駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

Help!の謎(ザ・ビートルズのレコードからドラムの進歩とリンゴさんの変化を考える 番外編)

2019年06月28日 | ビートルズネタ
番外編として「ヘルプ!」の謎解き。とはいえ、発表からすでに50数年経っておりますから、世界中のビートルマニアが重箱の隅をつつくように調査済みなんだろうとは思いますが、まあ一つお付き合いちょうだい!

65年7月発表の「Help!」は謎だらけ。
このドラミングの秘密として、BDのタイミングがあります。
実際にこの曲をいくら聞いてもBDがよく聞こえなくて、どう踏んでいるのかがよく分からないんです。
暫く想像するだけだったのですが、『The Beatles/HELP! MULTI TRACKS SEPARATED』というレアなCDを教えてもらい、ベースとドラムだけのリズムトラックだけを聴くことができました。
いやはや、科学の技術は素晴らしいね。
すると、BDの秘密がわかりました。聞いてみて驚いたんですが、基本、曲中はBD踏んでいなかった!
まず、イントロのシンバル打ちには同時にBDがしっかりと聞こえます。
Aメロ導入のタムロール(7ストロークロールかっちょ良すぎ!)の後、小節頭に全音符でBDを踏んでからはあのカンカンと金属的なスネアが響くだけ。
想像ではベースラインに合わせてゴールデンリズムを踏むか、少なくとも2分音符を踏んでいるものと思っていました。
というのも、3番のブレイク、Aメロの静かになる部分(シンバルのベルを叩く箇所)に続く小さくスネアが入る個所は、BDがゴールデンリズムを踏んでいる音が聞こえていたからです。
そして、サビの部分もベースのリズムに合わせて4分音符を踏んでいるものと思っていましたが、実際は2回目に2分音符でごく弱く踏んでいることがわかった程度。
BD弱すぎてなんともヒザカックンでした。しかし、ライブではどうなのか、確認しようと思います。

『Anthology 2』に収録されているライブは、65年の英国TV番組から「Live At Blackpool Night Out」での音源ですが、何度聞いてもエンディングのドンという1発しか聞こえない。



同様に、『ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!(The Beatles at the Hollywood Bowl) 』での音源も65年の収録音源ですが、こちらも同様にBDはほとんど聞こえず、エンディングだけはっきりと鳴っている感じ。
ところどころ節目で踏むのがわかります。AメロからBメロに変わる箇所ではシンバル打ちと同時に鳴っていて、ちゃんと踏めば聞こえるんだと思うので、やはり結論はひとつ。
ライブでもAメロは踏んでいない。Bメロは全音符或いは2分音符。ブレイクからゴールデン。でした!

なんでリンゴさんがそういうアレンジを選んだのかわからない。ロックドラムのセオリーとはかけ離れているように思うんだけど、発想が自由なリンゴさんだからなあ~。凡人には理解不能。
リンゴさんに誰か確認したのでしょうか。おせ~て。。。
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