穴あき俳句の授業である。
八名川小学校の一年生。
日常的に、俳句に取り組んでいるとはいえ、一年生の授業は難しい。
春の雪からは、すでに数日たっている。
「春の雪」で書いてみる手もあると思ったが、「たからもの」だったらどうかと取り組んでみた。
「大事にしている宝物があるでしょう。それを教えてくれないかな?」
まず、最初に出たのは、「家族」だ。
次は友だち。いのちという答えも出た。
その次が「お金」。極めて現実的だ。
そのほかには、 ディーエス、ゲーム・・・・・いろいろ。
それに、季語をプラスする。
春が来た ぼくのディーエス たからもの
こんな具合にするとどの子もできる。作り始めると、それに飽き足らない子ども達がどんどん勝手に作りはじめる。一人で五句も十句も作った子もいる。
その中からいくつかを紹介する。
はるがきたまぶしいたいようたからもの
はる一ばんおもちゃのゆびわたからもの
はるのひにくまのプリンがたからもの
はるのかぜきいろいぼうしたからもの
二月だぞねこのミーコはたからもの
はるがきたディーエス二だいたからもの
二月だぞ大きなさかなやきほうだい
はるのかぜみんなの先生宝もの
担任の先生かたからものという句が何句もあった。先生が子ども達にとてもすかれているということが分かる。教指の努力、保護者の支援があるからこういう状況ができる。
子ども達の教指への信頼を醸成することは、教育効果を上げる最良の道だと思った。