自由人の発信 おっさんの中国一人旅から国内旅。

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秋の手稲山と三角山、コロナ後を謳歌する?お隣中国共産党。

2020-10-06 11:19:08 | おっさんの中国一人旅終了?に伴って、もっと日本を旅します。

今Eテレ名著100選で春琴抄を解説しています。

この春琴抄、2007年の中国語学留学時、杭州の劇場で中国版を観劇しました、今の中国ではもう無理かも・・・。

 

  

 

とうとう秋に。周りの山々は秋から冬へ?21日の今雪虫が舞っています、あと一週間二週間で初雪、あの暑い時が・・・。

10月1日中秋の名月、10月2日満月、ウオーキング途中で摘んできた野花と白玉団子で兎さんを歓迎(団子は2個を残して観月中に・・)。

 

孫が教材に使うと言うので集めた秋です。

 

10月4日(日)例会?の手稲山、先着2台、少しでも仲間がいる時でないと・・・(でも会った人は1名)。クマよけ4点セットは必需! 

工事中にひどい雨もなく無事コンクリートは打ち終えています。あとはスリット鋼管だけ? 

好きなロケーション?

急登を登って尾根にとりつく手前で!

2か所にわたってマタマタ・・・(今度こそ!)、で、スケールつけて(一目15㎜)、コクワやドングリを食ったのか?。

 

 

山頂はハイランドからの登山者で結構な密状態?薄曇りながら羊蹄山も視認。私は場所を移して一人昼食。

 

スキーコースは雪に備えて下草狩り。

 

エアリアル少年団?も最後の仕上げ?  来年雪まつりの大通りで!

帰宅後早速市緑の管理課さんへ情報提供!翌日、専門家判定でまたまた狸かと!(フム?ガッカリ?)。

8月28日前田森林公園からの手稲山と9月2日手稲山から見返した?公園。

 

10月14日(水)今日は三角山3座縦走?天気いいのですが寒気が入ってるそう、雨具、防寒は当然!

自宅近くから目指す三角山を!

 

 

街の街路樹ナナカマドもすっかり色ずいてます。天高く秋空です!

 

なんだか雲が・・・。

 

  

奥三角の手前から雨がぱらついてきます。山頂でにわか雨が激しくなり雨具着用、途中の子供達やハイキング姿の人達はうまく下山したか・・・(北海道の山は特に天気予報に注意して楽しんでほしいものです)。振り返って三角山。。

 

そして10日後(24日)三角山は今年最後の輝き! 

 

さてやはり気になるお隣中国、10月1日国慶節前後の8連休、中国国内では6億人が移動との報道。

往復ありますから3億人?それにしても共産党専制強権だからできた?コロナの克服?(情報そのものの信憑性が・・)。

それに対して民主国家日本は"Withコロナ”でおっかなびっくり?、この状態いつまで?半年は過ぎたので今度は1年?薬できるまで?次々と力尽きる人が・・・。

今またヨーロッパでは第2波?第3波?トランプ君は"コロナなんか怖くない!”ですます?

気になるコメント転載します、気になる方はご一読を。

 

Yahoo ニュース 7/22(水) 19:00配信 COURRiER Japon

「三峡ダムで脆弱性が見えてきた中国、世界はどう向き合うべき」仏歴史学者が提言

中国中部湖北省宜昌の長江流域にある三峡ダムの決壊が懸念されている。ナイル川、アマゾン川に次ぐ世界第三位の長さをほこる長江の流域には中国の人口の3分の1にあたる4億人が生活しており、ダムが決壊することになれば住民の被害も甚大となる恐れがある。 【画像ギャラリー】動画でみる「中国の大洪水に飲み込まれた街」 世界第二の経済大国でありながら国内にさまざまな問題を抱える中国と、今後、諸外国はどのように向き合っていくべきなのか、フランスの歴史家エドゥアール・ユッソンが仏オンラインメディア「アトランティコ」のインタビューに答え、提言をおこなった。

