健康楽園。

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おじさんはなぜ時代小説が好きか?

2011-05-30 | 読んでみた。finding.
おじさんはなぜ時代小説が好きか (ことばのために)
関川 夏央
岩波書店
岩波書店「ことばのために」シリーズの一冊です。小説の素晴らしさ、時代小説にかぎらす人を楽しませ、勇気づけることが出来る書き物はみんな文学だということが書かれています。
教えてもらうこと、気付きが多い書物。知的刺激に満ちてます。
山本周五郎にはじまり、吉川英治、、、、、7章で構成されます。
宮本武蔵についての洞察も面白いし、司馬遼太郎の坂の上の雲についての考察も興味津々。
司馬さんの小説には私小説への反発があったんだと分析します。
日露戦争は官民一体でことにあたり、大正時代は官僚と大企業が圧倒的勝者となり、昭和の戦前はそれに軍が加わった。
それが敗戦で、実力主義へ戻った。その戦後が大好きな司馬さんではなかったかと言っています。
1964年の東京オリンピック以降は、血統主義二代目優遇風潮で、あなたまかせの平和と安定だけ。
これを嫌って、安保反対など政治運動盛んなとき、あえて勇気を持って反動的とも批判されかねない日露戦争時代、明治のキラキラした輝きを描きたかったと分析します。
日本での韓国人の履歴は、日本風に変換してますが、実は「昌寧成民の高麗中戸長、成仁舗を始祖とし、桑谷派牛渓派分派の子孫で、忠清南道洪城那西部面上黄里82番地に成賀慶公と密陽朴氏の間、四男五女の二男として、禮山郡禮山巴禮小里34010番地に生まれた」と、連綿となるそうです。
驚き!!!  
日本のよに00高校、00大学卒業して、00省に00課に勤務などと違う。
韓国で大切なのは延々と続く血筋、自分が26世宗孫としてそこにつらなっていること自体が誇りとなり。
父の名前はしっかりと何代も連書いてあるのに、女性の名前は母一人。
人間は血筋をつたえるメディアにすぎないという、大陸 中華文明のあり方を説明してくれます。
「個性」も「内面」も、あまり問題にならない、相当にラクな「私」を持っているとも教えてくれます。
そこで、心くつろげるのだと、、、、。
このような文化が、父と対決して家を離れることが出発点となる志賀直哉の「暗夜行路」などを生み出すことは決して無いと分析もしてくれます。

とにかく知的好奇心をくすぐられ、多くの収穫を得ることができました。
関川夏央さん万歳!!!
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日本は何を得るのか?

2011-05-25 | Weblog
東京で二年ぶりの山野千里さんの個展が開かれています。
銀座、「靖山画廊」です。
相変わらず楽しい新作が並んでいます。これは、アルマジロ銭湯。思わず見入ってしまいます。
発想が新しい!!!!仕事が丁寧です。

浜岡原子力発電所は、地震の活断層の上に建っているといいます。
何故?
そんなところに建てたのか????建てるとき誰もなんにも考えていなかったと思う。
「大地震は大地震が起こるまで来ない」
たしかに!!!                    だけど、、、、
「大地震がくるまで、大地震のことを考えなくてもいい」
ということでは、決してない。

浜岡は海面から20m上の建物の上に非常電源があるから大丈夫といっていた原子力安全保安院。
だが、突然の停止。

今回の津波による被害で、メルトダウンも実はしていました。モニタリングポイントでの放射性物質総量も23日まで公開されなかった。海水に汚染水を流した。

今回の原子力発電所の大事故に対して日本国は組織的無能をさらけ出しているし、まだ具体的な鎮静策が見えない。
周辺国にも多大な迷惑もかけている。日本はこのまま原子力発電を続ける資格があるだろうか?
という疑問。
国際世論に、十分耐えていけるのか?

原発停止で、、、、、
火力発電に要する原油需要が飛躍的に一時的、恒常的に高まる。
石油メジャー資本は喜ぶ。
1979年のスリーマイル島での事故以来30年以上原発を作らず、原発後進国になっているアメリカ。ここ30年廃炉技術だけは磨いてきた。廃炉するのはアメリカに発注してください。
水素など、脱原発クリーンエネルギー開発進んでいるアメリカ。


いったい日本は、この原子力発電所の事故で、何を変えて、何を得ていくんだろう、、、、、、、?
子孫のためにも、自立した、素晴らしい日本といわれる国に変身して欲しい。
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永守重信さん。

2011-05-20 | P&E
毎週土曜日の夕刊が楽しみな日本経済新聞。
すごい経営者がいるもんです。小型精密モーターで世界一を目指し健闘している日本電産社長。
本社ビルのエントランスに粗末なプレハブの小屋を置き、創業時の苦労を偲んでるといいます。
創業当時に知り合い7人が事業始めましたが、3人は自殺、2人はどこへ行ったかわからない。創業して銀行からカネ借りようとしたら担保が無い。生命保険に入れと言う銀行。それを担保にしたので会社つぶしたら自殺して返さなくてはいけません。京都の嵐山渡月橋を死に場所と決めてたそうです。

