超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

プチソウル(買い物編)

2011-08-16 06:16:29 | 旅行お出かけ
「えーっ?!オレがいない間にホントに行っちゃうんかよ~」
「その通り!キミに合わせていたらどこにも行けなくなるので、今年は踏み切ったんだよー。」
息子甘辛は夏休み、クラブチームの合宿が2度もあり、その他平日もオフはほとんどないスケジュールで家族揃って旅行など中々できない。小学校のAチームからこの状態が続いており毎年夏休みは「プチ海外」を習慣としていた我々は随分フラストレーションがたまっていた。
さすがに留守番は可哀想だが、合宿で不在のときに合わせてしまえばいいだろう、と今年は近場を狙っていたのだ。

合宿の集合・解散場所はどうしても自家用車で送ってやらねばならぬような場所だから、「朝6時、集合場所に送って、2日後の夜その場所に迎えに行く」という命題をクリアするミラクルな旅程をたてなければならない。。。
妻が苦心の末、羽田午前出発、夕刻帰国というウルトラなツアーをコーディネートしてみせた。お盆休み真っただ中、予算もかなり抑えて組み合わせたプチ旅行である。
行き先はソウル、10数年前に訪れたことのある隣国だ。
どちらかというと時間設定で決まってしまったようなものだが、それはそれで久々の海外だから楽しみだった。

まずは「お買い物編」である。
特段大きな観光リゾートでもないかの国での計画は主に「買い物」「食べ物」「名所巡り」ぐらいだ。
海外旅行などでDFSでの買い物など全く興味の無かった私だが、今回の旅行では何か一つ高級品(こんな言い方をするあたり我ながらいかにも低レベル)購入するつもりだった。
普段持ち歩いている少し「イイ物」は大抵私の身だしなみを少しは気にする妻が買ってくれたものだが、無頓着に使い続けた結果いかにももう寿命にな財ってしまっている布、肩掛けカバンなどがターゲットである。

その他、妻も輪ゴム止めで使っている財布を必須項目とし、オプションで「バッグ」購入を企てていた。ガイドブックを見るとソウルでは自分にピタリとあった「靴」「メガネ」「洋服」などをコーディネートするのとオーダーメイドのパワーストーンアクセサリーが流行っているらしい。
普段ではパーフェクトにスルーしてしまう私も縁起物と言うか「こういうきっかけ」では結構ノリがよく、「響く」物があったら買い求めるつもりでいた。

朝の5時に家を出発して甘辛を合宿集合場所へ送り、彼が生まれて史上初の「離れた夏旅行」に臨んだ。
(いずれ遠からず二人になってしまうんだし、「足慣らし」には丁度よい。。。)
10時のフライトだから少し早いが、一路「新しくできた」羽田空港国際線ターミナルを目指した。
駐車場から直結通路を歩いて数分でチェックインカウンターがあり実に便利だ。
ちょっとこじんまりしているが、新しいターミナルはこんな感じ。

      
 
2階にE・DO(江戸ではなくイードゥと読むらしい)というマーケットプラザがある。ちょっとベタだが「花のお江戸」をイメージしたレストラン街らしく、歌舞伎座のような飾りも見られる。(石原慎太郎都知事の趣味だろか・・・?)
待ち合わせスペースからはターミナルに直接乗り入れているモノレールが見える。
国内線はそれだけを目当てとするショッピングツアーがあるほどだが、国際線ターミナルはそれほど大きなモールでもない。

    

出国すると成田ほど大きく充実していないが、いつもの匂いの免税店が立ち並んでいる。
海外の超一流ブランド店に一応「目の保養」に足を運んで行く。円高なのかセール期間なのかどこもやたらに「値引き」しているようだった。
妻がいつも使っている「普通に買ったら片手ではきかない値段」の財布も随分安く感じる。
時間が十分あったからであろうか、いくつか見て回っていた私もネクタイを2本ほど(ウルトラ柄ばかりではないのよ)持っているイタリアの有名ブランド店(この言い方も田舎臭いねー)で、あろうことか「今日から3日間30%オフ」「バッファロー皮」という文句と持ったときの感触の良さに魅せられて紳士物の財布を購入してしまうのである。
このプチ旅行の買い物1号になってしまうとは思わなかった。

   

電車男のハーメスを初めとする「床が絨毯になっている」超一流ブランド、模様が2パターンくらいしかない女性なら誰もが一つは持っているカバンの店、どう見てもナイロン製のバッグに逆三角形のエンブレムをつけると何故か何万円にもなるファッション店など、隅々まで見て回った。
世の「オンナ」なら大抵はこういう「免税コーナー」に行くと、全然買う気はないのに「とりあえず入ってみる」ものだと思っている。目の保養なのか新製品、価格の確認なのかわからぬが・・・
初めから分かっていれば私は「Just Looking」活動には寛大である。むろん私は店内入り口付近で特定の製品ではなく、「店そのものに興味がある」ような顔をして後ろ手を組んでいる。。。

妻は自分だけ「高い買い物」をするのに気が引けるのか、主婦として高額製品購入には抵抗があるのか、これまでも中々最後の橋を渡らない。一方私は「見るだけ」活動には寛大だが、具体的目的があって訪れたのに「結果を出さない」ことに憤りを感じてしまうのである。よほど無理がある買い物でなければ「買う」ことよりも「買わずにいる」ことを許さない。「私の時間を無駄にした」と主張するのだが、この辺がたぶん夫婦でも噛みあわないところだろう。。。
今回は何故か私が結構な買い物で先陣を切ったのでだいぶ気が楽なんじゃないか・・・?!

