台風一過、昨日は良い天気だったが、今日は、朝から冷たい雨。
ロシア入国ビザ申請のために、麻布のロシア大使館の領事部に出かけた。
昔の狸穴のソ連大使館の雰囲気は変わっておらず、飯倉の交差点にも門前にも警備が立っていて、門は固く閉ざされていて近づきがたい。
尤も、多少はオープンのUK大使館なども同じで、謂わば、日本国であっても日本ではないのだから、当然かも知れない。
領事部、と言うよりも、ビザ申請窓口は、正門外れにある小さな一角で、ロビーと待合室2室で30平米くらいであろうか、窓口は2つ開かれていて、申請と会計兼旅券交付で、いずれも係官は、ロシア人であり流暢な日本語を話す。
普通は、旅行代理店がビザ申請を代行するのだが、私は、昔取った杵柄で、このあたりの処理は慣れているので、自分でやることにしたのである。
他の国の入国ビザ申請と違うのは、旅費一切を支払ったと言うバウチャーとロシア外務省へ登録済みの現地旅行会社の旅行確認書を提出することで、申請書類は、旅券や個人情報や上記の情報などを、ロシア大使館指定のフォームにオンラン入力すれば、作成できる。
少し待ったが、後日、無事にビザを発給して貰えることになった。
その後、途中で昼食をとり、東京三菱UFJの貸金庫や郵貯に用事があったので、神田に立ち寄り、ついでに、何時もの習慣で、神保町を歩いた。
買った本は、
トニー・ワーグナー著「未来のイノベーターはどう育つのか」
ケインズ学会編「ケインズは、≪今≫、なぜ必要か?」
相変わらず、経営学と経済学の本だが、読みたいと思ったのだから仕方がない。
ロシア大使館で時間を取って、神田神保町に立ち寄ったので、東京国際フォーラムの「NRI未来創発フォーラム」会場に着いたのは、1時間以上の遅れで、基調講演の後半であった。
「創り拓く私たちの未来」と言うテーマで催された野村総研主催のフォーラムで、結構、格調高い問題提起で、好評のようである。
私の聴講したのは、後半の「創り拓く、私たちの未来」と冠したパネルディスカッションで、モデレーターが、膳場貴子、パネリストが、石黒浩、田中浩也、古田敦也、金惺潤。
膳場キャスターの司会は中々のもので、上手くパネリストの薀蓄を引き出しており、とにかく、パネリストが、その道のパリパリのエースであるから、興味深い話題に事欠かない。
私が、興味を持った一点だけを述べれば、金氏の誘導で、アンドロイドの石黒阪大ロボット博士が、新しい発想なりイノベーションの生まれるきっかけとして、「一歩引いてみる」姿勢を強調していたことである。
専門バカの習性か、問題を突き詰めて突き詰める程、暗礁に乗り上げて窮地に落ち込むのだが、一歩引くことによって、そして、引けば引くほど、繋がりが見えて来て視界が広がり、新しい発想が生まれると言うのである。
したがって、最近では、哲学でも宗教でも、何でも読むし、石黒グループには、宗教家は勿論、あらゆる分野の専門家がいて、何でも聞けるのだと言う。
新しい発想なり発見が出来なければ死ぬつもりでいたが、一歩引く法則にに気付いてからは、引くことに抵抗がなくなって、視野が広がっった、新しい発想なり発見が生まれなければ意味がないとも語っていた。
この石黒教授の発想は、これまで、このブログで、メディチ・インパクト(メディチ・エフェクト)など、異文化異文明の遭遇、異分野の科学・技術・知の遭遇・爆発が、新しい知や発想、イノベーションを生み出すと言うことを、何度も論述してきたのだが、石黒グループそのものが、そのような集団であると言うのが、私には、新鮮な驚きであった。
もう一つ、興味深かったのは、石黒研究室では、何でも、自分だけで新しい発想を生み出すと言っていた石黒教授の手法に対して、3Dプリンターを活用してファブラボで活躍している田中浩也慶大准教授の方は、広く人々の衆知を集めて新しい発想を生み出す共創、オープンイノベーション手法で、二人の手法は、対極にあるのではないかと、膳場キャスターが、問題提起していたことである。
最後には、田中准教授は、最近では、すべて自分で考えなければならないと思っていると答えていたが、いずれも、アプローチの違いはあるが、新しい発想や発見は、周知の経験と知の融合爆発から生まれるのであるから、究極は、同じなのだろうと思う。
また、田中准教授は、学生に何も教えていないが、沢山の失敗をすること、沢山の実験をして沢山失敗をすること、その環境を作っているのだと言っていたが、石黒教授の姿勢と言い、正に、今昔の感で、大学も凄く進歩したものだと思った。
古田さんや金氏の話も含めて、非常に興味深い話を聞けて喜んでいる。
