本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

20ページの大作、完成

2008-02-11 23:49:45 | 住職の活動日記
 檀家の方が本を作られました。

 『 私の住む町・寸描 』 というタイトルです。

今年86歳になられます。今だ向学心に燃え、いろんなことに興味を持って、新聞を切り

抜いたり、感動したことを書き綴ったり、マイノートを作っておられます。

 わずか20ページですが、3年がかりで完成したそうです。自分の体調と娘さんの空い

た時間、それの都合のつく時を見つけて、車に乗せてもらい、現地を訪ね、そこで感動し

たことをスケッチにおさめられたそうです。それがこの度、発刊の運びとなりました。

 あとがき、に

 「 昭和21年7月、熊本に移り住んで、その土地での心に残った 折々の思いを、拙

  い筆で綴り描きました。今年、86歳の遺稿のつもりであります。 」 と

書き記しておられます。

 限られた行数の中で、簡にして要を得た、表現にご苦労の跡が見えます。スケッチも素

人臭いのがなんともいいですね。

 写真は 「 春日ステーション 」 と呼ばれていた、以前の熊本駅の風景です。

下にはちゃんと煙を吐く汽車が描かれてあります。
 

 本当に素晴らしい! 死ぬまで向学心に燃えておられる、その心に感服します。
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今週の言葉2/11~2/17

2008-02-11 09:26:24 | 今週の言葉
『 人の為 と書いて いつわり と読むんだねえ 』     みつを

 久しぶりに、相田みつを先生の本を開いていました。

見るたびに、ドッキッ、とさせられます。

 この言葉もそうですね。

気になって辞書を引いてみました。

 「 人と為から成り、人がわざとすること、ひいて、いつわりを意味する。

   偽は・誠・真の反、自然でなく人為で、物・わざをにせること、」

とありました。


 しかし、私たちはよく、「 あなたのためよ 」 と恩着せがましく、言っていること

が多いようです。コマーシャルでも 「 あなたのためのご奉仕させていただきます 」

本当に 「 ため 」 をつけたがります。

 反対に上手に恩を着てあげることも、生きていく一つのテクニックかも知れません。

     「 ありがとうございます 」「 おかげさまで 」

我を張らず相手を立てて、心から素直に、こういう気持ちがにじみ出れば、素晴らしい!


 余談ですが、むかし、三浦先生が相田先生と一緒に公演されたことがありました。

そのとき、三浦先生の教え子の方も同伴され、名刺交換をされたそうです。

教え子の方もそこそこ立派な方で、肩書きが名詞の裏表にぎっしり書いてありました。

「 出さなきゃいいのに 」 と先生は思ったそうですが、順番で名刺交換になり、

相田先生、それを見るなり 「 ずいぶんご立派な方ですね! 」 の一言、

三浦先生、冷や汗が出たとおしゃってました。

 相田先生の名刺は、表に 「 相田みつを 」 とだけ書いてあり、裏にご自宅の

住所と簡単な地図がかいてありました。

 この先生には肩書きより、嘘か誠かに生きる先生です。肩書きよりどのように生きるか

が、一番の問題なのでしょう。

 だから、先生の言葉には何か、背筋をピ~ンと緊張感が走ります。

味わってみてください。
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