「ティファニーで朝食を」という映画があった。
「松屋で朝食を」という映画はない。
これまでになかったし、これから先も作られることはないだろう。
朝食というのは普通家で食べることが多いが、この場合外食ということになる。
旅に出てホテルで朝食を摂るのもいいが、おしなべて高いので安上がりにするために「松屋で朝食を」と思い立ったりする。
近頃のビジネスホテルに値するホテルは、フロントの横が「松屋」だったり「スタバ」だったりするワケね。
「松屋で朝食を」となれば「納豆定食」でなければならない。
「納豆定食」は松屋の定食のはまり役なのだ。
松屋の朝定食
爽やかな5月、風薫る5月、松屋で朝食を食べた。
豪華6品の「納豆定食」
「納豆」「生卵」「味付け海苔」「ごはん」「味噌汁」「漬物」
横になっている箸箱から箸を取り出したが、食べる前に数々の仕事をしなければならない。
納豆は発泡スチロールの容器に入っているから、攪拌の前にこれを開封しなければならない。
発泡スチロールのフタはかなり強力に密着されていて、無理にはがそうとするとピリと破れる。
かなりの難儀ののち、ようやくフタをはがすと次の難儀が待ち受けているのだった。
タレの小袋とカラシの小袋である。
これがまあ大変な難儀で、まして老眼の身の上、切り口を探して小袋をタテにしたりヨコにしたり、指先を汚したり拭いたりと悪戦苦闘。
味付け海苔は袋をタテに裂こうとすると、中の海苔までいっしょにタテに破れてしまう。
生卵は破砕及び混合の過程ののち、卵かけごはんとしていただくが、納豆定食到着からすでに2分。
いまだ事前準備に没頭中。
やがて事前準備は完了。
やっと全品のスタンバイ完了して食事開始。
と、ここでまた考えた。
卵かけごはんにするべきか、納豆ご飯にするべきか❓
それとも上手に半々にするべきか。
これから先、この朝食は晴れがましくなるか、悩み多き朝食になるのか。
どうなることやら…