ロシア入国ビザ申請のために、麻布のロシア大使館の領事部に出かけた。
昔の狸穴のソ連大使館の雰囲気は変わっておらず、飯倉の交差点にも門前にも警備が立っていて、門は固く閉ざされていて近づきがたい。
尤も、多少はオープンのUK大使館なども同じで、謂わば、日本国であっても日本ではないのだから、当然かも知れない。
領事部、と言うよりも、ビザ申請窓口は、正門外れにある小さな一角で、ロビーと待合室2室で30平米くらいであろうか、窓口は2つ開かれていて、申請と会計兼旅券交付で、いずれも係官は、ロシア人であり流暢な日本語を話す。
普通は、旅行代理店がビザ申請を代行するのだが、私は、昔取った杵柄で、このあたりの処理は慣れているので、自分でやることにしたのである。
他の国の入国ビザ申請と違うのは、旅費一切を支払ったと言うバウチャーとロシア外務省へ登録済みの現地旅行会社の旅行確認書を提出することで、申請書類は、旅券や個人情報や上記の情報などを、ロシア大使館指定のフォームにオンラン入力すれば、作成できる。
少し待ったが、後日、無事にビザを発給して貰えることになった。
その後、途中で昼食をとり、東京三菱UFJの貸金庫や郵貯に用事があったので、神田に立ち寄り、ついでに、何時もの習慣で、神保町を歩いた。
買った本は、
トニー・ワーグナー著「未来のイノベーターはどう育つのか」
ケインズ学会編「ケインズは、≪今≫、なぜ必要か?」
相変わらず、経営学と経済学の本だが、読みたいと思ったのだから仕方がない。
ロシア大使館で時間を取って、神田神保町に立ち寄ったので、東京国際フォーラムの「NRI未来創発フォーラム」会場に着いたのは、1時間以上の遅れで、基調講演の後半であった。
「創り拓く私たちの未来」と言うテーマで催された野村総研主催のフォーラムで、結構、格調高い問題提起で、好評のようである。
私の聴講したのは、後半の「創り拓く、私たちの未来」と冠したパネルディスカッションで、モデレーターが、膳場貴子、パネリストが、石黒浩、田中浩也、古田敦也、金惺潤。
膳場キャスターの司会は中々のもので、上手くパネリストの薀蓄を引き出しており、とにかく、パネリストが、その道のパリパリのエースであるから、興味深い話題に事欠かない。
私が、興味を持った一点だけを述べれば、金氏の誘導で、アンドロイドの石黒阪大ロボット博士が、新しい発想なりイノベーションの生まれるきっかけとして、「一歩引いてみる」姿勢を強調していたことである。
専門バカの習性か、問題を突き詰めて突き詰める程、暗礁に乗り上げて窮地に落ち込むのだが、一歩引くことによって、そして、引けば引くほど、繋がりが見えて来て視界が広がり、新しい発想が生まれると言うのである。
したがって、最近では、哲学でも宗教でも、何でも読むし、石黒グループには、宗教家は勿論、あらゆる分野の専門家がいて、何でも聞けるのだと言う。
新しい発想なり発見が出来なければ死ぬつもりでいたが、一歩引く法則にに気付いてからは、引くことに抵抗がなくなって、視野が広がっった、新しい発想なり発見が生まれなければ意味がないとも語っていた。
この石黒教授の発想は、これまで、このブログで、メディチ・インパクト(メディチ・エフェクト)など、異文化異文明の遭遇、異分野の科学・技術・知の遭遇・爆発が、新しい知や発想、イノベーションを生み出すと言うことを、何度も論述してきたのだが、石黒グループそのものが、そのような集団であると言うのが、私には、新鮮な驚きであった。
もう一つ、興味深かったのは、石黒研究室では、何でも、自分だけで新しい発想を生み出すと言っていた石黒教授の手法に対して、3Dプリンターを活用してファブラボで活躍している田中浩也慶大准教授の方は、広く人々の衆知を集めて新しい発想を生み出す共創、オープンイノベーション手法で、二人の手法は、対極にあるのではないかと、膳場キャスターが、問題提起していたことである。
最後には、田中准教授は、最近では、すべて自分で考えなければならないと思っていると答えていたが、いずれも、アプローチの違いはあるが、新しい発想や発見は、周知の経験と知の融合爆発から生まれるのであるから、究極は、同じなのだろうと思う。
また、田中准教授は、学生に何も教えていないが、沢山の失敗をすること、沢山の実験をして沢山失敗をすること、その環境を作っているのだと言っていたが、石黒教授の姿勢と言い、正に、今昔の感で、大学も凄く進歩したものだと思った。
古田さんや金氏の話も含めて、非常に興味深い話を聞けて喜んでいる。