中国メディアが報じないセンシティブな問題

中国で降り続く豪雨被害と三峡ダムの問題はフランスでも詳しく報じられている。 仏紙「フィガロ」は7月20日、「AFP」通信の配信記事をもとに「中国中部と東部は6月から降り続く豪雨と洪水で、公式の総計によれば少なくとも140人の死者・行方不明者を出す被害を受けている」と、豪雨と洪水の被害を伝えた。 同紙は7月13日にも「AFP」通信の配信記事をもとに今年の豪雨では「2万8000軒の住宅と3800万人の住民が程度の差こそあれ、被害を受けた」と被害の状況を報じている。 同紙によれば「中国では夏に洪水が起こるのはめずらしくない。とくに、いくつもの地方を横断して流れる長江流域では、よく洪水が起こっている。」だが、今回は習近平首席自らが地元当局と軍への出動を要請したことから、事態の深刻さがみてとれるという。 「増大する懸念を象徴するように、習近平主席は12日の日曜日、地元当局と軍に対し、被害を受けた住民の救助と住宅の提供のための出動を要請した。政府広報によれば、中国は“洪水の制御がきわめて重要となる時期に入った”と習近平主席は強調した。そして、“共産党の全委員会と関係当局はすべてのレベルで、各自の使命に勇猛に邁進しなければならない”と述べた」 「ル・モンド」紙は6月25日に豪雨と洪水の被害を報じる記事の中で「中国メディアがこの災害を最小限にしか報道しない事実は、この問題がセンシティブであることを示している」と指摘した。

三峡ダムから見えてきた中国の脆弱性

こうした中、フランスのオンライン右派メディア「アトランティコ」は、ドイツ史および欧州史を専門とする歴史家エドゥアール・ユッソンへのインタビューをおこない、「三峡ダム:我々と中国が対立する新冷戦で取るべき戦略をダムが指し示している」という記事を掲載した。 インタビューではまず、三峡ダムを中国共産党体制の脆弱性を示す存在ととらえ、こうした脆弱性を抱える中国共産党打倒の戦略について、質問が投げかけられた。 「12年前に“1万年もつ”として建設された中国の三峡ダムで、その脆弱性を示す数多くの兆候がすでに示されています。西洋民主主義国は、虫の息だった旧ソ連共産党を財政的・技術的圧力により打ち倒しました。我々が思っていた以上に脆弱な中国共産党に対しても、同じ戦略を用いることができるのでしょうか」 ユッソンは「より正確に言えば、10年前の三峡ダムの運用開始の際、中国当局は過去1万年で最悪の洪水にも耐えられるダムだと言いました。あなたがおっしゃる通り、これは全体主義体制に特有の表現です」と前置きしたうえで、全体主義国家中国の存続を西洋社会が許してきた経緯を説明する。 「我々は旧ソビエト連邦の崩壊に立ち会いましたが、一方では同じように野蛮で自由を侵害する中国共産党体制の存続を許してきました。(…)中国共産党になんらかの技術的圧力をかけるどころか、米国と西洋社会はグローバル化の初期に、中国が世界の工場となるような分業体制を敷いてしまいました。この体制はバラク・オバマ大統領のアジア重視政策で頂点を迎えます」 ユッソンによれば、この中国の危険性に最初に気づいた米国大統領がドナルド・トランプだ。 「彼はますます多くの雇用が失われ、中国に多くのお金が流れ、新技術が移転されていくことで、米国社会がゆっくりと食い荒らされ、魂を失いつつあることを理解しました。トランプ氏はまた、中国が思った以上に脆弱であることも、非常に確かな本能で理解しました」 そして、「共産主義体制は、我々が自由によって生産するものを、強制的に手に入れます」と持論を展開し、その例として三峡ダムを挙げる。 「長江の三峡ダムは共産主義政権の強権主義の典型です。何十万人もの人々が建設のために募集され、少なくとも100万人が移住し、今日では数百万人の人々がダムの上流と下流で干ばつの影響を受けています。政権が人命を軽視している国で、人命と資本がはなはだしく浪費されているのです」 ユッソンによれば、洪水と同じく中国社会を危機に陥れた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も、三峡ダムと同様に共産主義体制のほころびを表しているものだという。 「習近平政権下で共産党体制はあらたに全体主義体制を強めました。中産階級は必然的に民主主義を要求するようになるものですが、体制は彼らの台頭を恐れています。体制が強硬化すれば、共産主義体制のふだんの行動が再生産される恐れが出てきます。つまり、恐怖支配、資源の浪費、人命の軽視です。この結果、コロナウイルスへの対応は非常にまずいものとなりました。地元の政党幹部は情報の伝達を恐れ、適切な対応を取ることを禁じたのです」

