中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

長時間労働とパワハラは、止めましょう

2022年09月05日 | 情報

うつ病の罹患原因は、長時間労働、ハラスメント、それに、異動・転勤、昇進・昇格に集約できます。
対策を講じてください。

1.上司8人から長時間の叱責 うつ病で会社に賠償命令
22.9.1 共同

勤務先企業の上司8人から長時間☆(口ヘンに七)責を受けるなどのパワハラを受け、うつ病を発症したとして、京都市南区の男性(52)が会社側に慰謝料など約1910万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は31日、約770万円の支払いを命じた。

企業は金属リサイクルなどを手がける「巌本金属」(京都市南区)。担当者は取材に「判決文が届いていないので、コメントできない」とした。

判決によると、男性は2015年9月、顧客に不適切な対応をしたとして上司8人から会議室に呼び出され、暗に退職を迫られた。16年2月にうつ病と診断され、出社困難となった。現在は別の会社に勤めている。

光吉恵子裁判官は呼び出しについて「3時間半を超え、叱責や人格を否定するような発言があった」と指摘。残業が月100時間を超える長時間労働があったことも踏まえ、うつ病との因果関係を認めた。一方、男性が休業中に医師からアルコール依存症の治療を勧められたのに応じなかったとして、賠償額を減額した。
男性は現在も通院中。京都市内で記者会見し「これからも苦しみは続く。納得できる結果ではない」と言葉少なだった。


パワハラ訴訟 金属会社へ賠償命令 元従業員に770万円 
毎日新聞 2022/9/1 

京都市南区の金属製造販売会社「巌本金属」に勤めていた男性(52)が、長時間労働や上司からのパワハラが原因でうつ病になり、就労できなくなったとして、同社に休業損害など約1900万円の賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁(光吉恵子裁判官)は31日、会社側に約770万円の支払いを命じた。

 

2.人気洋菓子店「エス コヤマ」パティシエが提訴 月間340時間超の残業代未払い 神戸地裁
22.9.1 ラジオ関西

人気のロールケーキ「小山ロール」で知られる洋菓子店「パティシエ エス コヤマ」(兵庫県三田市)に勤める30代の男性パティシエ(菓子製造職人)が、 違法な長時間労働をさせられ、残業代などが支払われていないとして、運営会社に慰謝料と未払い賃金など計約3100万円を求めて神戸地裁に提訴したことがわかった。 提訴は6月22日付。 

訴状によると、男性は2003年に入社後、週休1日で日常的に午前5時から深夜まで勤務し、残業代を含む月給は手取り20万円程度しか支払われなかったという。こうしたことから男性は2021年6月以降、過去の分も含めた残業代を求めたが、運営会社側は応じなかったとしている。

伊丹労働基準監督署(兵庫県伊丹市)は2021年、この男性の時間外労働時間が最長で月342時間だったと認定。男性はうつ病と診断されて一時休職し、現在は復職しているが通院治療を続けているという。

「パティシエ エス コヤマ」 をめぐっては2021年1~2月、菓子の製造を担当する社員11人に労働基準法第36条に基づく協定(三六協定)を超える長時間の時間外労働をさせたとして、同社と当時の管理職2人が2021年11月、伊丹労働基準監督署に書類送検されたが、神戸地検は2022年7月、起訴猶予処分とした。

提訴を受け「パティシエ エス コヤマ」  の代理人弁護士は「現時点でお答えすることはありません」とコメントしている。

 

3.追手門学院元職員に労災認定 研修で「腐ったミカン」、うつ病に
8/29(月) 時事

学校法人追手門学院(大阪府)の元職員の50代男性がうつ病を発症したのは、職員研修で「腐ったミカン」と人格を否定されたことなどによる強い心理的負荷が原因として、茨木労働基準監督署が労災認定していたことが29日、分かった。

代理人弁護士などによると、男性は2016年8月、同法人の指示を受け、コンサルタント会社「ブレインアカデミー」(東京都)のキャリア研修を5日間受講したが、講師から「あなたのように腐ったミカンを置いておくわけにはいかない」などと連日言われた。研修後、同法人理事長らと複数回面談し、退職を求められた。男性は17年2月にうつ病と診断された。

労基署は「退職勧奨とも人格否定ともいえる発言」と認定した上で、同法人側も講師の発言を許容しており、「意向に沿ったもの」と判断。雇用継続を求める男性への退職強要があったと認めた。労災認定は今年3月25日付。

男性ら研修受講者3人は20年8月、同法人や同社などに計約2200万円の損害賠償などを求める訴訟を大阪地裁に起こした。同法人側は答弁書で、「業務改善が目的」と説明している。

追手門学院の話 個別の回答は差し控える。
ブレインアカデミーの話 個別案件に関するコメントは控える。

 

 

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