本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

誇りをみた!

2008-02-17 23:29:41 | 住職の活動日記
 イタリア、ジェノバ、『 バジリコ 』 をひたすら育てておられる農家の方、

その作り方はほぼ昔のままだろう、すべてが手作業なのだ。

 種を作るところから始まる。箱の上で叩いて種を落とし、それから篩いにかけて

種の実だけを選りすぐっていく。道具といったら箱と篩いだけ。

 小さな段々畑のハウスに種をまくのは手でパラパラと蒔いて、その上から堆肥を種の上

に薄く蒔いていく、これもすべて手作業。水をホースで撒く。 …

 収穫は手で摘んでいかれる。25本を一束にして、摘む作業もバジリコの上に渡りの板

を渡して、腹ばいになって摘んでいかれる。

 ( 機械化なんて微塵もない )

 その作業に堂々と自信を持っておられる。農薬は一切使わない。世界一のバジリコだ。

休みもない、家族のため毎日仕事をするのが楽しみだ。神から与えられた体が動くまで

働きつづける。


 バジリコの紹介だったが、すごく感動した! 機械化された今の農業の中で、1000

年も変わらないやり方で作っておられる、それに自信を持って、神に感謝して、毎日休み

もなく、仕事に励まれる。その自分の仕事に自信を持っておられる。

 あたりまえのことかもしれないが、その顔には堂々とした誇りを感じた。

効率効率という今の世の中にあって、昔ながらのやり方で仕事が出来、それで生計を立て

ていける、その環境も素晴らしいと思う。

今週の言葉、『 人の為と 書いて いつわりという 』 のように、形や効率にとらわ

れすぎるあまり、何の偽装の多いことだろうか。


 単純な作業、種をとってそれを蒔いて水をやって、収穫するだけなのに、ほんとうに

その顔から、『 誇り 』 ということが頭から離れませんでした。
コメント
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