国際社会は中国にどう向き合うべきか

では、ほころびが見えつつも強権性を強める中国に、今後、諸外国はどのように向き合っていけばいいのか、ユッソンは中国への依存を弱めつつ、中国国民が自ら自由や民主主義を求められるよう支援することが重要だとする。 ユッソンによれば、過去30年、西洋諸国は中国の民主化のために闘うよりも、政権とうまい取引をしたほうがいいと考えてきた。現在、力をつけた中国は西洋の植民地主義に復讐し、西洋の経済活動の大部分を獲得できると考えている。 しかし、「我々は自分たちのためにも、中国社会のためにも、死に至らしめるこの論理から抜け出さなければなりません。ゆっくりと、しかし確実に中国から手を引き、産業を自国内に再移転し、ほかの場所に投資するようにするのです」 「祖父たちの冷戦時代の論理に従って、中国共産党政権を維持しておくのです。つまり、政権が人権を尊重するのであれば、良好な関係を続けるのです(…)中国社会が力を持った時に、自ら政権転覆をはかることができるよう、政権に圧力をかけるのです」 「私たちは干渉することなく、民主主義の世界的広がりのために、欧米共通の本来の自由の精神に立ち返ろうではありませんか」

 

私見;今回の中国南部での長雨・豪雨、三峡ダムは5波?に及ぶ大流量を何とかやり過ごしました。その結果当局発表のダムの弾性変形数値がどうなったかは闇の中では中国国内はもとより世界も対処のしようがありません。。

10月21日現在三峡ダム水位173.42m流入20500t/s流出20400t/s、運用水位175m堤高185m

もう一つ私の気になる「南水北調工程」中央水路1246㌔、揚子江水系から北京までの自然流下の水路、中国の地形は西に山を控え東に海、河川は西から東へ、結果水路は全河川と交差します。

近年日本でもそうですが異常気象で多くの河川で堤防越え、お隣の中国でも洪水に見舞われています。

でもこの水路に関する異常報道は皆無、有っても報道もできないのでしょうが。。

北京の近く易県(始皇帝の暗殺に旅立つ地)と言う所でその水路に沿って歩いた時の写真再掲載します、杞憂でしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤモンドオンライン 2020.9.22 5:10  加藤嘉一「中国民主化研究」揺れる巨人は何処へ

「中国人民はなぜ習近平に歯向かわないのか」を理解する3つの視点

中国のエリートや中産階級はなぜ自国の現状を問題視しないのか

前回コラムにおいて、米国のトランプ政権が昨今の対中政策で試みているように見受けられる、中国共産党と中国人民の「切り裂き策」が成功する可能性は低いという結論を出した。その中で、人民の習近平共産党総書記(以下敬称略)への支持度合は高く、中国が米国との競争や対抗を強める状況下で、その度合がさらに上がっているとも指摘した。

ここで一つ、議論や検証に値する現象が見いだせる。中国国内において依然として問題が山積しているにもかかわらず、なぜ人民たちは習近平や中国共産党に反旗を翻さないのかという点だ。言論の自由が前代未聞の次元で抑圧されているから批判を口にできない、米国が香港問題や経済関係において中国に対抗的な措置を取る中で、国内の不満が結果的に米国へ転嫁される、などいくつかの理由は挙げられよう。ただ疑問は残る。憲法で定められた規定や改革開放の趨勢に背く形で強化される言論の自由への抑圧に対して、人民はなぜ反抗しないのか。米中関係の構造的悪化の重大な原因の一つは、特に習近平政権が2期目に入って以来横行している、内政では抑圧的、外交では強硬的な政策に見いだせる。米国だけに責任があるわけでは決してない。では海外留学組を含めた、高等教育を受けてきたエリートや中産階級は、なぜ自国の問題点や責任の所在に目を向けようとしないのか。

