平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

台上では中々会えない花にざわめく観察会

2012-10-10 | 野草の観察

体調と天気を気にしながら初めてのコースにチャレンジ
防火帯工事の真っ最中の台上、運よく草刈り前の登山道へ到着



下見の山頂からは周防灘~玄界灘まで見渡せました。



下見では立派に育っていた大株の上部が
折り取られていました。
まだまだこの様な事をするのだなと
驚きと哀れを感じます。



ヒメヒゴタイ 「キク科」


    

タカネハンショウヅル   タンキリマメ           アオミズ

タカネハンショウヅル今年は中々目にしない花ですが
ここではすでに終わりに近づいていました。


今月の初確認

  

ヤマニガナ(山苦菜)「キク科 アキノノゲシ属」花 期:8~9月
学名にはLactuca raddeana var. elata

 切ると白い乳液が出ると言う意味のLactucaが使われています。
山地の林の縁や草原に生える。茎は高さ60-200cm。葉の表面は深緑色。裏面はやや粉白色。
狭い円錐花序に多数の頭花をつける。頭花は径1cm内外で上向きに咲く。

アキノノゲシとは違うヤナギタンポポでもない
なにかの変種と思っていましたが、センターのK氏が
調査の結果 これではと言われいろんな辞書を調べてみました。
調べるうちにもう一種類ある事がわかりました。


   
スイラン   ヤマハッカ

何時も見るヤマハッカと違う感じがしてる種
イヌヤマハッカと言う種が北九州にはあると言う
何時かしっかり調査したい種です。

撮影:森







チョウセンヤマニガナ

  
葉の様子     葉裏

チョウセンヤマニガナ 科名 キク科
学名 Lactuca raddeana Maxim.

ヤマニガナによく似るが、頭花の小花の数が多く、10~17個ある。
   痩果は長さ2.5~3mmで、両面に各4~5肋がある。
   九州北部、朝鮮・中国に分布する。

大陸系要素で植物分布上重要である。個体数もごく少数にすぎない。
貴重な植物だと記されていました。

種子を採取しシッカリ同定したいと思います。


初秋のたたずまい

    
ナンバンハコベ     イシミカワ       アキグミ


ナンバンハコベ(南蛮繁縷、学名:Cucubalus baccifer var. japonicus )
ナデシコ科ナンバンハコベ属の多年草。
種子は長さ約1.3mmの腎形で、光沢のある黒色になる。

イシミカワ(Persicaria perfoliata)タデ科イヌタデ属のつる性の一年草。
和名:石見川・石実皮・石膠の字が当てられ、
それぞれの謂われが伝えられるが、いずれが本来の語源かはっきりしない。
漢名は杠板帰(コウバンキ)

アキグミ(秋茱萸、学名Elaeagnus umbellata)はグミ科グミ属の落葉低木。
食用となるが、タンニンを多く含むため強い渋みを感じさせる。
また、実にトマトの7〜17倍のリコペンを含む。

サラシナショウマにアサギマダラ蝶
昼食もそこそこに駈け出して行きます。

 
  
サラシナショウマ「キンポウゲ科サラシナショウマ属 の多年草の植物」

(晒菜升麻、更科升麻、学名:Cimicifuga simplex (DC.) Wormsk. ex Turcz.)
名前の「サラシナ」は若菜を茹で水にさらして山菜として食したことに由来する
本種やその他同属植物の根茎は升麻(ショウマ)という日本薬局方に収録された生薬です。


写真:釘宮




イノシシのヌタバらしき小さな湿地に



アゼトウガラシ「ゴマノハグサ科アゼトウガラシ属」花期は8~10月

北海道~九州の水田のあぜや、やや湿り気のある畑などに生える。茎は根もとで枝分かれし、
高さ10~20cm。葉は対生し、長さ1~3cm、披針形で柄はなく、鈍鋸歯があり、先は鈍いか尖る。
上部の葉の脇から出した花柄に長さ約1cmの淡紅紫色の花をひとつつける。
下唇の中央に黄斑がある。果実は細長く長さ約1.3cmある。


