超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

職場体験

2011-11-14 04:54:51 | 出来事
私の職場でも夏休みなどで開催しているようだが、比較的色々な小中学校で「職場体験」なるものがある。その昔あった「お父さんのお仕事を見学」というのとは少し異なるが、世に言う「仕事」とは一体どこで何をしているものか子供に体験させるのは実に大切なことだと思う。
何と言っても衝撃だったのは「キッザニア」という施設のデビューだ。バスや電車の運転手、消防士による消化活動などが分かりやすいが、何十もの様々な職種が扱われ私だったら毎日通っても飽きない。こういうのが子供の頃あったらどんなに楽しかったか、と思うと実に羨ましい。

職業としての分類は違うが私はまさしく「大人になったらなりたいモノは?」なんて聞かれるほど幼いとき、サラリーマンなる職業がどうにも謎だった。(以前も確か書いた)
背広を着て朝いつも決まった時間に家を出て、普通は電車に乗って「会社」というところに行くらしい。そこで何をしているかよく分からぬが、学校のように机があってドリルみたいな(書類)などがあるらしい。帰りの時間は決まっていないが、時々赤い顔をして帰ってくる。電車で出かけると夕方は大船軒で立喰いそばをよく食べている・・・

妻は以前、証券関係の仕事をしていた「OL」だった。同じ会社員だが彼女がどんなところで何をしていたのかさっぱり知らない。私の職場は部外者が完全に入れないところばかりだったから、息子も妻も来たことはない。仕事の話は機密に支障がない範囲で結構面白おかしく話しているつもりだ。
「人に何か方針めいたものを示したかったら、家へ帰って子供に話しても理解できる内容でなければならない」と思っているからである。
ただ息子はあれで全部と思っているので「父ちゃんは会社では遊んでばかりいる」とイメージしているかもしれない。。。

さて小学校の時もあったような気がするが、息子の通う中学でも「総合的な学習の時間」として職場体験が実施された。
●将来に夢や希望を抱き、その実現を目指して職業生活に必要な基礎的な知識や技術・技能の習得への理解や関心、望ましい勤労観、職業感を育む。
●直接働く人と接し、また知識や技能・技術に触れることを通して、学ぶことの意義や働くことの意義を理解する。
●主体的に進路を選択決定する態度や意思、意欲などを培う。
中々立派なマインドで感心した。どの世界でも歴史は回帰するらしく、一昔はのんびり「牙のない」生徒ばかりだったのが、最近は私達の頃のように「荒れ狂っている」ところもあるらしい。少し前、甘辛は上級生に目を付けられて待ち伏せされ、それを察知した教師達に「護衛」されてわずか300メートルの道のりを校用車で帰宅したそうだ。
自衛隊のように「専守防衛」に努め、積極的に取り締まらないところに「事なかれ主義」が見えなくも無いが、ヤンキーもうろつく中で職場体験のような際どい取り組みを実施しているのはエラい。
職場の区分は販売、飲食、教育、自然、公共、専門、娯楽などだ。キッザニアと似た分類と思われるが、「職種」が一般呼称の代わりに直接「受入れ先名」になっている。

「販売」例
★ウインザーラケットショップ:おーっ、懐かしい〜。学生のときはご他聞に漏れず「テニス」をたしなんでいたため、ラケットの購入やガット張りによく通ったものだ。ラケットと言えば「ヨネックス」だったが今でもあるのかな。
「飲食」例
★サイゼリヤ:ここはぜーったいお勧めだ!いつも食しているエスカルゴなどはどのように作られているのか?聞くと厨房には包丁がないらしい・・・
「教育」例
★●●小学校:はははー。母校へ教育実習ってか?先生達が職員室で放課後、何をしているのか?「あの時こんなことしていたのか」と分かるのは面白いだろな。ちなみに甘辛の卒業した幼稚園も受け入れ先に入っていた。
「自然」例
★●●警察犬訓練所:うーむ、言ってみたい。。。こういう所ってこういう機会でもなければ中々体験できないからなー。この前、何度も検定?に落ちてやっと警察犬入りした我慢犬のニュースを見た。
「公共」
★湘南海上保安所:ほー、あまり聞いたことがなかったが、海上保安庁の出張機関だろうか・・・やはり普段はあまり馴染みのない公共機関の仕事は興味が沸くなー。
「専門」
★自衛隊:この近くに駐屯地ってあったっけ?大震災で大活躍し、先日総合火気演習を見学して親しみが倍増したところだ。訓練などは色々伝説があって「引いて」しまう部分もあるが、その組織や仕事内容などは体験していて損はないと思う。
「娯楽」はそれぞれ様々だ。バッティングセンター、ボウリング場、映画館、スポーツ施設・・・中学生でも一度は立ち入ったことがある分野だろう。でも「娯楽」を享受する側と提供する側は天と地ほども違うことを思い知るのも悪くない。おもちゃが好きだからバンダイに就職する者はいないし、怪獣が好きだから円谷を志望するものもレアだろう。
各分野で希望を募って人数を調整した上で、実際の体験先を決めて行くそうだが、息子甘辛は一体何を体験することになったのか?!

