健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

オリオン座はもうすぐなくなる???

2013-01-30 | P&E
といっても映画館ではない。
「オリオン座の一等星ペテルギウスは、もうすぐ爆発してなくなってしまうとされています。」と、国立天文台三鷹キャンパスでの毎月二回の観望会解説で、この記事の渡部潤一先生は講義しました。
一斉に歓声を上げる生徒さんたち。
ベテルギウスのように赤く輝く星たちは、かって青い星だった。
赤くなるのはその生涯をほぼ終えつつある証拠で、いずれ猛烈な超新星爆発を起こして死ぬ運命にある。ベテルギウスのケースが抜きん出て有名なのはオリオン座の知名度が高いからでしょう。
この星空観察会のとき生徒からは「あとどのくらいで爆発するのですか?」という質問が、、、、、。
答え、
「正確には予想できないけれど、少なくても1万年以内です。」
再び大歓声。
ベテルギウスのような重い星の寿命は短いとはいえ1千万年。それに対して1万年は、、、、、100歳まで生きる人間に置き換えると一ヶ月くらいの残り生命。
1日、一ヶ月、一年、10年先さえ、まったくも想像もつかない私にとって、1万年とは、なんなんだろう。
翻って、福島を考えた。
福島原発3号機に使用されていた燃料にはプルトニウムが含まれていて、このプルトニウム239の半減期は二万4千年という。
いま生きている人間、私にとっても2万四千年という数字はただの記号であって、実感することすらまったくできません。
想像すらできない。
しかし、あの水素爆発で、大気に爆出している。
想像の外にしか感じることの出来ないものが、私たちの生活圏の地続きのところに存在しているということに気がついているのだろうか??
気がついて欲しい。
起こるか起こらないかわからないことのためにコストをかけることが経済合理性に欠けると判断したのは、、、、巨大地震は起こりうるし起こっても原発は被害を受けないとした 人は、判断は、、、、?想像力の中に2万4千年はないけれど、現実の生活の中に2万4千年毒を発生し続ける物質を囲い込んでいるのが、福島であり日本だ。

私たちは、未来に、子供たちに何を、遺産として残すことができるんだろう。

御用学者が誰で、誰が真実を解明してくれる学者かまったくわからない。活断層だらけの日本であることは事実。

クリーンエネルギーの効率開発は待った無しですね。
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西米良村の夜神楽。

2013-01-27 | looking.
「山と森と精霊」(九州の山深い森で今に継がれる神楽の舞、神々と人との交歓の物語)というタイトルで、宮崎県西米良村に伝わる村所神楽を見ることが出来ました。
京橋LIXILギャラリーで来月22日まで開かれている「高千穂 椎葉 米良の神楽展」にちなんでの企画です。
宮崎県には各地に300以上の神楽舞が伝承されていて、それぞれ11月から12月にかけて奉納されます。夜通し宴は続くので、今回は、西米良村12座残っている神楽の中から3座それぞれの一部の神楽舞を見せてくれました。
リクシルビル7階の特設会場は満員。
1、先ぶれの舞。南北朝時代滅ぼされた菊池一族の舞です。これに続く神の舞を促す踊り、南朝の一族の降臨をうながす招神の舞。
2、一人剣の舞。若者による勇壮な舞。真剣を和紙で包んで持ち踊ります。剣の霊力により土地の霊を鎮める儀式、二つの刀を担いで
  踊る。凛々しい菊池一族の若武者が「いざ、出陣!!!」  写真の舞です。
3、手力男命の舞。岩戸開きの舞。

鎌倉室町期の仮面が使用されて600年以上の歴史を連綿と守り続ける。
実際に、行って、この雰囲気に浸りたい。
そんな気持ちにさせられます。
伝統芸能すばらしいことを再認識した夕べでした。
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おめでとうございます。

2013-01-26 | Weblog
父の92歳の誕生日をお祝いすることができました。
脳梗塞を発病して西山病院に入院中ですが、お正月は自宅への戻り、「弁いち」さんのお節やら、お寿司をびっくりするほどたくさん食べてくれた親父。
まだ立って自分でトイレも行けますし、なにより頭がしっかりしているのが素晴らしいです。
青春を第二次世界大戦のラバウルで陸軍中尉として参戦し、ズンゲンへの突入に選ばれながら生き残った父です。
父がいなかったら、私は無論生まれていません。
父の仕事の頑張りのおかげさまで、今の自分があります。
ただただ、感謝です。
長男夫婦、孫3人のメッセージ、そしてひ孫のメッセージを添えて、9本の深紅の薔薇、2本のピンクの薔薇を贈りました。
とにかく、できるだけ長生きしてほしい!!!
一家の長は、やはり威厳があります。
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糸井重里さん。