そこには、自由な言論、学問、教育空間を抑圧する一方で、建国以来、終始、紆余曲折を経ながら展開されてきたプロパガンダや「愛国教育」によって創造されたゆがんだナショナリズム、「百年恥辱」(century of humiliation)という民族意識によって不断に喚起される西側諸国、文明への対抗心や屈辱感が機能している。それは、中国共産党によって統治されてきた中華人民共和国の政治体制とイデオロギーによるところが大きい。

ただそれだけではない。

「中国人民はなぜ習近平に歯向かわないのか」という問題を理解するためには、建国(今年で71年)、結党(今年で99年)を超越した、「中華文明」の在り方や「中華民族」の生きざまに関係する歴史、民族性、国情に着目する必要があると考えている。本稿では以下、(1)家父長制、(2)利害関係と権力構造、(3)経済的視座という3つの角度から、この問題をひもといていきたい。

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yahoo news 10/1(木) 6:01配信 jbpress 福島 香織:ジャーナリスト

新“党内法規”制定で習近平が突き進む前例なき独裁

9月28日に習近平が召集した中央政治局会議で、今年(2020年)の中央委員会総会(五中全会)の開催日程が10月26~29日に決定した。この五中全会では、2021~26年の第14次五カ年計画と「2035年遠景重大目標」提案といった中国の短中期経済政策が決まるとされていることから、国内外で注目を集めている。  だが、もう1つの注目点は人事だ。もし、この秋に習近平の後継者候補が見える人事、具体的には胡春華(現副首相、政治局員)と李強(現上海市書記、政治局員)が政治局常務委員会入りする人事があれば、習近平は2022年の第20回党大会で国家指導者の地位から引退して、権力を次世代に禅譲するつもりであることがわかる。この人事がなければ、2022年までの時間を考えると、後継者不在ということで、習近平は2022年以降も共産党中央と国家の最高指導者の地位に居座るつもりでいる、ということだろう。 ■ 習近平独裁に根拠を与える「条例」  今年春の段階では、習近平は新型コロナ肺炎の隠蔽や、米中関係の悪化、中国経済の急減速の責任を党内で強く問われており、五中全会で後継者人事を認め2022年の党大会で引退することを了承した、といった予測が一時流れていた。だが、五中全会まであと1カ月の段階で、人事情報はほとんど流れていない。  それどころか、9月28日の政治局会議で「中国共産党中央委員会工作条例」が審議されたと報じられており、この条例により習近平の党中央においての“核心的地位”が強化される、という見方が濃厚になっている。  国営通信社、新華社の報道によれば、中央委員会工作条例は「習近平同志を核心とする党中央権威と集中統一指導の必然性への要求を固く守るもの」「中国の特色ある社会主義制度、国家統治システムと統治能力の現代化推進における重大な措置」であり、党中央の指導的地位、指導体制、指導者の職権、指導方法、決策の配置などに関して全面的な規定を定め、中央委員会の任務強化のための基本的なルールを提供するという。  9月28日の政治局会議では、この条例について、“党規約と同等の党内法規”としての拘束力をもつことを要求しており、「4つの意識」(2016年に習近平が提唱した政治意識、大局意識、核心意識、看斉意識)、「4つの自信」(中国の特色ある社会主義の道への自信、理論的自信、制度的自信、文化的自信)、「2つの維持」(習近平を全党の核心とすることを維持、党中央の権威と集中統一指導の維持)を確実なものとするために全党員が自らを厳しく律して遵守すべし、としている。全党員、幹部がこの「条例」精神を強く自覚し、条例をしっかり守って、党と国家の各項目の任務に従事せよ、という。早い話が、習近平独裁に根拠を与える党内法規のようである。

