健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

風の盆。

2005-09-13 | 読んでみた。finding.
八尾の町。石畳の細い坂道を挟んで二階建ての古い町やが並ぶ山すその静かな町。疎水も静かに流れている。人口も2万人弱ではないか?
9月1日から3日まで、夜、家々が明かりを消し、道端のぼんぼりが家並みをうっすら照らす中、胡弓と三味線と太鼓とが奏でる哀調を帯びた越中おわらの旋律と歌にあわせて、編み笠を目深に被った男女の踊り手が、ゆったりと、舞うように踊りながら町を流していく。
まさに30年前、高橋治さんが「風の盆・恋歌」を書き、石川さゆりさんが同名の歌を歌う前は、そのような幽玄の世界があったのだろう。
いま現在、静けさどころではない、道に観光客が溢れている。おそらく30万人近い人が押し寄せる。
私も3年前、家内と富山からタクシーで八尾に入り、金沢に宿泊したけれども、踊りも良く見えない。喧騒で越中おわら節もよく聞こえないという大変なことになっている。
確かに、稀有な恋愛小説「風の盆・恋歌」を味わい読めば、一度は訪れたくなる町だ。
場面設定といい、人物像、ストーリーといい緊張感・切迫感溢れる素晴らしい作品。
現在、日経新聞で連載されている菊治と冬香の物語とは比べるまでも無い。
風の盆、観光客が帰った、午前零時過ぎ、「観光資源」「拘束時間」から解放された町衆が、以心伝心、再び踊りたいという気持ちが盛り上がり、三々五々集まって踊り始める。その予定の無い、ほんとうの町流しが素晴らしいらしい。
最終日、夜明けまで、名残りを込めて踊る風の盆にもう一度いってみたい。
今日から、ジェネリックの日医工の工場・本社が富山にあるので、富山出張。
明日は、八尾カントリークラブでゴルフしてきます。
コメント
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