2013-01-21 | 読んでみた。finding.
連載コラムの糸井重里さん。
とにかく、自分自らの立ち位置、スタンスがしっかりとしていて、ものすごく信頼できる人物だということを痛感させられてしまいます。
嬉しいねーーー、楽しいねーーー、こんな方が生きているんだっていう感動もある。
糸井さんの原点は、継母さんに「腹が減ったようーーーー!!!」と、もだえてみせたことに対する反応。継母の哀しみ涙を見て。
「言葉とは怖い」優しさや豊かさを伝えると思えば、人を傷つけ不幸にもする。
逆側からの視線を計算できなかった僕のせいだ!!!自責反省します。
そして、このコラムの題名が「言葉、この危険なるもの」
学生運動への傾斜と、絶望。相手の「ただしさ」を否定するためには何でもする 党派を守るために殴り合うことへの失望。
言葉による脅しの世界。 
原発を巡る震災後の言葉も脅しが多いのではないか、、、、、、、と投げかける。
「いまのキミはピカピカに光って」「不思議大好き」「おいしい生活」数々のコピーライターとして言葉の魔術師としての成功から、売れなくなって落ち込んで行った90年代を経て、復活。
きっかけは1997年に「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げたこと。
キャロル 矢沢の言葉にぶっとばされて目が覚めたこと。
薬になるエピソードいっぱいです。
大震災にあって、工場設備が全滅した醤油メーカーが給料を支払い続けたことへの感謝感動。コストカットだけが目標になっている大企業もある。
大量生産大量販売に豊かさは無いと言い切っています。再現できないもの、人の思い、丁寧な仕事、長い時間や歴史、ものに込めた世界観、それが価値なんだと!!!
ペンは武器よりも強し、、、、だから、、、武器よさらば。
悪口は誰の価値も増やしはしない。
攻撃のためではなく、皆の価値を増やす言葉を、現場から紡いでいくつもりです。
と、結んでいる。
糸井さんのこれからの仕事、注目です。
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高丘親王航海記。

2013-01-20 | 読んでみた。finding.
高丘親王航海記 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋
「澁澤龍彦の古寺巡礼」などでその感性の鋭さに脱帽していた澁澤さん最後の小説作品。唐の時代、日本の暦でいえば貞観7年乙酉(キノトトリ)年、1月27日高丘親王が広州から船で天竺に向うという物語です。
まさに荒唐無稽、自由自在の創意に満ちて、夢かうつつか、劇中劇ならぬ、夢中夢。
全編が夢の物語だったことも知らされてくるのですが、語りの最中であっても、また、夢にたゆたう親王があって、まさに夢幻の世界に誘い込まれる趣です。
高丘親王の父平城帝の愛人藤原薬子(クスコ)は、親王8歳のときからそばに仕え高丘親王をいたく愛していた。
薬物学や房中術にすこぶるうんちくある薬子が魅惑的に全編に表れ、親王に同行していないのに、出現する。「三界四生に輪廻して次はぜひ卵生したい」など、薬子は生絹の襟をくつろげながら語りかけたり、すこぶるこ惑的でもあります。
カンボジャ、シンガポール、スマトラなどを経て、アラカンの国、バンバン国などを嵐に遭遇しながらインド天竺へ向います。
航海記として、漂着してはマカオに着くとか何章かに分かれていますが、なかでも「獏園」は興味深い。
バタリアバタタ姫が出現して、姫は憂鬱病にかかっていて、いい夢を見た人の夢を食べた獏(バク)の肉を食べている、、、ように装って、実は肉を棄てていた。姫は不思議と親王とは波長が合う親密な対応をするが、突如姫は薬子のイメージに変化したりする。イギリスの探検家ラッフルズ卿が発見し名付けたラフレシアという巨大な真っ赤な花。葉も茎も無い。首だけで行きている人間のようで、人の精気を吸い取ってしまう力あり。
冷たい墓に入るよりも、死んでふたたび大地に帰るとすれば、虎に食べられて天竺に行きたいと決断する高丘親王。
限りなく夢幻の世界は、ひろがって、はたして高丘親王は天竺に到達できたのだろうか?
出来なかっただろうか????
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陸奥爆沈。