習近平は2018年3月の全人代(全国人民代表大会)で、だまし討ちのように強引に憲法を修正し、国家主席任期を連続2期までとする条項を撤廃し、自ら2期を超えて国家主席に居座り続ける意思を見せつけた。だが、その後、憲法修正が党内で大反発を引き起こし、体制内知識人や開明派の政治家、官僚たちから強い抵抗を受けていることは、私もたびたび指摘してきた。  しかも2019年の香港デモ、それに続く台湾総統選挙での蔡英文再選、今年に入ってから中国の隠蔽によってパンデミックを引き起こしたとされる新型コロナ肺炎問題、それに伴う米中関係の先鋭化と、グローバルサプライチェーンからの中国デカップリング、こうした問題をすべて反映した中国経済の苦境・・・などなどの最大にして最高責任者として、習近平の党内における立場は相当厳しいものであった。  ちなみに、こうした習近平責任論に乗じる形で、今年春から夏にかけて首相の李克強に対する待望論が高まったこともあったが、その後、習近平と李克強の確執がより深まる形となって、王滬寧(政治局常務委員、宣伝・イデオロギー担当)が妙に張り切って、中央メディアに李克強の記事を習近平と同じ面に大きく乗せるなと指示するなど、習近平に忖度していた。なので、中国メディア上では、李克強の記事が極端に少なくなっている。一説によれば、王滬寧は李克強に変わって首相に就こうと狙っているとか。 ■ 「条例」は党規約と矛盾することに?   さて習近平にとって、長期独裁政権確立への道の最大の障害は、党中央内のアンチ習近平派の声と、鄧小平が確立させた集団指導制ルールである。  憲法を改正しても、中国共産党政治においては憲法よりも党のルールが重視される。党のルールには、明文化されていない慣例、暗黙のルール、というものも多い。たとえば「七上八下」、つまり68歳になれば指導部は引退するという慣例や、党規約にはないが、暫定規則の中に同じ党職に3期連続して就いてはならない、といったルールがある。党規約中には「いかなる形の個人崇拝」も禁止、と言明しており、習近平の“核心宣伝”は厳密にいえば、自らの神格化宣伝、個人崇拝宣伝という点で、党規約違反ともいえる。また、党規約は下部組織は上部組織に服従、少数は多数に服従というルールが決められており、最高指導部の政治局常務委員会も、総書記が絶対的権力を持つのものでなく、多数に従わねばならない。

第13回党大会一中全会(1987年)で打ち出された議事規則の中に、「総書記と他の政治局員の職位は対等であり、総書記はただ議長を務めるだけである」ということも言明されている。なので、もし中央委員会工作条例が五中全会で可決されれば、“核心”の定義によっては、党規約と矛盾する党内政治文書ができる、という言い方もできる。  2016年1月に党は「地方党委員会工作条例」を制定したが、党中央に対するこうした全面規定の制定は中国共産党史においては初めてのことである。新華社報道では、条例でありながら党規約(党章)と並列して書かれており、その重要性は相当高いものとして発表されている。 ■ あらゆる決定権を掌握したい習近平  はっきりしているのは,条例制定は、習近平の3期目の政権維持に対する強い意欲を打ち出したもの、といえるだろう。  趙紫陽の政治秘書であった鮑彤が米国の政府系放送局、ラジオ・フリー・アジアのインタビューに答えて、この条例についてこう語っている。「もし、この条例が習近平を党中央の核心とするということを正式な党の文献として肯定するならば、この条例が撤廃されない限り、習近平はおそらく本当に永遠の中央委員会の核心であり続けるだろう」。  では、「核心」とはなにか。鮑彤はこういう。「核心という言葉を最初に使ったのは鄧小平だ。鄧小平はこう語っている。核心とは何か。実は定義はない。その発言がすべてを決定する、それが核心だ。過去の毛沢東が核心であった。毛沢東がすべてを決めた。毛沢東が死んだあとは、私が核心だ。私が決めた。その後は君が核心だ。君が決める。このように、核心は決定する、ということだ。私は核心をそのように考えている、と」。  核心をこのように考えると、習近平は、今後の中国共産党に関する一切を自分が決定する権力を持つために、この条例を制定したいようだ。そして、条例の細かい条文はまだ不明ながら、「個人の指導的地位の強化」を盛り込んでおり、おそらくは民営企業や大学の知識人に対するコントロールも含めて、あらゆる方面の決定権を掌握するつもりだろう。

