十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

倉橋羊村氏が子供俳句に言及

2008-07-27 | ジュニア俳句

現代俳句協会の副会長でもあり、俳句結社「波」の主宰である倉橋羊村氏が、ある雑誌で子どもの俳句について、次のように言及している。


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 「俳句ブームの続く今日、小・中学生の層が日本茶飲料メーカーなどの俳句募集に便乗して、一時的に百数十万句を投句する現象も、一概に嘆くことではあるまい。自由画と似た感覚で量産するのだ。五七五の古来の日本語のリズムになじむことは、よいことである。


 そのまま俳句を続けなくても、試験や就職を契機に中断することがあっても、”三つ子の魂百まで”の諺どおり、将来時間の余裕が取れる時に、また俳句に帰ってくるだろう。我々世代の俳句との出会いは、恐らくそこまで遡れない。むしろ、恵まれたスタートだ。こういう下地があってこそ望ましい展開が期待できよう。


 私どもの時代は、図画などでも、ひたすら教科書を真似て、まずそれに近づく技術を習得する指導方法だった。子供が俳句を詠んでも、大人の真似をするような詠み方だった。


 その点、今の自由画方式の俳句の学び方の方が期待できる。彼らが再び俳句に帰ってきてくれるならば、現代感覚を生かした俳句表現を、工夫できるのではなかろうか。五七五のリズムが基本にある限り、やはり個性重視の工夫の上に、詠み続けられてゆくのではあるまいか。その時代にも、個性を引き出してくれる指導者が現れて、現代感覚との接点を試みて暮れそうである。」


夏井いつき氏や坪内捻典氏、田付賢一氏など、児童俳句を指導してくださる俳人も多く現れているが、児童俳句を「俳句界の中に位置づける」論考は、ほとんど見かけない。


その中で、現代俳句界の大御所である倉橋羊村氏の児童俳句への言及は、大変ありがたいし、励みになる。


「十分間俳句」の普及が教育的な意義を持つだけでなく、俳句界に寄与できることを示していくれている。


また、「帰ってくる」だけでなく、「続ける」装置ができないかとも思案する。


そこへ、川田由美子さんの編集されている「俳句十代」が送られてきた。



関心のある方は、小山までご連絡下さい。


(一人毎月千円 俳句が掲載され、川田先生の評が受けられます。)


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こうした活動がじどう俳句とおとな俳句との隙間を埋めていくのだろう。


中学生句会ももちろんその一つである。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
重みのあることば (加藤誠則)
2008-07-28 10:06:47
 重みがありますね。

 俳句に帰ってくる。

そう願いたいものですが、わたしたちは、やはり続けてほしいと強く願っています。
 児童俳句を「俳句界の中に位置づける」論考は、ほとんど見かけない。
 確かにそうかもしれません。わたしのような学校で俳句を指導している者が、きちんと俳句を学び、自分の俳句を発表できるようにならないといけないのかなと思うこともあります。
 大きなことが言えない、では、子どもたちの俳句を「俳句界の中に位置づける」ことはできないと思います。なんとかしたいですね。
 ねえ、小山先生。
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同感です。 (小山 正見)
2008-07-29 07:03:26
加藤先生の意見に私も同感です。
私たち自身も俳句をものにしなければと思います。
同時に、学校俳句、児童俳句が量的にも質的にも高まり、その経験者の中から有能な俳人が出てくれば状況は変わると考えます。
野球にしても、サッカーにしても、幅広いジュニアの裾野が支えています。
そのためにも有能な指導者がたくさん生まれないとということでしょうか。
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俳人が (加藤誠則)
2008-07-29 16:43:14
 俳人が生まれれば。

 「ハートランド」「十分間俳句」と関わった子どもたちの中から、俳人が生まれてほしいと願うのは、わたしも小山先生も同じだと思います。

 ただ、そこまで求めていいものなのか、ということも考えてしまいます。「俳句界の中に位置づける」前に、まず俳句をもっともっと学校の中に存在感を持たせなくては。

 いずれにしても、このHPを読んでいる子どもたちに、ずっと俳句を詠んでいってほしいのです。
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