2013-01-19 | 読んでみた。finding.
陸奥爆沈 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社
大和、武藏に次ぐ巨大戦艦「陸奥」。第二次世界大戦中、連合艦隊最大の投錨地であった柱島港で突然謎の爆発を起こして沈没してしまう。
その謎を解く小説でもあるけれど、訴えたいところはもっとあって、これは最大の反戦の小説であり陸奥乗務員1474への鎮魂の書でもあると感じさせられた。
昭和18年6月、まさに突然の爆沈は、当時軍艦事故としては世界最大であって、爆発により瞬時に1121名が死亡してしまった。
それからの海軍の対応は、卑劣を極める。最大の日本海軍機密事項に位置付け、353名の生存者には箝口令を徹底、長門などの他の戦艦に移動させ陸に上げないようにし、夜間目撃した漁師たちで、口にした者は即時逮捕、勾留した。
アメリカ海軍潜水艦による魚雷攻撃、爆薬の自然発火、など、さまざまな調査が行われたが原因を特定決定できずに、隠蔽に隠蔽を重ねる海軍。
これが戦争。
乗務員の家族から、手紙をいくら書いても返事が来ない??どうしたのだろう??問い合わせが殺到。戦死広報も無い。どうしてるのか???軍は、西南方面に出動中との、嘘の連絡をし続ける。
殉職した艦長の三好大佐への連絡が爆沈後7ヶ月、さらに二ヶ月遅れて、「西方海上にて作戦中殉職」の連絡だけ。遺骨すら戻らない。
さらに悲惨なのは負傷者39名を除く生存者314名の命運。
なんと150名はサイパン島に送られ、残りの生存者もギルバート、タラウ、マモン島に配属、全員玉砕させている。
これは海軍が殺したんだね。

吉村昭は、この謎を解明していく中で、大きな疑いを持つ、乗務員のうち下部組織の兵士の火付けではないかという推測を起こして行く。これは、きわめて説得性に富み、戦艦「三笠」以来13年で7艦の軍艦が火災または爆沈している事実、要因から陸奥の謎に肉迫していく。
月の手当、たったの5円から7円。
2、26事件も、部下とその家族の貧困から事件が勃発したというし、中国戦線前線兵士の赤化も貧しさからという。

海軍軍組織が知らず知らずのうちに醸成してしまったひずみが、組織そのものを滅ぼす可能性があった。乗員の裏切りもそのひずみの最大のもの、、、、、。
恐ろしい暗部を覗く、小説です。
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シックスポケッツチルドレン。

2013-01-17 | 読んでみた。finding.
シックスポケッツ・チルドレン (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社
とにかく暖かい。昭和30年代大阪の家庭はかくあったかと想像してしまう。
主人公ケンチは一人っ子。だからといって甘やかされて育った記憶は無い。しかし可愛がられていた。
シックスポケッツとは、父親と母親そして両方の祖母合計6人のポケットをあてにできるということ。
ケンチの父一夫は博打狂い。人生のモノサシが、かっこいいかかっこわるいかしかない。買い物するにも、「エエと思ったら なんぼでも買え。それが男の買い物や。値付け見て買うようなカッコ悪いことするな」というスタンス。
博打で買ったときにはケンチの学校も休ませて、大判振る舞い、負けたときは悲惨。
ケンチの周りに集まる同級生、先輩たちもいきいきしていて、10人相手に一人で喧嘩売りに行くのが不良、一人相手に10人で行くのが非行、喧嘩の連続だけれど、子供の喧嘩に親も兄貴も出まくりの状態。
妻静子が、そんな夫に愛想つかししているんだけれど、何度も家出しては、また戻ってくる。
小説の最後も「さがさないで」ってう置き手紙で終わり。
じわり暖かい感覚が残ります。
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そこへ行くな。