■ 習近平に責任を押し付けようとしているのか  だが、そんなことが党内的に可能なのだろうか。習近平に対する批判的な声は、すでに体制内からも隠せないほど出ており、中国内世論の風当たりも厳しくなっている。  中央党校の元教授の蔡霞が共産党をゾンビだと形容し、習近平はマフィアのボスにすぎない、と批判したことで党籍をはく奪された例をみても、米国・ヒューストンの中国総領事館がスパイ拠点として閉鎖された背景に、総領事館内部の人間が米国側に情報を漏らしたことがあったことからみても、党内のアンチ習近平勢力は想像以上に広がっている。習政権を批判してきた任志強の懲役18年判決は、紅二代(親たちが革命に参加した共産党サラブレッドグループ)を完全に敵に回してしまった。  一方で、今、習近平の代わりに誰が共産党のトップに立っても、この体制を立て直すことは難しい。中国が今後直面する厳しい状況に変化はなく、いっそ最後まで習近平に最高責任者のポジションでいてもらい、すべての責任を負ってもらいたい、と考える党中央幹部も多かろう。  次世代の共産党指導者として注目株は、共産主義青年団(共青団派)出身で、胡錦涛や李克強らが大事に育ててきた現副首相の胡春華だが、いま仮に習近平の後継者になっても、米国による新型コロナ肺炎の国際賠償請求の矢面に立たされ、経済的にも、グローバルチェーンからのデカップリングの中で、立て直すことは困難であり、大衆の不満の矛先を一身に受けるつらい立場が待っている。習近平長期独裁を共産党中央が受け入れるということは、もはや誰も、共産党の未来に期待がもてず、責任を習近平に押し付けようというだけのことかもしれない。  ならば、今年の五中全会は、習近平長期独裁体制を決定づけることになるかもしれないが、それは中国共産党にもはや自力更生の能力がない、ということであり、「裸の皇帝」「道化」と任志強が揶揄した習近平と共産党体制の末路を、我々はただ遠巻きにカウントダウンする段階に入ったということかもしれない。

 

jbpress 2020.10.1(木)Financial Times 英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年9月24日付

エスカレートする中国の「懲罰外交」民主主義国が結束し、立ち向かわなければならない

中国の意に沿わない、例えば香港問題などに対する抗議行動は、中国からこっ酷い鉄拳制裁をうけることになる

9月半ば、中国の習近平国家主席がドイツのアンゲラ・メルケル首相と会談する予定になっていた日の2日前になって、中国はドイツからの豚肉輸入を全面停止した。

表向きの理由は、ドイツのイノシシが1匹、アフリカ豚コレラ(ASF)で死んだことだった。ASFは中国ですでにまん延している病気だ。

だが、一部のアナリストは別の結論に飛びついた。

彼らにしてみると、これは中国の威嚇的な商業外交の最新例だった。数カ国との関係を支配するようになった、進化しつつある中国外交術の一面だ。

この威嚇は決して、公に認められることがない。

ドイツの豚肉と同様に、中国はこれまでも、安全性をめぐる懸念や何らかの官僚主義的な口実を理由に、輸入を禁止したとか、某国の製品に対する調査を始めたと発表してきた。

中国の不興を買うと標的に

しかし、こうした対策はほぼ決まって、最近中国の不興を買った国を標的としている。そして、政策や行動の変更を強いるよう意図されている。

豚肉輸入の禁止は、中国を孤立させようとする米政府のキャンペーンに加わるな、中国の人権問題を批判するのをやめろ、というドイツ政府への警告だった。

オーストラリアが示唆に富んだ例を与えてくれる。

中国とオーストラリアの関係はしばらく前から冷え込んでいたが、今年4月に完全な凍結状態に入った。オーストラリア政府が新型コロナウイルスの発生源と、当初の対応についての独立した調査を求めた後のことだ。それからものの数週間で、中国は「ラベル表示と認定の条件」のために複数のオーストラリア業者からの牛肉輸入を停止した。その後、オーストラリア産大麦に対する「反ダンピング」課税、オーストラリア産ワインの輸入に対する調査、そして中国国民に対するオーストラリア渡航自重勧告が続いた。

オーストラリアの前は、カナダの番だった。

カナダ当局が2018年暮れに、米国の要請を受けて華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)を拘束した後のことだ。

