう 鹿さん ! 私で終わりよ 」
「 み、みんな渡り終わったんですね 」
「 ええ、渡り終ったわ ! 」 ウサギの言葉を聞いた鹿は、
「 よかった… ! 」 とほっと一息つくと、ついに力尽きたのでしょう。
あっという間に深い谷底へ落ちていきました。
「 ああっ、鹿さん ! 」 「 鹿さあ~ん ! 」
動物達は自分を救ってくれた鹿を口々に呼びながら大声で泣きました。
「 僕たちを助けて、鹿さんは… 」 「 鹿さん有り難う 」
動物達は泣きながら谷底に向かって両手を合わせました。
話し終わるとお釈迦様は静かにおっしゃいました。 「 スパッタよ。今の話の大きな
鹿は、私なのだよ。そして、最後に助けられたウサギはあなたなのだ 」
「 ありがたいことです。お釈迦様。有り難うございます。 」
スパッタは嬉しそうに両手を合わせました。
続く!!