さて羽田から飛び立って2時間弱、あっという間にギンポ空港に着陸した。アシアナ航空というあまり聞いたこともない会社だが韓国の航空会社らしい。。
ソウルは地下鉄網が発達しており、空港から都心までも簡単に行ける。
ただ東京と同じで乗り換えが多くホームと行き先方面がよくわからない。何せハングル文字はさっぱりだし。しかし地下鉄のチケット販売機に日本語版画面があるのには救われた。
やっとの思いでホテルまでの道筋を把握し、さあ「このホームからだねー」と改札を抜けたときに「キャスターバッグがない」ことに気が付いた。
なんと!さっき見ていた大きな地下鉄路線図の前に置き忘れてきてしまったのである。幸い改札内側からまだ持ち去られていないのは確認できた。ちょっと「ごめんなさい」して改札横の柵をひらりと飛び越し、あわててバッグを引きずってきた。。。

「アタシがこれやったら激しく怒るよね!」

「ハイ、すみません。大荒れに怒りますです。ハイ」なんか以前もこういう会話があったなー。。。

ホテルにチェックインして街の中心部明洞へ。若者?の街で東京で言うと原宿みたいなものか・・・?靴屋ばかりのエリア、コスメ店ばかりのエリアなど雑然とした感じだ。

      

妻は「たぶんものすごい歩くから」と運動靴を履いてきたが、私が見てもスタイルに合わないからまずZARAでサンダルを購入していた。
その後ロッテ百貨店の地下商店街へ。まずは最近流行っているというパワーストーンの店へ行った。(私もパワースポットとかスピリチュアルな経験には興味を持ってきたし)

        

どうも妻はオーダーメイドでブレスレットを作る考えらしい。水晶を筆頭に色々なお種類の石があり、もたらす効果も細かく日本語で紹介されていた。
私は先日祖師谷大蔵で買ったウルトラのハンコケースに合う「パワーのある印鑑」を作りたくて聞いたら、早速色々出してきて詳しく説明してくれた。(ちょっとくどいけど・・・)

「うーむ。どれも少し太すぎるんですよねえ。ハンコケースに入らないんですよ・・・」

強引に勧めまくっていたおばさん店員二人は声を揃えて「何でハンコケースに合わせなきゃいけないの!?石が大事でしょ!」

妻と目を合わせて苦笑いだ。。。それはおっしゃる通りだがねー・・・このおばさん達を納得させるための時間が勿体なさ過ぎる(そもそも無理かもしれない)
あんまり強引に勧められると引いてしいまうもので、おばさんのお勧めブレスレットには目もくれず、妻は表にいたアルバイトらしい学生風の店員に色々話を聞いていた。
結局、水晶を中心に誕生石、干支などに関係する石を散りばめ、ある程度「おまかせコース」で作ってもらうことにした。
出来上がりは翌日の午後だ、というから一度店を出たが、不思議に何故か私もその気になり、「なあ、オレのも作ってもらっていいかな・・・?」と再び店に舞い戻ったのである。

   

その店から歩くこと数分、地下商店街は一面がメガネ屋エリアになった。フレームを選んでぴったり合うメガネを10分くらいで作ってくれるという。確かに「地球の歩き方」にもそう書いてあった。
ここで「○ニアグラス」なるものを作ってもらうらしい。響きからして一定以上の年齢の人が身に付ける「お洒落メガネ」みたいなものかと思っていたが、どうも最近本などを読むときに焦点が合いにくくなったという。つまりは●眼鏡ということか・・・?!
細ーいフレームはかなり知的に見え、あっという間にレンズも決まってしまった。裸眼で両目1.2を誇る妻も近場で見えにくくなったか・・・こりゃホントに「共に白髪が増えるまで」になりつつあるなー。

     

その後アックジョンドンという日本で言うと銀座のような高級店の立ち並ぶセレブエリアでいよいよ目星をつけたメインアイテムの物色だ。昔からこの高級ブランドだけはお好みだったらしいのだが、同ブランドのずーっと使い続けてきた婦人用財布はもうガマ口がバカになって修理もできず、輪ゴムで縛って使っていた。
二つのうちどちらかで迷っていたが、羽田で予習してきた効果なのかズバリ決めて見せた。
土砂降りの雨の中を地下鉄の駅から20分くらい歩いて「結果を出さなかった」ら暴れるところだったが、気にいったのが購入できてホント良かった~。

初日に大物の目当てをほぼ完了した我々は(この辺が生き急ぎっぽい)翌日、最近少しお洒落っ気が出てきた息子甘辛の土産にデザインシャツを、私は部屋着とポロシャツ2着しか持って行かなかったが、ずぶ濡れ&焼肉臭で帰国日着るのが辛くなったためやむなくZARAでTシャツを購入した。
「その安っぽいカバン、何か新しいのに取り替えたらどうか?」と言う私の一言で最終日の午前中、ロッテ百貨店で走りまわった結果奇跡的にかなりお気に入りとなるバッグを格安で手に入れることになる。
実は私がどこへ行っても(仕事でも釣りでも、むろん海外旅行でも)持ち歩くリュックサックのファスナーが過酷な使用環境で半分壊れもっと深刻だった。
入国したときは気が付かなかったがギンポ空港は3フロアにもまたがる一大アウトレットモールがあったのだ。そこで「JUST DO IT」製のバッグを購入、中身を全部入れ替えて古いヤツは天寿を全うした。

最後に茅ヶ崎の母親向けにお土産のカーディガンを購入し、このプチ旅行の「買い物」は終了するのである。
空港で替えたウォンが残ることわずか数千(数百円)、いとしこいしには拍手がもらえるだろう。
「男は度胸、女は勘定。お手手出しても足出すな。グリコがっちり買いまショウ!!」
(その昔「オリエンタル」だったような気がする)