中国側は「国家安全」にかかわる罪でカナダ人2人を拘留したうえ、カナダへの渡航警告を出し、不適切な認定と「有害な微生物」を理由にカナダ産の大豆、キャノーラ油、食肉の輸入を禁止した。

ほかにも領有権争いの対立激化をめぐってフィリピンと日本が標的になり、スウェーデンは中国の人権問題を批判したことで、英国はチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマの訪問を受け入れたことで、韓国は米国製のミサイル防衛システムを配備したがったことで中国の標的になっている。

ゴッドファーザーのような警句

秘密の脅しは大した脅しにならないため、中国政府は公には2つの出来事の関係を否定しながら、相手側に内々に、彼らの行動や声明、政策が懲罰の理由だということをはっきり知らせる。国営メディアは往々にして、もっと明白に理由を示す。中国の「戦狼」外交官も同様だ。

こうした警告は大抵、映画「ゴッドファーザー」から抜け出した言葉のように描かれる。

「ドイツよ、君たちにはいい自動車産業があるな、君らの5Gネットワークにファーウェイを招き入れないせいで自動車産業に何かが起きるようなことがあったら残念なことだ」――といった具合だ。

超法規的で、表向きはもっともらしく真意を否定できる対策は、係争を世界貿易機関(WTO)に持ち込まれることを避け、中国政府が政策や法律を正式に変更することなく、対策の程度を強めたり弱めたりできるようにすることが狙いだ。

中国はこの慣行を劇的に拡大しており、2010年以降、それと特定できる事例の半分以上が過去3年間で起きている。

こうなっているのは、戦術が奏功するからだ。

サルを怖がらせるためにニワトリを殺す

初期の成功は、ノルウェーに対する作戦だった。

2010年に服役中の中国人反体制派、劉暁波氏にノーベル平和賞が授与された後、中国政府はノルウェー政府との関係を断絶し、健康上の理由でノルウェーからのサーモン輸入を禁止した。こうした懲罰が数年続いた後、国連でのノルウェーの投票パターンが変わって中国と緊密に一致するようになり、北極評議会で中国にオブザーバー資格を与えることを支持し、指導者がダライ・ラマと面会しないことを約束し、中国の「一つの中国」政策を損なうことは何もしないと誓った。

現在、中国は世界130カ国・地域にとって最大の貿易相手国になっていると豪語しており、多くの場合、そのデモンストレーション効果――中国では「サルを怖がらせるためにニワトリを殺す」として知られるもの――だけでも他国を従わせることができる。

威嚇は、論争の原因とは何の関係もない影響力のある産業に害を及ぼすよう調整されている。

これを受けて企業は大抵、中国政府に代わって自国政府に対してロビー活動を展開するようになる。

一方、中国自身の産業に対する潜在的なダメージは最小限に抑えられる。

オーストラリアのケースでは、大麦、ワイン、牛肉はその他多くの国から調達することができるが、インフラ主導の成長モデルのために鉄鋼を生産するうえで中国が必要とする鉄鉱石の60%をオーストラリアが供給している。オーストラリアの炭鉱に罰を与えることは自滅的な行為になる。これが、そうした威嚇の限界を浮き彫りにしている。

徐々に進む中国離れ、多国間メカニズムを

貿易と市場へのアクセスを政治的な武器として使うと、自国の企業と経済を傷つけることがある。信頼を完全に打ち砕き、威嚇への弱さを減じるべく、中国から離れて多角化する方向へと各国を追いやるからだ。韓国、日本、台湾で、これがすでに起きている。これらの国は今、中国に対する経済的な依存を減らすことを公式な政策に据えている。

だが、反発は断片的で、多くの国は貿易を再開し、市場へのアクセスを手に入れるために中国の要求に屈服する。

今必要なのは、各国がこの威嚇の事例を研究するための多国間メカニズムだ。

次のステップは、欧州連合(EU)、米国、その他の民主主義国が統一戦線を敷き、個々の国が中国政府から「罰せられた」時に、互いに争わないことに正式に合意することだ。

これまでは、威嚇的な商業外交の利益がその代償を上回ってきた。もし他国が中国に威嚇をやめてもらいたのであれば、この公式をひっくり返す必要がある。

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