3年前に小糸在来種の大豆と出会って今日、エデンでやっと小糸在来種の大豆でお味噌の仕込みができました。えりちゃんありがとう💕
日本の食文化は素晴らしいです。
以下、3年前のブログ。
就活中の大学生が、農業に興味を持ち就農したいけれども受け皿が見つからないし、
親に反対されて悩んでいるという話を最近よく耳にします。
後継者不足や耕作放棄地、新規就農については全国的な課題となっている中、
生産者とJA、行政、商工業者の連携プラス市長のトップセールスで、
商品開発から販路拡大に結びつけた君津の在来大豆品種、小糸在来について視察へ。
小糸在来と聞けば、小糸線?在来線?と勘違いしてしまいますが、
枝豆であり、大豆のブランドで、この幻の大豆が地域農業と農村景観を変えました。
君津市は昭和40年代新日本製鉄(株)君津製鉄所が完成し人口が急増した地域です。
若い世代が、どんどん新日鉄の関連企業に就職したことで、農家の後継者が減り、
耕作放棄地も増えてしまう結果となりました。
この地域資源である小糸在来種の愛好クラブを平成16年に6名の農家で立ち上げ、
平成17年にオーナー制度を1区画3000円/約5坪でスタート。(1区画約80~100株)
この制度は収穫だけオーナーがするもので、約10キロの枝豆が収穫できるので、
リピーターも多く、収穫時期を遅くして、大豆として収穫するオーナーもいらっしゃいます。
生産者としては、オーナー制にするよりもJAに出荷する方が、売り上げが出るようでも、
オーナー制度は、収穫時の人手を大幅にカット出来るので、高齢者でも生産者としていられるのが
大きなメリットとなっています。
オーナーの5割は、君津、木更津、富津、袖ヶ浦の4市。残りの5割は地域外で
神奈川、都内からのリピーターも多く含まれているようです。
将来に期待される効果は、小糸在来の作付面積が増えたことで、生産者の意欲が向上し、
また、小糸在来大豆を使用した豆乳、納豆、豆腐、味噌、醤油の加工品が広がり、
農業の六次産業化です。
さやに1粒しか入っていない規格外製品は、給食食材に使うなどして歩留まりを上げ、
子どもたちに小糸在来の美味しさを伝え、消費の拡大と、農業への興味を持ってもらうことに
繋げる努力をしています。
課題は、農産物なので毎年同じ収穫高ではない事、連作障害と収穫期の駐車場の確保です。
小糸在来のブランドと品質の保持のため、商標登録をし、
品質の統一のため千葉県の総合研究所から種子を購入し、生産者の名簿を公表、
生産者は売り上げ高の5パーセントをブランドを守るために小糸在来愛好クラブに納めています。
つまり、自家栽培の小糸在来から種子を採取して翌年作付けした大豆は、小糸在来ブランドに
認められないということです。
市長とJAは連携して、ゆでた小糸在来枝豆を手に、
太田市場、千葉県庁、千葉日報、NHKへトップセールスを毎年行い販路拡大に努力を重ねています。
だだちゃ豆とか枝豆のブランド化が全国的に進んでいる中、収穫を自分で出来るのが魅力で
平成17年に41区画で始まったオーナー制度は、現在2000区画までに成長していることは、
今求められているものは何であるかのヒントでもあり、また産直も生産したものを並べるだけでは
売れなくなっている現実もみえてきました。