神野町をゆく(83) 西之山墓地の仏たち
写真の石仏は、神野町西之山の古い墓地の石仏です。
左に4体、右に2体の石仏が刻まれています。
墓地の入り口にあるので、六地蔵のようにもみえます。
西之山の人は、六地蔵としてまつっておられるようですが、六地蔵ではありません。
左側の4体の内、3体は阿弥陀(坐像)であり、1体が地蔵(立像)でです。
右側の2体(坐像)も阿弥陀像であり、地蔵像ではありません。
南北朝時代の製作と考えられています。
六地蔵は、人間は死後「生前のおこない」により、六つの世界に生まれかわるとされています。
その六つの世界とは、地獄・餓鬼(がき)・畜生・修羅(しゃら)・人間・天上で、そして、死者は、どの世界に生まれても「地蔵菩薩があらわれ、悔い改めた人には救いの手を差し伸べてくださる」といいます。
西之山の墓地の仏たちに、地蔵さんは一体だけです。
阿弥陀様も彼岸の仏ですから、まあ、いいでしょう・・・
この仏が刻まれているのは、組み合わせ石棺の側石(竜山石)であり、これらの仏は石棺仏です。
西之山は、古墳の多い地域の真っただ中にあります。近辺の古墳の石が利用されたのでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます