超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

プチソウル(文化・民族編)

2011-08-20 16:23:52 | 旅行お出かけ
ソウルへのプチ旅行は、息子甘辛の合宿予定に合わせて妻がコーディネートできる場所から選んだのだが、「世界遺産に触れられるところ」という命題に合致していた。
今まだ調査検討中だが、そのうちにここでも紹介しようと思っている。「死ぬまでに一つでも多くの世界遺産に触れる」ことをこれから30年の壮大なテーマとして掲げたのである。
とりあえず自分がこれまでどれだけ見てきたかも定かでないから、この話題はまた今度にするが、「地球の歩き方」にはソウルに二つの「世界文化遺産」がある。
むろんそれらを訪れるのも今回のプチ旅行の目的だ。プチソウル最後は「文化民族編」である。

私は自分の第一印象というのを結構大事にする傾向があるが、街中を歩き回って正直に思った感想は「びっくりするほど美人の女性が多い」(多少好みも入っているかもしれない)
「キムチを食べているから女性の肌が綺麗」というのは前から聞いていたが、そういうレベルではない。街中を「キム・ヨナ」が歩いているような感じだ。
しかし妻によると「この国は整形王国」だという。なるほど至るところに「前」「後」の看板がとデカデカと掛けられ、テレビでもバスの車体にも整形の宣伝が・・・
テレビに出ている人も広告のモデルも「言われるとなるほど」と思われる人が多い。一度そういう話を聞いてしまったら、街中の綺麗な人皆が「施されているんじゃないか?!」と思えるようになっちゃった。。。

   

女性はもちろんイケメン男性も一様に「白い」。夏休み海岸ばかり行っていた私達は「真っ黒焦げ」で明らかに地下鉄の中では「浮く」。店に入れば当たり前のように「日本の方ですよね」とにっこり近寄られる。。。
地下鉄の駅には日本では見ない巨大な「スマホ」があり、自由に場所を検索できる。これはすごい!テクノロジーで負けている。。。  

   

最初に訪れたのはこの国のカトリック総本山の明洞聖堂である。赤レンガが印象的だった。
我が家のヒット番組NHK教育の「世界ふれあい街歩き」で登場したそうだ。ちょうど反対側の下町風の坂道から場面が進んでいったんだって。
「儒教の国」でももちろんキリスト教はワールドワイドに栄えているんだな。

        

二日目はできるだけ観光のために歩き回る予定だったが、残念ながら雨が降ったり止んだりで思うようにはいかなかった。。。迷信以外のナニモノでもないのだが天候についてはミラクルパワーを持っているとも思える息子を思い「アイツ、自分が行けないからって降らせやがったな・・・」と妻と苦笑いしていた。
最初に訪れたのは1995年に世界遺産となった「宗廟」である。李氏朝鮮の王と王妃を祀る廟であるそうだ。
独特な造形が美しく、長大な正殿が迫力あった。1年に一度王の末裔にあたる一族や全国の李氏が集まり伝統衣装に身を包んで厳かな祭典が開かれるという。日本と異なり建物の内部は見学することはできない。

      

      

ソウルには大きな宮殿が4つある。景福宮、昌徳宮、昌慶宮に徳寿宮でそのうち、世界遺産に登録されているのが「昌徳宮」である。
これらの宮殿は秀吉の「文禄・慶長の役」で破壊されてしまったものもあり、昭和中期だけではない他国への侵略に気まずいものを感じた。
見事な風格のある宮殿である。ちょっと向こう側に見えるのがソウルタワー。我々(私は?)は中国の歴史は色々読み込んでいるが「朝鮮半島」の歴史というのはあまり知らない。
文禄・慶長の役by秀吉と日韓併合なんていう愚かしい歴史しか学んでいないというのはイマイチ考え直さなければいけないなー。。。

      

      

「朝鮮を象徴する」のが景福宮である。残念ながら宮殿そのものまで見学する時間がなかった。最近整備が完了したらしい広大なスポットだ。後ろに見える山なみがいかにも霊的な位置づけを感じるぞ。
ソウルは私が最近がぜん興味を持ち始めている「風水都市」で三方の山と漢江の位置づけからそれぞれの宮殿、宗廟に「気」の流れが集中するように設計されているという。。。
京都や江戸もそうだと聞くから、この方面の造詣を深めるともっと色々魅力ある都市なのかもしれない。普信閣という釣鐘を内部にもつ巨大な「門」もあった。

ソウル(「国」というまでは経験していない)という街は一言で言うと「混然一体」としたところだ。巨大なタワーを有するオフィスビル群のすぐ隣に場末のような「一杯飲み屋街」、そして世界文化遺産の宮殿などがいきなり出現する。石焼きビビンバ、ピンスの食い方にも国民性が現れているようにも思える。
諸説あろうが私の印象では色々な意味で「数十年前の我が国」という感じだ。世の中が右肩上がりで活気があり、多少「何でもあり」の若き先進国。
PICで勢力(というのは何とも変だが)を張っているのは昔日本人、今韓国人・・・

   

マナーはイマイチ。街中で歩きタバコしている人が結構多い。(ポイ捨てはないが)
地下鉄網が発達している割に階段がやたら多く(エレベーターもあるにはあるが)年寄りや不自由な人にやさしくない・・・
さらに超一流ブランドのニセモノが当たり前のように屋台で売られている。(ハーメスが泣くぜ・・・)日本以外の「店員」は世界中どこもそうだと思うが、よほどちゃんとしたところでないと「そっけない」。店内でモノを見て回っても全く知らん顔というのは恐怖症の私には実にありがたい。逆に「日本人相手」に商売をする高級店などでは過剰なほどに「ついてくる」。何か用がある素ぶりを見せるとすぐに声をかけられるようにするためか必ず「左斜め後ろ45度」に視界にいる。(これ、かなり煩わしい)

      

私の感想では息子が「海外で勉強したい」と言い出したら意外にこの国は「あり」だと思う。
日本は「老熟モード」に入っていて、弱者もフルメンバーとして「とりあえず安心して生きられる」社会システムなのは誇るべきところ(震災で問われてるかもなー)だが、「世界」を相手にするにはちょっとヌルい・・・
かの国は超「学歴社会」で受験王国、試験に遅れそうになった受験生をパトカーが送ってくれるという。。。ずーっとそんな「偏った」社会にいるわけでもないだろうから、一度揉まれるとよい。若者は一所懸命勉強するらしいし、その結果が就職のとき現れ、一流企業の入社する新人のTOEIC平均点は日本より数百点高い。

夕方訪れた光化門広場では巨大なステージでコンサートの準備に余念がない。かなり大きなイベントらしく、すごい数の警官が動員されていた。これだけいてくれれば旅行者にも治安は万全だな。
街中には至る所に国旗が掲揚されている。そう、8月15日はかの国にとって「独立記念日」なのである。私達の滞在は14日までなのだが複雑な気分なものの目を避けずに翌日どのような式典を行うのか見てきたかった。。。

    

私は戦争について多くを語れないが、たぶん戦争に「是」も「非」もない。愚かで不幸な事実だと思う。欧米と同じように他国を侵略し植民地としたのだから明らかに我が国は「分が悪い」が、この国ともっと仲良くすればずっと「いいこと」があると思われる。
国の規模や先進国としての発展の仕方も似通ったところがあるし。。。(アジアの一員として超大国中国とはずいぶん違う)
それにしても英語でも漢字でもない朝鮮文字が全く読めないのにはホントに難儀した。
単身期間に「何をモノにするか?」という命題の「学問編」では韓国語をエントリーしてみようと思うに至ったのである。
アンニョンハセヨ~