人間はものすごく強そうに見えてもたかが知れている。心がすさみ、暗くなるときに、何で自分を支えるか。永守さんは創業小屋と京都八瀬の九頭竜神社。
尊敬するオムロンの立石さんは「頑張りなさい」なんて甘いことは言わない。
「私と同じで、あなたが行く道には深い川や険しい山がある。自分で超えられなければ、それだけの器ということや!」
今回の大地震でも永守さんは「政府や東京電力は想定外とか言っているが、我々がそんなこと言っていたら、つぶれてる。想定外なんて言い訳したらあかん。」

能力という言葉にも反発しています。
「能力とは違う。しまいには運がよかったんだと言い出す。38年も運だけで続きますか。世の中は(あいつは元旦以外は働いているらしい。あほと違うか)と思っているかもしれないが。そのくらい働かないと、こうはなりません、京セラの稲盛和夫さんだってそうでしょう」

人生を振り返って後悔するのが一番不幸だ!って言い切る永守さん。
頼もしく感じる。この人を見よ!!!ですね。
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備えあれば。

2011-05-16 | P&E
連休最後は、岐阜県恵那市岩村町まで行きました。
三大山城で、唯一の女城主だった岩村城址に登り、鎌倉時代から続く城下町が残る町並みを散策しました。
戦災に合わなかった山の町。旧家が軒を連ねています。
土佐屋は築250年、元染物屋でした。この写真は離れで大地主勝川家です。いまは無料で公開しています。
岩村は外から見ただけではよさがわからない。と、ガイドさんはいいます。
800年続く町並み。
感心したのは、すべての家の中庭に疎水がひかれていることです。
岩村の家々は、お隣との境が無い、密着して建てられています。隙間が無いということは当時もっとも怖かった火災に弱いということで、火を見たら、家の中庭に流れている豊富な水ですぐ消火しろという城主の指示。
備えがありました。
福島原子力発電所と比較して考えてしまいました。

日本の抱える課題は大震災前と変わることはないですが、まずは復興!!!!第二次補正予算、復興財源の議論が始まっています。
東西ドイツ統合のときに「連帯税」、GDP連動国債、環境債、消費税、などです。
はやく具体策を論議すべきだと思います。
所得税、法人税への時限上乗せ論が主体だと感じますが、ひろく公平に支援することになるのか?
判然としません。
トーゴーサン、10、5、3。
クロヨン、9、6、4。
これは、サラリーマンなど源泉徴収されている方々はほとんどすべての収入が課税対象として把握されている。
農家は5割6割の方しか納税していない。
自営業者は、3割4割の方しか納税していない。
これで増税して、はたして皆が、公平に支援したことになるのでしょうか?

ストックホルム観光のガイドさん。夫が大学の先生ですが、バイトの通訳代金もすべて政府に把握されて課税対象になっていると言いました。
国民すべてが、生年月日と8桁の番号で補足されているそうです。
日本も、アングラマネー含め、すべての所得が補足されるように総番号制度導入するのが、備えだと感じます。
何故これが個人情報漏洩につながるか、よく理解できません。
コメント (2)
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韓国へも輸出できそう。

2011-05-14 | looking.
赤ちゃんを産み、育てること、その素晴らしさ、尊さを、讃歌として歌い上げている映画だと思う。
生まれてくることで見えてくる世界の広さ、生き続けることで広がってくる世界の大きさ、それを真正面から訴えかけてくる内容であり、育てる素晴らしさというテーマを感じさせてくれる。

角田光代さんの原作は、まだ読んでない。読もうと思う。

既婚者との愛憎から妊娠を中断してしまった主人公。妊娠させられた男の妻がアパートに押し掛けてきて「あなたは、がらんどう!!」だ、と詰め寄られる場面は悲劇。
男の無責任さをもっと責めてもいいと思うが、その元愛人の家から4ヶ月の赤ちゃんを誘拐して4歳まで母親をして、発見されるまで育てる。
その育てられた娘役が、井上真央さん。現在朝ドラ「おひさま」のヒロインです。
娘の現在と、誘拐犯、永作博美さんの過去の逃避行とが交差して進んで行きます。
娘も、本当の両親に引き取られてから、親の愛情というものを感じられなく、悩み苦悩している。ほんとうの母との気持ちの断絶から家出して働く。そして妻のある男とつきあってしまっていて、妊娠する。
そのころは八日目の蝉、にはなりたくない。
十年近く土の中にいて、地上に出たら7日の命しかない蝉。八日目には、みんな死んでいて、自分だけ生き残りたくない!!!
ところが、迷いながらも、過去住んだうさんくさいカルト集団エンジェルホームや、小豆島を回るうちに、だんだん4歳の記憶、あえて封印していた記憶が蘇ってくる。
小豆島の自然が素晴らしい。
とても綺麗。映画の場面、そこに行きたいと感じてしまった映像。

そこで娘は写真館に入り、大きな愛情に包まれて育ったことを強く確信する。こんなにも大事に育てられたという感謝の気持ちで一杯になり、生きる力を得る。
そして、八日目の蝉になりたいと宣言。
1日でも多く行きて、素晴らしい世界を見たい、そして生み育てて素晴らしい世界を赤ちゃんに見せたいと。
なぜか目頭が熱くなってしまう映画です。

