熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

ブラジルへは年賀状は送れない

2021年12月27日 | 政治・経済・社会
   去年もそうだったが、今年も、ブラジルへ向けて送った年賀状が送り返されてきた。
   年賀状の住所欄に、
   この郵便物は、引受停止に伴い名宛国・地域に発送できず、国際交換郵便局から返送しますので、お客様にお返しいたします。
   なお、「郵便物等」、「郵便物等料金返納請求書兼受領証」、「お詫状」及び「ご本人様確認資料」をご持参の上、郵便局に郵便料金返還をご請求ください。
   と記した紙切れが貼ってあり、郵便局の通信事務郵便で、差出人様へと書いた封書に関係書類を入れて、返ってきたのである。

   コロナコロナで、世の中がおかしくなっているので、まして、ブラジルのことであるから、何かあるのであろうと思って調べようと、インターネットに、「ブラジルへ年賀状は送れない」と打って検索したら、
   「国・地域別の差出可否 - 日本郵便 - Japan Post Service」が出てきた。開いてみると、
   各国・地域宛の航空便の減便等が継続していることから、差し出された国際郵便物のお届けに遅延が生じる恐れがあります。
また、輸送経路の途絶等により引受け後に送達不能となった国・地域宛の郵便物については、返送し、郵便料金等をお返しする場合があります。あらかじめご了承ください。と言う但し書きがあって、国際郵便物の差出可否早見表(2021年12月22日現在)が表示されている。
   通常郵便物(書留・保険付を含む)と小包郵便物に分けて、航空扱い、SAL扱い、船便扱い別に、そしてEMSと、それぞれの可否を○×で表示されて、簡略に説明が加えられている。
   ブラジルは、最悪で、小包郵便物のSAL扱いしか許可されておらず、「配達は非対面の方法等で行います。」と表示されている。
   驚いたことに、200近くある外国に対して、大部分の国へは送れないと言うことで、アメリカは△印で、(遅延)航空機の減便等により運送スペースの不足等が生じていることから、航空機への搭載に2~3週間程度の期間を要します。(平常期)EMSは宛てられる地域に制限あり、米国国内において郵便物の到着が集中し、郵便物のお届けに遅延が生じます。また、配達は非対面の方法等で行います。との但し書きである。
   カナダやオーストラリアなども全く同様の△で、先進国で、イスラエルやイタリアなどは、船便しか許されていない。
   ICT革命で、デジタル通信が可能なので助かっているが、従来なら、最も重要な通信手段が暗礁に乗り上げてしまったのであるから、文明の危機である。
   こんな事情を知らずに、いつものようにギリギリになってから送ったのだが、イギリスとオランダへ発送したクリスマスカードは、着いたであろうか、心配になって来た。

   インターネットの時代であるから、クリスマスカードなど、メールで送れば良いではないかと言うことかも知れないが、これは、イギリス人にとっては全く違う。
   私の経験は、随分前の話なのだが、変っていないと思うので、イギリス人の習慣を記す。
   我がロンドンの事務所でもそうだったし、知人宅を訪問しても同様で、各家ともに、広いリビングに、壁から壁へ、細いひもを張り巡らして、そのひもに一枚一枚クリスマスカードを吊り下げて、満艦飾のように部屋一杯を飾り付けるのである。
   それを、自慢そうに、客に、それぞれのカードやその主の話題に花を咲かせる恒例の行事である。
   この習慣は、クリスマスツリーの存在と全く同じような重要性を持っているように思う。
   外国からの懐かしい知人友人からのクリスマスカードが来なくなると、部屋の満艦飾も寂しくなって、楽しみも半減したのではないかと思っている。

   ところで、欧米で難しいのは、人によって宗教が異なるので、クリスマスカードを送れない人もあり、私はすべてグリーティングカードにしている。
   貴方の宗教は何ですかなどとは聞けないので、長い付き合いで、息子が教会で結婚式を挙げて参列して、やっと、クリスチャンだと分かると言った調子であった。
   ただ、日本では、殆ど、クリスマスカードしか売っていないので、汎用の白紙のカードを使用している。
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