*2017年9月23日撮影
予想に反して曇り空の1日でした。
ヤマハッカの花に取り付いている、見たことのないチョウを発見しました。
小さいのでシジミチョウの一種かと思ったり、セセリチョウの一種かもしれないと思ったりしながら撮影。
ところが調べても、チョウの図鑑には該当するものが見当たりません。
ひょっとしたらと、ガを調べたら、いました!
イカリモンガというガでした。
*2017年9月23日撮影
イカリモンガは「碇紋蛾」と書き、前翅にあるオレンジ色の模様を船の碇(いかり)に見立てて、「碇の模様のある蛾」という意味だそうです。
問題は昼間に花にとまって吸蜜をするこの虫がチョウではなくガだというのはなぜかということ。
チョウは美しく、昼間活動し花にとまって蜜を吸う。
ガは見た目が不気味で、夜活動し、葉の裏にとまっているなど日陰者。
こういうイメージからするとイカリモンガは明らかにチョウの一種だと思うのですが。
*2017年9月23日撮影
じつをいうと、チョウとガを区別する言語は、英語と日本語などごく少数派なのだとか。
そして古い日本語もチョウとガは区別されておらず、ガが気持ち悪い毒のある虫というイメージができたのも、明治以後の近年であると言われています。
英語圏の文化を輸入して、チョウとガの区別についても英語にならったせいだとされています。
チョウもガも、分類状は昆虫綱のチョウ目に属しています。
そのなかでアゲハチョウ科、シロチョウ科、シジミチョウ科、タテハチョウ科、セセリチョウ科のどれかに所属するものがチョウと呼ばれます。
イカリモンガはイカリモンガ科に属するのでチョウではないということです。
見た目や生態の違いというよりは、分類がたまたま「ガ」になっただけのようです。
はじめにイカリモンチョウと名付けられていれば、イカリモンチョウ科ができてチョウの仲間だったかもしれません。
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