中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

「睡眠改善」

2024年05月07日 | 情報
〇NHKプラス

〇クローズアップ現代

からの紹介です。

〇うつ病の入り口は、「眠れない」であると小職は認識しています。
それなのに、分かっていながら深みにはまってしまう理由は、
当事者に病識(病気かもという自覚)が弱いことにあると考えています。

〇ですから、「睡眠改善」の専門家の講義です。
睡眠研究の世界的権威でノーベル賞候補の研究者・柳沢正史さん(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構機構長)。

〇「睡眠中央時刻」が大切。
睡眠中央時刻とは、就寝時刻と起床時刻のちょうど中央の時刻です。
これを、毎日いっしょにするよう努力することが必要だそうです。
例えば、午前2時を睡眠中央時刻とすれば、午後10時に就寝・午前6時に起床、
午後11時に就寝・午前5時に起床、午後9時に就寝・午前7時に起床、というように。
ところが、平日と休日でひどくくずれてしまう。例えば3時間ずれていたとしたら、
週末の間にインドあたりまでの西に飛んで、旅行に行って月曜日に日本に帰ってくるようなもんです。
だから、月曜日に調子が悪いのは当たり前なのです。
それを「ソーシャル・ジェットラグ」ないしは「社会的時差ぼけ」といいます。

「睡眠負債」はあっても「睡眠債権」はない
平日の睡眠時間がどうしても十分に取れない人というのは、休日に睡眠負債を返しているわけです。
つまり、休日も昼前ぐらいまで眠って「寝だめ」したとするのは、睡眠負債を返しているのに過ぎないそうです。
しかし、それ以上に「寝だめ」はできない、すなわち、「睡眠債権」はないのです。

寝室は、暗くする
日本の住宅は、夜が明るすぎるんですよ。これはすでにもう寝室に限らず、
リビング、ダイニングから夜の照明が日本の住宅は明るすぎると言われていて、それは生物学的には不自然ですよね。
イメージとしては、欧米のホテルの部屋とか、ちょっと雰囲気のいいレストラン、ちょっと薄暗いと感じるじゃないですか。
そのぐらいに思い切って住宅も薄暗いぐらいにしたほうが私はリラックスできるし、夜の生活のクオリティーが上がると思います。

寝室の室温も大切です。
少なくとも寝室に関してはエアコン、冬も夏も朝まで入れっ放しにすることを私は推奨します。
中には「電気代もったいない、このご時世に」という方もいると思いますが、
私に言わせるとそれによって得られるよりよい睡眠のほうが価値が高いと思います。
住宅の性能にもよりますが、朝になると夏は暑苦しくなっちゃうとか、
冬は寒くなってしまうという寝室は多いので、そうするとどうしても睡眠の質が悪くなっちゃいますからね。
ただし、適切な室温は、個人によって異なります。
何度というのはなかなか難しくて、その人にとって快適な、もちろん厚い布団が好きな人もいるし、
薄いタオルケットが好きな人もいる。
夏と冬でも違いますし、その中で自分と相談して、自分にとって眠るのに快適な温度を朝まで保っていただきたいと。

昼寝は、14時までの20分です。
昼過ぎぐらいの時間帯に、「パワーナップ」といいますけれど、
ちょっと仮眠をとると、そのあとの仕事のパフォーマンスが確実に上がります。

寝る前にスマホは、光より操作がNG
スマホの光が悪いと言われて久しいですが、実は光よりもっと危険かもしれないのが、
実はインタラクティブな双方向の「SNS」とか「ユーチューブのショート(動画)」とか、どうしても次また操作をしながら続けてしまう。
これをやっていると、全然眠くならないんですね。
脳が刺激され続けるので、それがいちばん危ないのではないかという論文も出ています。

寝る前の音楽は、.OKだけどフェードアウト
リラックスできる音楽を聴けばよく眠れるという方はたくさんいますので、それは全然悪いことじゃないです。
ただし、何か1曲でフェードアウトにするようにとか設定をして、寝ついたあとは静かな環境になるようにしてください。

「寝酒」は、NO
睡眠学的にはやめていただきたい。理想的には眠る時間までには半分さめているような時間帯でディナータイムで切り上げると。
眠るために飲むお酒は確かに寝つくことはできるのですが、そのあとの睡眠の質がとっても悪くなっちゃいます。

お風呂は、就寝1~2時間前に
「温泉効果」といって、英語でも「ホットスプリングエフェクト」というのですが、
「就寝1~2時間前ぐらいの時間帯」にゆっくりお風呂につかって深部体温を少しだけ上げる。
ちょっと汗ばむぐらいあったかくして、そこから深部体温が戻っていく時に非常に寝つきがよくなるとされています。

途中起きてしまったら、複式の深呼吸がオススメ
「腹式の深呼吸」ということですが、これは実は不眠症の心理学的な治療法でも使われるリラックス法の一つです。
よく言われるのは「7秒大きく吸って、8秒かけて吐く」と。ものすごくゆっくりです。
「1往復15秒ぐらい 腹式の深呼吸を3~4回繰り返す」ということをやると、頭がリラックスしてまた自然に眠れるということができます。

〇最後に
日本人は、本当に睡眠は「残り時間で取るもの」といまだに考えてる方が多いと思うのですが、
お金で例えたら、これは住宅ローン、必要経費だと思ってください。
もう1日7時間なら7時間セットアサイドして、そこは他のことには使わない。
これが大事だと思います。つまり、1日は17時間という考え方
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