  
カワミドリ      アケボノソウ

カワミドリ「シソ科」
日本名:河緑  原産: 日本、東アジア
山地に自生する草丈1mほどの多年草。茎は四角でよく分枝し、夏から秋にかけ円柱状花穂に
淡紫色の唇形の花がつき、ハッカに似た香りがします。


アケボノソウ「リンドウ科」
和名アケボノソウ(曙草)の名前は、
花冠の模様を夜明けの星空に見立てた名前だそうです。


撮影:桃坂




この様なところに密かに
下見の時には花は目立たず咲いてるかどうか不明でした。

   

ヌカボタデ「タデ科」
和名 ヌカボタデ
学名 Persicaria taquetii (H. Lev.) Koidz.
環境省カテゴリー 絶滅危惧II類

1年生草本。葉は薄く、狭披針形、鋭尖頭、基部はくさび形、
下面に腺点はない。花期は9~11月、穂状花序で、
花は花軸にややまばらに着いて花被は紅色。


ヤナギヌカボかと思っていましたが
帰宅後、辞書と標本を見比べてヌカボタデと判明しました。

ヤナギヌカボ
近縁種のヤナギヌカボは葉はやや厚くて、下面に腺点があり、
花は通常花軸に密に着き、茎や葉は乾くと赤褐色になる。
通常葉の上面中肋の両側に1対の黒斑があり、花は通常花軸にまばらに着く。





        
  ボントクタデ     アキノウナギツカミ    ツルニンジン

ボントクタデ「タデ科」の1年草。
ヤナギタデに似ているが、辛味がないので薬味として
使えないのでこの名がある。ヤナギタデと同じようなところに生え、
同じような外見をしているが、もっとも簡単な識別法は、葉を噛んでみることである。
ヤナギタデなら辛味があるが、ボントクタデにはない。




アキノウナギツカミ「タデ科」
低地の湿り気のあるところに生える一年草。
同じようなコンペイトウ形の花序をつけるものに,
ミゾソバやママコノシリヌグイがあるが,
同じような環境でよく見かける種としてはヤノネグサガあるが,
花序は顕著な球形ではなく花はやじり形に集まる。




一段と目を引く大型のノギク



オオユウガギク (大柚香菊)花期:8~10月。
学名:Aster robustus「キク科シオン属 」

花の直径が3.5cmくらいあり
ふちには欠刻状の大きな鋸歯がある。上部の葉は線状披針形。頭花は直径3~3.5cmの淡青紫色。
総苞は長さ5~6mm。そう果は長さ3~3.5mmの扁平な倒卵形で、冠毛は1mm以上で長短がある。

山麓では時折見かけますが台上で見るのは初めてです。





  

ツリフネソウ「ツリフネソウ科ツリフネソウ属 」
  学名  Impatiens textori                  
             Impatiens(インパチエンス)は、ラテン語の
  「impatient(我慢できない)」が語源。種子が熟すると勢いよくはじけ飛ぶことから

白い花は無いかと探してた桃坂氏がピンクを見つけて
くれました。

残念なことにこの花を撮影しようと花の傍まで分け入り
沢山の花を踏んでしまった事です。
反省してます。


体調不良で午前中で下山と言われてた
お二人のためにも帰りもゆっくり歩きでした、話題は
初めての花たちの話で盛り上がります。

まだまだ書ききれないほどの花との出会いでした
この後草刈り業者が来てましたので
最後の観察になるでしょう

通年ではムラサキセンブリ、ヤマラッキョウ等が
ぼつぼつ見えるはずなのですが
この場所では一輪も開花は見れませんでした。

長い道のりでしたが無事終了お疲れさまでした。

編集後記


今回は台上初見の植物が多く調べるのに苦労しました
特にヤマニガナに関する書物が無く
チョウセンヤマニガナに関しては皆無状態でした。
半分推測の域ですのでご推察の上お気づきの点が
ありましたらお知らせくださいますよう
お願いいたします。

次回観察会

今年もあと2回です
10月26日(金曜日)
自然の郷花工房9:30分発です。
どんな花に出会えるか楽しみですネ




 


コメント
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