2013-01-16 | 読んでみた。finding.
そこへ行くな
クリエーター情報なし
集英社
そこへ行くな!!!と、表題で井上荒野さんは言うが、各編のヒロインはみーーーーんな警告を無視して行っちゃうんだ。
行きたくもなかったのに何となく行っちゃった、、、、、行かなければよかったのに。行ってしまったんだ。そして、それからどうなるんだという謎、それと闇は、読み手に投げかけられてしまう。
行ってしまったことで、どうなってしまうんだろうと、想像力を高めさせられてしまう。
一章「遊園地」。知っていて(彼には奥さんがあるということを、、、)そしらぬ関係を続けている子供持ちの彼女。決して自分の前では鳴ることの無い携帯電話をいつも見つめている。子供も彼のことが判っているんだろうか?知っていて、行ってしまった遊園地で彼の「言っておきたいことがあるんだ」に対して「私も言いたいことがあるのよ』知っていて静かに「結婚して欲しいの」と、言う。
二章「ガラスの学校」離婚しているのにしていないフリをして暮らす彼女と、彼女の妹は、母の行きたかったガラスの学校を目指す。
三章「ベルモンドハイツ401」焼けボックリに火がついたことにすることになったベルモンドハイツへ、行ってしまった。
四章「サークル」万引きしてしまった憧れのミュージシャンの追っかけ三人娘。一緒のふりして慈子は、2人を裏切っていいた。
        お金も与えて関係もしていた。彼の部屋に行ってしまった。全部お金なんかくれてやる、、、と叫ぶ慈子。
五章「団地」奥様方に人形創りの教室を開いている主婦。春画でも眺めるように見つめられているいつも、、、、、。
      桜祭りに行ってしまう。
六章「野球場」神山さんは球場の予約係の女の子、みんなと寝ていることが次々と明らかになり、、、。失踪した彼女のアパートへ
       行ってしまう。
最終章「病院」だけは、気色が違う。
   行ってから、何をするのか、初めて明確に示され、主人公の意思が表出する、救われる気持ちに鳴る最終フィナーレ。
   これで、読者は救われた気分になって読了できる。
    有栖川泉は、いつも教室でみんなからいじめられる、意地悪され続ける。関係ないからいじめられる、こっちがどんな気持   ちでいるかなんて誰も考えない、考えもしないからキモいって言われる」それを見ているコウタは、傍観してるだけ。
   コウタの母親は病気でもうすぐ死んでしまう状態。やさしい母親が死んでしまう。病院に見舞いに行くと泉も入院している。
   母親が亡くなって本棚の料理レシピを開くと「しにたくない「と書き込みが、、、、、、、。
   お母さんが死んだと知れ渡るといじめられるよ、と、泉は言う。泉がみんなにしゃべったらいじめられるかもとコウタ思う。
   死んだのは嘘だと言い張ろうと、コウタ。
しかし彼は学校へ行くという決意をする、何があろうとも、、、「明日から毎朝うしろに泉を乗せ学校に行こう」
まことに救われるエンディングとなった。
それにしても、井上荒野、難しくない言葉使っているのに読ませる。筆力高い。
    
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新春公演。

2013-01-14 | looking.
国立劇場初春公演は「一角仙人」。自ら謡いもする林望さんによる「一角仙人 あまりに人間的な!」の講演が30分冒頭あるという豪華なしつらえでした。
林望さん、羽織袴姿でキリリときまっていて、話口は明るく解り易い、聴き易いここちいいものでした。
「もともと太平記に、人間の煩悩のために五道の道を誤った人 として描かれていて、その出生からしていささか猥雑。天竺波羅那の仙人が、鹿の夫婦が交尾するのを見てついオツな気分になりうっかり精液を草の上に漏らしてしまった。ところがその草を雌鹿が食べてしまったために鹿と人間の混血児、人獣交配の結果として生まれた怪仙人です。汚れた異形であるだけに陣痛力異能の持ち主で、行い澄ました神仙ではなく、欲情と通力二律背反を内包する危うい存在でしかなかったんです。」
その一角仙人が、ぬかるみに足をとられころんで泥まみれになったのは雨のせい、雨を降らす龍神がけしからんと、これしめ岩戸に閉じ込めてしまいます。数年雨が降らなくなり飢饉が続き困り果てたミカド(帝)は施陀夫人という絶世の美女を道に迷った旅人に仕立てて一角仙人に向わせ、酒と舞いで神通力を失わせ、岩戸を破って出てきた龍神と戦い敗れ、大雨が降るという単純明快。
一角仙人をもとに創作された歌舞伎十八番「鳴神」では、鳴神上人と雲絶間姫とのあいだでずいぶんとリアルでエロチックなやりとりがありますが、能ではそこまでの描写はせずに観客のイマジネーションにまかせられています。
「人間というのは悲しい 煩悩に負けてしまう。男のサガであり、どんなに学問しても宗教を極めてもすべての人はけだものの性格も有していて、一角仙人の面のように角が生えています。それが人間というものを表現したかった。それをけだものと人間のハーフという異常なものをもって普遍的なものを現した能なのではないでしょうか。」
さらに林望さんは、青土社刊「林望が能を読む」で、言っています。
「考えてみれば、一角仙人の出目からして、この仙人が女体の艶色と酒の魔力に容易に敗れるのは理の当然であった。一角仙人は帝の計略に敗れたのではなく、むしろ自分自身に敗れるのである。」
「こういう形で神通力(いわば一角仙人にとっての理性であるところの)が麻痺していくときの快美は、えもいわれず美味しい毒で、それが夫人と相連れで舞うところの所作事の意味するものであろう。」
講演でも林望さんは、痴漢やセクハラで、一生を棒に振る、お先真っ暗の状況になる人が多く報道されていると話し、、、、。
「一角仙人は特殊な存在であるが、麻痺していく理性の快美は人間に普遍なものである。その結果、アッ、しまった、という結果が訪れるのであるが、こうなっては多くの場合取り返しがつかない。それが龍神に敗れる仙人という形で図式化されるのである。恐ろしい話ではないか。」
と、著書を結んでいます。

