超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

substitute

2011-04-01 23:15:10 | 出来事
今日から新年度が始まる。「交代」「入れ替わり」の時期でもある。
日本人なら誰にとっても忘れられない(忘れてはいけない)年度になるだろう。週明けから第4次支援部隊を「交代で」派遣することになる。
システムの一般的な故障修理する班だが、電力会社が復電していくにあたり、今まで分からなかった故障が一気に顕在化し、沈静化にもう一月ほどかかることが判明したのだ。
彼らももちろん本業を一旦放棄しての派遣だから、こっちが手薄になるから正直厳しいものがあるが、私自身が年度初頭の挨拶で
「被災地の復興を最優先に、こちらがいかなる犠牲を払っても『要請されるままに』協力する」
と宣言したからには悩む必要はない。どうも第7次くらいまでかかりそうだ。

私の預かるセクションでは昨日3月31日付で80名からの従業員が定年退職となった。会社の制度で再雇用となったり、契約社員となる人も多数いるが本当に社を去る人は20数名だ。
OBとなっても何らかの形で事業に関わる人が多いが、やはり会社員として「退職(勇退)」というのは感慨深いものがあるだろう。
こんな時でもなければ盛大な送別パーティでも開催するのだろうが、そうもいかぬ。また誰も経験したことのない異常事態だから、できれば経験豊富な彼らにもう少しいて欲しかったのが正直なところだ。

「代わって」平成23年度入社の新人が来週から16名ほどやってくる。大震災の影響で入社式は延期されたが、出社できる人は少しでも早く会社に慣れるように「預かる」ことになったのだ。
経営トップは「こういう機会はないから、震災に関係する手伝いをさせよ。被災地へ赴かせてもよい」
と言うのだが、純粋なボランティアで向かってもらうならともかく「見学」のような気分で決して行かせてはならないところだ。
就職氷河期で厳しい選抜を潜り抜けた人たちからもしれないが、何せ「今時の若者」は妙に弱いからトラウマにならないように気を使うなー。彼らにとっても忘れられない入社となろう。。。

単身赴任の朝は早く、私はいつも7時半頃にはオフィスにいる。地方圏の特色で(年寄りスタイルなのか)朝来るのは早く、夜帰るのも早い。しかし昨日だけは始業の8時半ぎりぎりとなった。
初代徳光さんから30年以上、朝の茶の間でお馴染みだった「ズームイン」の最終回を見届けてきたからである。
少青中年と私の「朝」はズームインとともにあったと言ってよい。(この類のネタ多いよなー)
お天気リレーから、占い、エンターティメントにスポーツとほとんどBGMのように脳髄の中に溶け込んでおり、うんと地方へ出張すると同じ番組内で突如ローカル版に切り替わりものすごい違和感を覚えたものだ。

何故か朝の忙しい時間に放映する「投稿ビデオ大賞」は息子とともに欠かさずTVにかぶり付いて、何度も会社を遅刻した。
日テレは自局が推すドラマや映画、流行りものをとことんこの番組で取り上げたから、私にとってはニュースだけでなくあらゆることの情報源であった。
大地震後だけは災害対策室でずぅーーーっとNHKを見ていたから、武田真一アナの凛々しい顔?が脳裏に焼き付いてしまったが・・・(鈴木菜穂子アナ、ファンになりそー)
32年続いた「ズームイン朝」はもっと時間をかけて足跡をたどる予定だったのだろうが、余韻も少なくファイナルは列島被災地応援リレーだった。私は腕を組んで直立したまま、終わるまでずっと見ていた。。。

新旧交代というのはどんなものでも「やるせなさ」が残るものだ。今回の大震災はもちろんそんな簡単な言葉は当てはまらないが、何か「新しいもの」が胎動するのは間違いないだろう。
先日、足を踏み入れて「とても簡単には修復できないし、使える人もいない。。。」とめげかけた被災施設周辺だが、その後デカさんのスタッフが粘り強く調査した結果、なんと地下設備を使って居住されている地域へつなぐことができそうなことがわかった。

「そりゃすげえ!早速来週確認に行こうぜ!」私は無邪気に飛び上がって喜んだが、番頭のO次郎が鬼のような眼をして

「だめです!八兵衛さんに行っていただきます」

やっぱなー・・・年度当初でつまんない雑用が多いんだよなー。スティーブも行きたがっていたが、元来彼は保全関係が本業だから今回は留守番組だ。
皆、何か自分の力が役に立てればとよい意味で待ち構えている。。。
デカさんスタッフ群は速やかに基本設計を完了し業者に発注した結果、早ければ今月中にも応急システムが稼働できそうだという。さっすがー!
彼らは休まず隣の地区の施設の復旧・設計に向かったそうだ。そこは完全に水没して我々が見た以上に絶望的らしい。隣県の支援チームと合同で今度ばかりは時間がかかりそうだが、プロ集団の力を結集して何とか実現してもらいたいものだ。これまたsubstituteだよなー。




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