上のどれかだったら面白いなーと思っていたが、彼が選んだのは何と「釣り船」!!恐ろしく意表を衝くヤツだ。。。客を装って自分が行きたいくらいだなー。
将来プロの釣師となりたい仲良しがいて、仲間6人で手を上げたらしい。詳しく聞くと集合は何と朝の4時半・・・・
それはそうだよな。出船は7時くらいだからその前に準備が色々あるし、お客さんの対応もあるしなー。この時期にしては暖かい日が続くとは言え、洋上は風が強くかなり寒いはずだ。かなりの苦戦が予想されたが健闘を祈るばかりだった。
職業に「アタリ」も「はずれ」もないが、彼はこういう時に中々話題性の高い「アタリ」を選択する独特の嗅覚がある。夜はクラブチームの練習があったからヘトヘトになったようだが、素晴らしく面白かったらしい。

「どんな様子だったか」メールで尋ねたら、いきなり写真を送ってきた。どうもお客さんと一緒に釣らせてもらったらしいが、数で言うとプロ釣り師志望の友達が1位、甘辛は2位に甘んじたが釣って来た鯵は30cmを超えていたそうだ。
我が家史上最高の鯵は甘辛が幼い時にたまたま本牧の岸壁で釣り上げたものだった。身が引き締まってキリっと甘く普段食べている刺身とは段違いの味だったが・・・今回のヤツはそれ以上だったらしい
妻は新鮮過ぎて、大き過ぎて、鯵の皮引きが上手く出来ないと驚いていた。その他にソウダガツオに赤い魚・・・実は50匹くらい釣ったらしいのだが、クーラーBOXに入らず、釣れても逃がした分もあったらしい。。。

     

「どんなことをやったのか?」甘辛によると、集合して挨拶、簡単な説明の後、出港の準備、お客さんへのお茶出し、お客さんの荷物の運搬、その他準備を終えると後は釣りまくっていたそうだ。もうちょっと色々させて欲しかったが、洋上ではめったなことをさせられないのかも。帰還してからはやはりお客さんの荷物運び、船の清掃、後片付けなど・・・
釣果は絶大なものがあったが、朝4時半なんていう地獄時刻の上に重労働、洋上ではかなり寒かったらしく、「楽しかったけど、選びたい職業ではないなー」と苦笑いしていた。
まあ、中学生だったらそんなもんだろな。「楽しい仕事はないが、『楽しそうに』仕事をする人はいる」「面白い仕事などないが、「面白おかしく」仕事をする人はいる」
いずれ彼もわかることだろう。。。


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2 コメント

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Unknown (KICKPOP)
2011-11-14 11:11:04
わあ~!なんて面白そうな企画でしょう!余談ですが、ブブの補習校(中学部)も今年から総合学習が導入され、果たして補習校で総合学習が必要かどうかが、保護者の間でかなり議論されています、、、帰国後、お受験を控えた海外子女組にとっては、だったら漢字の1つや数学の問題1つでも増やして欲しい・・・のようです。

甘辛君、釣り船ですか!シブいっ!漁師さん体験もとっても楽しかったようですね~♪いいな、いいな(私は警察犬訓練所に行ってみたいです~。「刑事犬カール」大好きでした←古くてゴメンナサイ・あはは)!
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Unknown (磯辺太郎)
2011-11-14 16:36:42
KICKPOPさま

先日、お嬢様がお父様のオフィス見学された記事を拝見して羨ましく思っていました。
こちらでも中々粋な企画立てますよねえ。漢字や数学など自分で教えるので、こういう総合学習ばかりやって欲しいと思います。個人ではまず実現できませんもんねー。

息子が受け入れ先一覧を見せてくれた時、間違いなく上記のどれかだと思ったんですが・・・どういう好みなのか未だに謎が多くてつかみ取れません。(子供って意外性の動物よね)
警察犬訓練所、面白そうでしょ?ふ、ふ、ふふふ・・・こういう時の師匠とは実に気が合うようだ。私も「刑事犬カール」大好きでした。木ノ内みどりと「ケンちゃん」でしたよねー。シェパードっぽい顔でしたが、その次の番組コメットさん(大場久美子)にもちょくちょく出ていたような。。。
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