舞台は「仙人驚き騒ぎ利剣をおつとり立ち向かえば、龍王は黄金の甲冑を帯し、玉具の剣の刃先を揃え戦いけり。仙人の神通の力尽きて倒れふせば、龍王喜び雲を穿ち 神鳴稲妻天地に満ちて 大雨を降らし洪水をだして白波に飛び移り立つ白波に飛び移って、また竜宮にぞ、帰りける。」

と、めでたしめでたしの終演となります。
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日本人の誇り。

2013-01-12 | P&E
日本人の誇り (文春新書)
クリエーター情報なし
文藝春秋
この本、藤原正彦さんの言わんとするところは賛否両論でしょうが、しっかりと見極めて考え直さなければならにことに満ちあふれています。
そして、そのベース根底に流れている想いは4ページに書かれている「歴史を失った民が、自国への誇りと自信を抱くことはありえません。」という日本への危惧です。
まさに平成23年3月の大震災直後に書かれた本です。
54ページには、日本政府の教科書編纂に対するスタンス「今後の教科書検定は近隣諸国の感情に配慮する。」。
これを奇想天外な基準と断じています。
歴史認識についても「国家が謝罪するなんてありえないこと。」第二次世界大戦それ以前の歴史を外交に持ち出すのは世界で見ても、中国、韓国、北朝鮮しかない。
インド、ミヤンマー、シンガポールは、イギリスに対して歴史認識を迫らないし、ベトナム、ポーランドさえもそうだ。
日本だけが迫られて、謝罪することで関係悪化している。
歴史的客観性よりも「事を荒立てない」を優先しているからこういうことになる。

自国を恥ずかしい國だとする若者の比率、そして、もし戦争が起こったら国のために戦うか?日本の若者15%、韓国75%、中国90%。

無差別爆撃で非戦闘員日本民間人を殺戮したアメリカ。ヒットラー、スターリン、毛沢東。もっとしっかりと批判されるべき。
何故終戦が決まっていた8月14日の、光市、小田原市、秋田市が爆撃を受けているのか。

ポーランド将校4400名が、後ろから頭を撃たれて殺されたカチンの森の悪行。なんと戦後のニュールンベルグ裁判でもナチスの仕業とされてしまった。調査したアメリカ、イギリスはソ連の仕業だと知っていながら、公表禁止した。
真実が、世界に知れたのは、なんとゴルバチョフ時代。ゴルバチョフが「スターリンの虐殺命令によって行った。」と証言したから、、、、、、。
ソラオソロシイ!!!!!

満州問題についても、蒋介石は当時親ソ連であり、日英米の領事館を襲撃、日本領事夫人まで陵辱した。
済南の租界地についてもソ連が指導して襲撃された。3500人の日本軍がいなければ済南の外国人はことごとく殺戮されただろう。
死体への陵辱をされながら、抗議しなかった日本政府も悪くおそまつ。
戦後の東京裁判の証拠となるリットン調査団の調査書の実際。

英米仏独伊露もすべて侵略国。戦争当事国の戦況報告はどこの国もデタラメ。1975年勝ち続けていると報道されていたアメリカ軍がいきなりサイゴンからヘリコプターで敗走している。

宋美齢事件。ゾルゲ事件。ハルノート。    

1919年、当時戦勝国であった日本は、パリ和平会議で「人種差別撤廃」を上程した。素晴らしいこともやっている。
アフリカ諸国の熱い期待があって、11対5で、見事可決された。
と、思いきや。。。。。。。。
重要事項だから全会一致が必要であるとの異議を出し、廃案にしたのがアメリカのウイルソン大統領。

たくさんのことが、知らされ、藤原さんの視点でも強調されます。

真実は、どこにあるのでしょう????
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