さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

マユミ(花)

2020-05-28 22:34:40 | 樹木

*2020年5月28日撮影

 5月25日夜、東京を含む全ての地域で「緊急事態宣言」が解除されました。
 新型コロナウィルスとの闘いが終わったわけではないのですが、少し気分的にほっとしています。

 会津の鶴ヶ城にも、少しづつ人がやってくるようになりました。
 まだ、県内の近くに住む人が中心です。他県の人の受け入れは、来月以降でしょうか。
 海外の人を迎えられる日は、いつ来るのでしょうか。

 マユミの花が満開です。
 とても地味な花なので、ここに咲いていることもほとんど知られていません。





*2020年5月27日撮影

 マユミといえば、秋に美しい赤い実がなることで知られています。
 紅葉も美しい樹木です。
 ところが、鶴ヶ城公園のここで、秋にマユミの実を見たことがありません。
 実がつかないばかりか、どうやら紅葉になる前に葉が落ちてしまうようで、鮮やかな紅葉というのも見たことがありません。

 マユミは雌雄異株で、ここにあるのは雄の木なのかもしれないと思っていました。





*2020年5月27日撮影

 マユミの花を少し大きく撮影しました。

 マユミの花は両性花なのですが、じつは中央の雌しべの花柱が短くて周りの雄しべが長いタイプの花と、雌しべの花柱が長くて雄しべが短いタイプの花があるのだそうです。
 花柱が短い花は雄花の役割をし、花柱が長い花は雌花の役割をします。
 通常は2つのタイプの花がどちらも咲くのですが、たまに花柱の短い花しか咲かないマユミがあるのだとか。
 これは一般的に、雄株と呼ばれます。
 雄株に対して、雌株に相当するマユミは、花柱の長い花しか咲かないものということになりますが、そういうマユミは存在しないそうです。
 両性株と雄株が存在する「雄性異株」というふうに、図鑑に解説されていました。





*2020年5月27日撮影

 花のアップの写真です。
 4枚の花弁の中心に、緑色の花盤というものがあって、周りに4本の雄しべがあります。
 花盤の中心に雌しべの花柱があるのですが、ごく短いことがわかると思います。
 つまりこれは雄花で、このマユミには雄花しか咲いていないのです。実の付かない雄株だというわけです。

 紅葉する前に葉が散ってしまうのはどうしてなのか。これは謎です。