少子化阻止のメッセージや良しです。
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ありがとうございました。

2011-05-05 | 旨い!tasting.
ゴールデンウイークも後半に突入。
前半は、長野八ケ岳まで出掛けて、野生の鹿に遭遇したり、思いっきり高原の空気を吸って歩きました。
山麓の諏訪、小淵沢、長坂あたりは、いまやまさに櫻の花満開の状態でした。
北上している桜前線ですが、こちらでは高度標高を増して、桜前線登坂中です。
何度見ても、満開の櫻は美しい!!!
さて、休日中盤の4日は、家内の還暦祝い!!!
子供達がぜーーーんぶ企画、演出してくれました。
お互い両親も来ていただくには最高スポットの、お祭りが中止になってしまった浜松での開催です。
割烹「弁いち」さんでお世話になりました。
私の祖父からのお付き合いで、参加した私の孫までカウントすると、なんと5代に渡ってお世話になっています。
また、当日親方の演出が憎い、心湧き立つしつらえでした。
この写真のメニューは、なんと私の両親が昭和22年、結婚披露宴で供されたメニューなのです。披露宴1週間前から我が家に泊まってもらい弁いちさんに準備していただいたお料理です。
なんと、全長3、5メートルの長さ。戦後間もない物資不足の時代によくもこれだけ食材を揃えていただきました。
巻末に弁いちさんの、当時のお弟子さんの名前も連記してある貴重なものです。
64年前のメニューです。
もう、皆で感激しました。
また、床の間には、太陽の塔、芸術は爆発だ!!の岡本太郎さんのお父様、岡本一平さんの掛け軸でした。
この軸も私の祖父が、御礼に弁いちさんに贈らせていただいた作品です。
この掛け軸の銘が、「再会を悦ぶ!!」。
わーーーーー、ぴったし!!!     またまた盛り上がりました。
弁いちさんの料理も、京都の花山椒とか、向日市の白子筍、白甘鯛、旬で最高の食材を使ってくださいました。
白甘鯛も今年3匹しか上がっていないのを全部弁いちさんが引き受けた貴重な魚。
生でも美味しい白筍は、炙ってソースは、一週間前から仕込んでくれたアンチョビソースです!!!!
石山農園の完熟トマトのコンポート。これも最高のデザートでした。
お酒も、特別に山形の十四代、そして、福井の二左衛門、すごく美味しい、日本酒の概念をくつがえされる美味さに全員感動!!!
親方、ありがとうございました。
とっても素敵な、思い出に残る還暦祝いとなりました。
最後は子供、孫によるギター、ウクレレ交えた合唱!!!
じわじわジーンと感動した還暦祝いでした。
みなさまありがとうございました。
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検証。

2011-05-01 | P&E
大地震による福島原子力発電所事故。
6ヶ月以上かかるかもしれない原子炉の冷却。
冷却水の水位が低下しなくって、どこから汚染水が流れ込んでいるか分らないと、まだ言っている。
どこまで痛んでいるのか判然としないのだから、レベル7はしごく当然なんだと思う。

しかし1号機と2号機は、確かGE、ゼネラルエレクトリック製だと記憶しているんだけど、3号機、4号機が、東芝製品なのか日立製品なのか、公表されていないのではないか?
同じ震度、同じ津波を受けて、どの機種がどれだけ、痛んでいるのか、さっぱり公表されない。
マスコミも追求しない。

東京電力の何千万に上る新聞への広告費が、その公開を妨げているのなら悲しい!!!
経済産業省資源エネルギー庁長官だった石田徹氏が、東京電力の顧問に1月に就任していて、この6月には取締役就任予定だった。そして、先月退職したこと。
3人のOBが、東京電力役員に就任しているとか。
これを追求する野党も、本日の予算委員会ではいなかった。
行政と、東電、マスコミが、支えあって、真の情報公開をしていないんだったら、これは民主主義の国と標榜できるんかいな??????

私が小学生のころ飯田線中部天竜駅周辺にはアメリカ人が多く住んでいた。何故??
佐久間ダム建設のためだ。
次々と、山村を水没させながら、巨大ダムが建設され稼働していたが、いつの間にか火力発電に移り、いまや原子力発電も30%まで上昇してきた。

エネルギーの発電単価は、キロワット時当たり5、3円と原子力が一番安い、そしてクリーンだからと言う。
バイオマス7、8円、地熱16円、風力10、4円、太陽光49円という。

水を貯めて、落下させてタービンを回す水力発電。
ほんとうのコストを明示してほしい。
基本的にダムを作ってしまえば、川の水だから、自然に溜って、使用できるのに、何故コスト高なのか?

ほんとうは、箱ものを作りたいだけだったのでは、まず巨大ダム、次が火力発電所、そして原子力発電所。
つねに、建設には、大きな金と利権が付いて回る。

道路も空港も、厚生年金による保養施設も、
すべて、、、、、、。

知的投資、知的開発に、投資が極めて少なかったツケが、いま日本の競争力の低下につながっているのではないかと思う。

明確な検証を望みます。
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